「地域情報」カテゴリーアーカイブ

R5,大田市の芸術文化振興について懇談会(6/29)

6月中旬、表題の案内が教育部石見銀山課、大田市民会館連名で劇研「空」へ届きました。改めてお知らせします。範囲が広いので漠然としていますが、次のようにテーマと懇談形式が書かれています。「コロナ感染症や人口減少等により活動の縮小を余儀なくされている団体様が、継続して活動が行える仕組みづくりについて、ブレインストリーミング方式で開催します」

サンレディー大田ふれあいホールの廃止が提案され、9千余名の反対署名を集めて請願書が提出され、市議会で検討されている現状ですが、この廃止問題は単なる建物の問題ではなく、同時に大田市の芸術文化の問題であることが浮かび上がってきました。今回の懇談会とは直接関係はありませんが、無関係ではありません。

芸術文化問題で重要なのは「仕組みづくり」です。その点では大田市は立派な振興計画を発表しています。次の表紙は2008年に発表された第一期「大田市芸術文化振興計画」です。見識のある関係者18名で大田市芸術文化振興計画策定委員会が結成され、市民からアンケートを取り、関係資料を収集し、検討を重ねて作成されたものです。表題の言葉もいいですね。大田市の指定文化財一覧表、大田市ゆかりの文化人一覧(42名)、アンケート結果と考察市内全域の文化団体・サークル一覧表には308もの団体、グループ名が列挙されています。その他にも重要な指針、問題提起などが記載されています。

第二期の振興計画は2018(平成30)公表されました。このときも市民からアンケートを取り、「大田市芸術文化計画改定作業チーム」がつくられ、何度も検討会議が開かれました。不肖洲浜も参加、意見を述べました。国や県、他の文化政策なども参考にして6月に立派な第二期振興計画が冊子になって刊行されました。

 

大田市の芸術文化問題について知りたい人は是非この冊子を読んでいただきたい。現状や課題、方針など実に端的に指摘して書かれています。そして目標に向かって地道に進んでいるもの、実現している活動、途中一休み、新たな活動、言葉だけに終わっているものなど様々です。ブログで検索すれば「大田市文化協会」や「大田市体育・公園・文化事業団」「大田市芸術文化振興計画」などで各種資料や規約を読むことができます。

残念なことは、この立派な冊子があることを知っている人はほとんどいないということです。今回の懇談会はテーマが少し違いますが、色々な人から様々な考えがたくさん出されると思います。そのほとんどはこの冊子に書かれていることと関連してくる問題だと思います。
ブレスト方式は近年ポプラーですが、言い放しに終わり勝ちです。適切な集約、方針作成、実行 ー そこまで行きたいものです。
場所は市民会館中ホール、19時からです。目下3名が「空」からは出席予定です。家の前の百合バラが綺麗です。無関係です。
(ブログ:劇研「空」 詩の散歩道 お知らせ 地域情報 20230628洲浜昌三

R5,「朗読で楽しむ郷土の民話」(大田市民会館次回6/21)

市民会館のカルチュアー教室、「朗読で楽しむ郷土の民話」、次回からの予定は、6月21日、7月5日、7月26日、19時30分~21時です。21日は、「包み隠し地蔵」から読みます。当日プリントは渡します。興味がある人はどうぞ。1~13までは読み終わりました。面白い民話もたくさんあります。

1 たにし息子 石見の昔話 山口 大谷千代宝
2 鼠の浄土 〃 〃
3 若宮さま ふるさと読本 鳥井
4 茂ヱ門キツネ 〃
5 お松きつね 〃
6 ごかい米 〃
7 きつねのしかえし 〃
8 百済観音 〃
9 狼の恩返し 〃
10 草鞋の中の小石 石見の昔話 斎藤多作 三隅町
11 鼻なおし 〃 渡辺休二郎 富山
12 兵児かかや 〃 〃
13 猫が小判になった話 ふるさと読本      長久町
14 包み隠し地蔵 〃
15 茂右衛門狐 〃
16 目ざまし鎌 〃 土江
17 稲用の殿様 〃 稲用
18 一つ覚え 25 石見の昔話 山口町 大谷千代宝
19 五十猛知名の由来 27
20 釜屋海岸の牛鬼 29 ふるさと読本 五十猛
21 尻焼平左衛門 31 〃
22 飴買い幽霊 34 〃

(ブログ:劇研「空」詩の散歩道 お知らせ 20230617洲浜)

 

R5,「朗読で楽しむ郷土の民話」(5/24 報告)

スタートが遅くなったので、今回が、第一回目の市民会館カルチュアー教室です。民話や伝承を印刷した16ページ分の冊子を配布して6人で朗読しました。今回は次の本から転記しました。
「たにし息子」「鼠の浄土」(山口町の大谷千代宝さんの語り)
「鳥井地名の由来」「鳥井の石弩城」「若宮さま」「成ヱ門キツネ」「お松きつね」などを朗読しました。
三瓶山口町の民話は、語り口が出雲弁に近く内容も示唆に富んで面白い展開でした。面白いものは、手を入れて再生したいと思っています。次回は6月7日です。
(ブログ:劇研「空」詩の散歩道  本の紹介 20230627洲浜)

R5,勝部義夫さん ありがとうございました(合掌) 

久しぶりに晴れ渡った爽やかな新緑の5月9日、劇研「空」の皆さんの代表も兼ねて、羽根町の長福寺へ最後のお別れに行ってきました。家族の皆様へ、「いろいろお世話になりました。ありがとうございました」と言うのが精一杯でした。懐かしい遺影に手を合わせ、ご冥福をお祈りしました。

1934年3月19日生まれ、大田高校演劇部で活躍、日大芸術学部映画科学入学と同時に帝国劇場研究生、翌年正式に団員になり1955年東宝専属の俳優として活躍、1976年までに327本の映画に出演されました。島根に帰られてからは、大田の文化活動に献身されました。大田市文化協会会長、島根映画祭を設立し実行委員長も務められました。業績は数々あります。
12/3 勝部義夫氏文化賞受賞祝賀会 – Stagebox

一緒に舞台も創りました。石見銀山を素材にした創作構成劇「鶴」、創作音楽劇「琴の鳴る浜」等々。話していると映画の巨匠・黒澤明監督や長谷川一夫、森繁久彌などとの会話やエピソードが自然に出て来て、興味津々でした。出演された映画などの記録映像を数年前に僕に託されました。いつか追悼記念会を開いて多くの人に観てもらいたいものです。
勝部義夫さんへ山陰中央新報地域開発文化賞 – Stagebox

このブログ(stagebox)で、3回ほど勝部さんの受賞や活動などを紹介していました。ファンだったという全国の人たちからメールがきたこともあります。今回のご逝去を知った人たちが、劇研「空」のブログを検索しておられます。ここにペイストしておきましたので、興味がある人は開いてみてください。
12/15 創作音楽劇『琴の鳴る浜』結団式が終わりました – Stagebox

澄み通った空のもと、ゆっくり車で帰りながら、勝部さんが地域文化のために力を注がれた苦労と実績、そして後の人たちに託された思いを、しみじみ噛み締めました。ありがとうございました。どうか安らかにお眠りください。
(ブログ:劇研「空」昌ちゃんの演劇だより 20230509洲浜)

R5, 演劇の照明設備苦労 昔話し ~ホールが倉庫に~

昨年12月13日、新聞の大きな見出しで「サンレディを防災拠点に」「大田市 公共施設の機能移転」とあり、「ふれあいホール」について、次のように書かれていました。
音響や空調が耐用年数を過ぎたホールは備蓄倉庫として使い、~略~」。
予想を越えた決定に驚くと同時に、モッタイナイ、と思いました。劇や音楽など、あらゆるイベントに使用できるホールで照明や音響施設も揃っています。集会室に転用するならまだしも、倉庫になれば、荷物置き場以外には使えません、何年もの間。
(ふれあいホールのシーリングとサイドスポット。天井一面に、たくさん釣り込んであるのは各種イベントに対応するため)

4月20日発行の「市議会だより」が回覧でまわり、和田議員の質問に対して次のような答弁が載っています。
「~略~ふれあいホールについては、設備の大部分が耐用年数を超過しているため、利用者に安心して利用を続けていただける状況にはなく、設備の改修や入替えにも多額の費用がかかることが見込まれる」。
要約なので具体的な耐用年数や費用は不明ですが、とても大雑把です。実情を知らない人がほとんどですから、そうなんだ、と思うでしょう。音響照明設備が果たして。「耐用年数が超過し入替えに多額の費用がかかるのでしょうか。

(次の2枚の写真は一般的なホールの調光卓と音響卓です。サンレディーの調光卓は3KW、90回路、市民会館は184回路あります。現在は簡易な移動式の調光卓もあります)

音響施設については、ワイヤレスマイク以外は前回更新され、まだ新しいのです。色々調査研究した上で業者と交渉し安くて良いものを選んで購入したと、担当者から聞いています。音響設備に関しても、単なる音が大きいスピーカーではなく、声が後の席まできれいに通るように生声を増幅できる音響設備を導入しておられます。実際に関わったものでないとわかりません。

さて、ここから、モッタイナイが生まれる昔話です。
高校演劇は戦後、体育館や会館などで発表されていましたが、どこでも照明に苦労しました。設備がない上に器具購入には経費がかかります。昭和46年頃、邇摩高では、ライトをスライダックで調光していました。アッパーホリゾントライト、ロウワーホリゾントライトなど無く、数台のスポットライトだけでした。特に欲しかったのは、シーリングライトです。前明かりがないと顔が見えず、上からのスポットライトだけでは顔に影ができます。体育館の天井へ滑車でバーを釣り照明器具を釣るようにしました。

(邇摩高校のステージの上にある放送室に収納されていた照明器具。50年近く前の器具もある。部品を更新すれば使用できる)

物理専門で電気に詳しい中村先生と工夫し、毎年少しずつ生徒会予算で購入していきました。最新の12回路調光卓が欲しくて、分割払い戻しにして二人で金を出して購入したこともあります。大田で昭和48年に旗揚げをした劇団「青空」がありました。大田市民会館で公演していましたが、当時は市民会館の照明器具も貧弱そのもの、邇摩高校から照明器具を貸し出したこともありました。当時邇摩高の照明施設は県下の高校では最先端でした。

昭和54年に川本高へ転任しましたが、国体前に新築されたばかりの立派な体育館には照明設備はありませんでした。(旧体育館の照明器具が少し倉庫にありましたが)幸い国体も控え関係者の理解もあって、一度に照明器具を購入し設置することができました。大きな体育館天井にシーリングも設置して頂きました。

昭和59年(1984)、大田高校へ転任したとき、シーリングもホリゾントライトもなく、数台のDFをスライダックで調光していました。体育館の暗幕もあちこち破れていて、文化祭前にはいつも生徒会役員が徹夜で暗幕を整備していました。当時は生徒数も多かったので要求すると生徒会予算やPTA予算で年度ごとに暗幕も照明器具も新設することができました。

その体育館が解体される時、照明器具は邪魔になり、捨てるのはモッタイナイので、演劇部卒業生と一緒に2日間、設置した照明器具を下ろしてまとめました。収納場所がないので、個人宅を含め5箇所に仮収納しました。まだ使用できるので新しい体育館ができたら使ってもらうつもりでした。・・・しかし新しい体育館ができても、再利用したいという声はありませんでした。モッタイナイので、数年後にある人の了解を得て会社の倉庫へたくさん照明器具を車で運びました。

今でこそ照明音響設備が完備し専門のスタッフが常駐している会館のホールは何処にでもあります。高価で貴重な照明器具が耐用年数が過ぎたという理由で廃棄される話を聞くと、思わず「モッタイナイ」という気持ちが湧いてきます。照明器具などの耐用年数は〇○年、と決まっているものではありません。一般的には10年とか15年と言われていますが、丁寧に使用している場合や、部品を更新して使用している場合には、それ以上使用しているホールもあります。

平成25年(1950)に邇摩高が創立110年記念を迎えたとき、劇研「空」は依頼されて創作劇「石見銀山旅日記」を体育館で上演しました。要の会、大田小唄保存会の皆さんにも出演して頂きました。そのとき、体育館の放送室などに、50年くらい前に購入した照明器具や調光卓が仕舞ってありました。50年ぶりに対面でした。その器具は設置が無理なので、予定外の出費でしたが、出雲の文化企画から来て照明器具などを設置して頂きました。下の写真は邇摩高校体育館、「石見銀山旅日記」のいち場面です。

以上、今は昔 涙なしに語れる照明器具の苦労昔話、それぽっちり。おつかれさまでした。
(ブログ:地域情報 昌ちゃんの演劇だより 劇研「空」活動報告 高校演劇 20230502洲浜)

R5,サンレディー大田「ふれあいホール」災害備蓄倉庫案について

大田市の公共施設見直しが進んでいます。7箇所あった公民館は27地域の「まちづくりセンター」に機能が移転されました。現在最終段階にあるのは、サンレディー大田、おおだふれあい会館、大田まちつくりセンターの問題です。昨年12月24日に「大田市働く女性の家を考える会」から、利用者会議開催の案内が劇研「空」代表にきました。40名近い出席者がありました。
活発な意見が交わされました。ホールは災害備蓄倉庫に転用するという想像外の計画でした。高校演劇や劇研「空」などで過去に14回ホールを使用しましたが、このホールの特徴などまとめてみました。ついでに舞台写真などの一部を紹介します。

(平成16年劇研「空」第2回創作劇公演「また夏が来て」大田高演劇部員とのコラボでした。冒頭の写真は夜のサンレディ)
 (上の写真 大田なかよし学級の発表会。石見銀山の脚本を頼まれて書きました。みなさん熱心に発表され感動的でした)
(平成27年大田高瓶陵会総会、創作劇「石見銀山旅日記」大畑さん夫妻の演奏や和樹さんの歌、民謡、プロの福原美佳さんの講談など多彩な舞台でした)

サンレディー大田は1992年(平成4)に開館。今年で30年経過。ふれあいホールも併設され、設備が整い客席が格納できる多目的ホールなので、展示、集会、研修、軽運動、部活動、舞台発表、各種イベントなど多様な利用が可能な大変便利のいい中規模のホールです。

客席の定員は約546人とても便利な移動観覧席。全席格納できるので、広い平土間になり、いろいろなイベントに使えます。
舞台は、緞帳はありませんが、間口10,5m、奥行き6,7m、花道、第4バトンまであり、照明設備、照明器具、音響映像設備、平台24、箱足70、ピアノ、展示パネル70枚等々、必要なものはほとんど揃っています。
(「一日限りの相生座」音楽、劇、舞踊、語りなど市内の多くの団体や個人が参加した楽しい舞台でした。満員御礼)

その上に、音響、照明のベテラン職員が二人いるのは大ホール並で、大変恵まれています。山陰地方でも最近新築された中ホールは電動式客席移動形式が多い。多くの市民に多種多様な使い方をしてもらいたいからです。30年前に大田市で、このホールができたとは先見の明があったといえます。当時の文化協会会長、勝部義夫さんはプロの演劇、映画人でしたが、「何度も要求したが緞帳だけは作ってもらえなかった」と言われたのを覚えています。ホール建設などではベテラン専門家の意見が最優先です。
しかし大田市の公共施設見直しが進み、このホールについては次のような計画が実施に移されつつあります。

大田市の検討結果:「ホールは、音響や空調が耐用年数を過ぎ、災害用備蓄倉庫として使う。ホアイエや舞台部分には市役所分庁舎のうち情報企画課を移転する。2026年度利用開始を見込んでいる」(新聞や市の資料より)
(写真の向こう側が、ふれあいホール、手前の建物がサンレディー大田(ここは大田まちつくりセンターになる)、その手前に農林福祉会館(パストラル)があったが解体された。その跡地におおだふれあい会館を建設し、おおだ人権センターとする。案です。)

1月15日3時から、話し合いが計画されています。このホールを使用してきた文化、芸術、音楽、演劇団体などは今後どのようにすればいいのか・・・肝心なこのことが不明です。市内にはホールがたくさんある、と書かれていましたが、それぞれ規模や機能は違います。建物だけの問題ではなく内部の施設や機能が重要です。
このホールで上演したり関係した14の舞台発表をPDFで紹介します。必要なら参考にしてください。
2022,01, 資料 「サンレディーふれあいホール」の災害備蓄倉庫案について・過去の上演12回 jtd
(ブログ:劇研「空」地域情報 お知らせ 20230111すはま)

R4,令和4年 石見で出版され本など

令和4年もあと5時間ほどで幕を閉じます。劇研「空」は市民会館の「朗読を楽しむ」講座を10数回、1010月1日に第11回「朗読を楽しむ」を開催しました。ささやかな活動ですが、今後どうするか模索中です。

「地域の歴史、文化の発掘と再創造・舞台化」を目標の一つにしている劇研「空」ですが、関係する書物を色々と拝読しました。主なものを紹介します。それぞれ読み応えのある本です。一冊ずつ解説したいところですが、簡単に写真を中心に紹介します。まず大田で出版された本です。「石見銀山研究」2号、資料が大いに役立ちます。「鴨山 私考」(渡邉捷弘著)は石見における柿本人麻呂について過去の説を紹介しつつ私見を述べたもので参考になります。「過疎再生」(松場登美著)は石見銀山生活文化研究所長の松場さんの実体験を書かれたもので、現在注目されているの大森の「人と暮らし」の様子がよくわかります。自然な姿勢に感銘を受けます。「穏日晴朗」は大森へ移住されたプロの写真家・藤井保さんの写真と佐々木寿信さんの短歌などを掲載した味のある本です。「石見銀山物語」(長尾英明著)は、石見銀山ガイドの会で長年活躍中の著者が、その経験から過去の研究や資料を端的にまとめ、石見銀山のことが総合的によく分かるように書かれた本で最新の情報なども豊富です。次は石見地方で出版された出版された本と石見に関係する本です。「日本の田舎を元気にする」、寺本さんは現在全国を相手に大活躍中です。同じ邑智郡の邑南町出身です。共感することが大いにあり、期待しています。「石見の山城」(高屋茂男著)、石見地方のほとんどの城を実際に登って調査し書かれた最新の城情報満載です。
皆さんの活動が具体的に書物になるのはとても貴重ですし、ありがたいことです。大いに参考にさせて頂きます。
(ブログ:劇研「空」詩の散歩道 本の紹介 地域情報20221231洲浜)

R4,「山陰文藝」56号、ー多彩な力作ー

11月1日、「山陰文藝」56号が発行されました。5月、11月、年2回の発行を編集長の額さんは厳守。熱心に作品を集め編集されています。今号は充実した作品も多く、感動した作品も多数あり、読み応えのある充実した号になっています。県内では最も会員が多い伝統のある総合文芸同人誌です。
この号から大田の渡邉さんは短歌と詩、加藤さんはエッセイで参加され個性的で味のある作品を寄せられました。「布都外伝(5)」という題で古代出雲のを舞台にした意欲的な連載小説を書いておられる沢村俊介さんも大田の出身です。「松江藩主 松平斉貴」を書かれた内藤丈二さんの作品はよく調査して書かれた貴重な記録です。短編小説が今回多いのですが、胸を打つ感動的な作品にもたくさん出会いました。

石見地方を舞台にして、詩を小説の中には取り入れ、ユーモアーも生かして生きる喜びや哀しみを描こうとした「坂の上の家」(洲浜作)の出だしの部分を紹介しましょう。
同人会員を募集しています。興味のある人はどうぞ。大歓迎です。生きてきた「喜び苦しみ哀しみ」を文芸という形で記録するのも意義のあることと思います。
「山陰文藝」会員募集についてIMG_20221219_0001

県内の主な書店には、置いてあるはずです(定価1000円)。大田市中央図書館には、古いナンバーが数冊しかありませんでしたが、取り寄せて50号から最近のものを寄贈する予定です。
次号の〆切は2月末です。1月には総会も予定されています。
(ブログ:詩の散歩道 詩集や本の紹介  20221219洲浜)

R4,「大田高校百周年記念史誌」完成

2021年(令和3)は、島根県立大田高校創立100周年記念の年でした。普通なら盛大に祝典が開催されるところですが、コロナ禍のため関係者を中心に市民会館で行われたそうです。その重要な記念事業の一つである、「100周年記念史誌」が、2022年8月に完成しました。686ページの労作です。

100年の記録をどのようにまとめるか。大変な仕事です。歴史記録中心では面白くありません。この本では「コラム」というページをたくさん設け、生徒や先生、先輩、部活、学校行事など生きた声を沢山収録してあります。生きた百年史誌です。中心になって執筆されたのは卒業生で母校の教員でもある川上恭介先生や土居先生、柳浦先生。大役、ご苦労さまでした。いい本が出来ました。
演劇部関係やぼくが関係したページを抜き刷りして持参して頂きました。それを何回かに渡って紹介しましょう。先ず、演劇部の「星空の卒業式」です。2ページに渡って紹介されています。とてもうまく紹介されているので、読み応えがあります。

ぼくも「邇摩高等学校史」「川本高60年誌」(共著)を担当しましたが、授業と部活で忙しい上に、資料集めや執筆は大変な仕事でした。それを思うと今回の「100年史誌」執筆、完成に心底より「おつかれさまでした」と言いたいと思います。本当なら「かんぱーい!」と盛大に慰労したいところです。
(ブログ:詩の散歩道 演劇だより 本の紹介  20221112洲浜)

R4,「大田ウインドオーケストラ」結成30周年記念コンサート

10月8日、大田市民会館で大田ウインドオーケストラの第27回定期演奏会が開催されました。結成30周年。節目のコンサートでした。昨年10月の演奏会では創立からの常任指揮者・谷口栄一先生へ感謝状が渡されました。川本高、出雲工業高、大田高で顧問をされ、素晴らしい実績を残されました。僕も川本と大田高では音楽・演劇で文化祭などお互いに協力し合いました。これからは竹下克敏先生が常任指揮者です。竹下先生もまた実績のある音楽家で、大田一中在職時にはブラスバンド部が全国大会へ出場しています。

第2部では、30年を振り返って、会長の田原将士さん、谷本隆臣さん、山根佳也先生、3人のトークがありました。
心地よい演奏会でした。島根の音楽のレベルは高く裾野も広いと言われます。県内各地に素晴らしい指導者がおられるからです。社会人になっても好きな楽器を演奏して楽しみ、それを市民も楽しめる・・素敵ですね。音楽、演劇、文芸、等々、いろいろな文化活動があることが、郷土の豊かさ、心の豊かさに通じます。年末にはクリスマスコンサート。楽しみにしています。
(ブログ:詩の散歩道 地域情報 演奏会 20221020洲浜)