11/21,22 銀山テレビで文芸フェスタ 谷川対談放映(4)

9月22日に松江で開催された「しまね文芸フェスタ2015」のことは3回に渡って紹介しましたが、石見銀山テレビで、11月21日(土)8時~、22日(日)13時~、2回放映されます。放映時間はⅠ時間15分くらいです。
IMG_0736(開会式です。島根文芸協会会長のあいさつ。向かって右側は来賓のみなさん、左側は俳句、短歌、川柳、散文の会長と県の担当者のみなさん)

対談は、「初期の詩」、「ことばあそびの詩」、「最近の詩」と3つのパートに分けて行いました。それぞれの冒頭に劇研「空」の詩の朗読があり、途中には谷川俊太郎さん自身の朗読も数回あります。県民会館中ホールはほぼ満員で、とても楽しい雰囲気の中で対談は行われました。

IMG_0751(右から詩を朗読する谷川俊太郎さん、進行役の島根県詩人連合事務局長川辺 真さん、対談者・詩人連合理事長洲浜昌三さん、そして手話通話のみなさん)

企画のテーマは「詩の魅力を明かす対談と朗読」「わたしのことばさがし」。対談のなかで、谷川さんの詩の魅力を紹介し、谷川さんの詩のことばが生まれる源泉に迫り、谷川さんの詩に対する本心を聞くことができました。後半にはかなり難解な説明もありましたが、とても示唆に富んだこともたくさんありました。

終わりに近いところで、谷川さんが劇研「空」の朗読についてコメントをされましたが、そのことばが深く心に残りました。あんなことを言われるとは思いませんでした。どういわれたか?それは聞いてのお楽しみです。「空」の人たちには、最高のことばでした。

どうぞ銀テレが見られる人はちょことでも見てください。お客さんも熱心に聞いてくださり反応がとてもよく、とても豊穣な時間でした。(対談を文章にしておけばいいね。だれが?)谷川さん自身も、「島根の日々は私にとっても楽しく充実したものでした」と書いておられました。

掛け替えのない時間をみなさんと共にすることができました。谷川さん、ありがとうございました。

H27 劇団Yプロジェクト 稽古再開

松江で活動している劇団Yプロの練習場が10月8日早朝火災に遭い全焼しました。島根演劇ネット事務局の有田さんから、火災見舞いを演劇ネットから送りたいという連絡があって初めて知ったのですが、17日の新聞では「ファンの声援が後押し」「再び舞台を 稽古再開」という記事を写真入りので掲載しています。

劇団Yプロジェクトは1999年に発足、2008年に西津田一丁目の倉庫を改修して練習場にしていましたが今回の火災で5棟が全焼し、台本や衣裳、音響機材、道具一色をすべて失ったそうです。

一昨日、演劇ネットの有田さんを通して、代表の坂井陽介さんから礼状が劇研「空」へきました。市内の公民館を使用して11月から再び演劇スクールを開始しているとのことです。

Yプロは意欲的な創作劇や地域に密着した演劇指導や発表をつづけています。みなさん、またいい舞台を楽しみにしています。がんばってください。劇研「空」

H27,10/24 温泉津で朗読劇『吉川経家最後の手紙」上演します

2015/10/24、温泉津まちづくりセンターホールで、朗読劇『吉川経家最後の手紙ー福光不言城の子供たちへー』を上演します。時間は16時から約1時間です。上演するのは大田市演劇サークル 劇研「空」です。今回は大畑音楽教室の大畑世利子さんのキーボード、大畑和樹さんのギターの演奏で共演します。第3回全国吉川交流会実行委員会の主催ですが、一般の人も入場できます。
DSC0686724日は15時10分から石見銀山資料館館長・仲野義文さんの講演もあります。演題は「石見吉川氏と石見銀山」です。そのあと劇研空の朗読劇です。経家が不言城から鳥取城へ行き、秀吉の「飢え殺し作戦」(かつえごろし)で大軍に囲まれ、餓死者続出、切腹して城を明け渡すまでのことをかなり歴史に忠実に語りと朗読劇で再現します。
DSC0686824日は参加費2千円(25日入場券つき)、25日は500円となっています。参加費にかなり差があり両者の関係は分かりにくいところがありますが、24日のメインはこの朗読劇ではなく、この後17:30から行われる「交流会」にあるようです。大田市長も出席される予定です。
温泉津町つくりセンターホール1ホールの客席から見た舞台です。ホリゾントライトも、フットライトもあり、第2ボーダーまであって照明器具が設置してあります。左右にはスポットライトが一基づつありました。スクリーンも下りてきますし、ホリゾント幕もあります。ボーダーに500㍗のDFなどが何基か釣り込んであると使い勝手がいいのですが、それはありませんでした。音響室もちゃんとした器具があり感心しましたが、長い間使用されていないとのことです。しかしよく考えて作られています。この規模のホールが大田にも必要ですね。200人前後のホールはとても使い勝手がよく便利です。

舞台からみた客席です。後ろは階段式の席になっているのもよく考えて作られていますね。舞台で話すと、壁が板ですから、よく反響しますので音楽などにはいいかもしれません。劇には響きすぎですが、もったいないくらい良いホールです。照明や音響をフルに使った演劇などはほとんど上演されていないようですから、器具などが不足していたり使用できない状態のものもあります。今回の音響関係は大畑さんに器具を持ち込んで設置していただくことになりました。

当日は11時から音響設置、リハなどを行います。それまで数回練習しますが、練習場所、勤務の都合など全員が集まれる日を設定するのは難しく目下調整中です。ひとりひとりベストをつくしましょう。

10/4 松江の劇団Yプロ 「サイレント スクール」上演

松江市で活躍中の劇団「Yプロジェクト」が意欲的な創作劇を上演します。10月4日、松江市民活動センター交流ホールで坂井陽介さん作、演出です。現代の深刻なテーマに挑戦します。見応えがありそうですね。

「全国屈指の名門中学、学校ではまじめな子ども達がスマホの世界では別人のように振る舞う。些細なことからはじまった’いじめ’が次々と飛び火し、不登校の生徒が増えていく」
DSC06822この劇は、「Yプロ演劇スクール」の第4回発表作品です。日ごろの活動の中から生まれた作品です。受講生のみなさんの生きた声が舞台化されたのでしょう。午後Ⅰ時30分~、4時~ 2回上演される予定です。

劇研「空」へ案内が来ましたので紹介しました。観に行きたいのですが当日は中四国詩人会大会があり前日から山口市にいます。都合がつく人はどうぞ。

H27 宮根さん作詞、近藤夏子さん作曲「大田市愛唱歌」

大田市が仁摩町、温泉津町と合併して10年になります。それを記念して大田市愛唱歌ができました。作詞は大田市出身で目下テレビで大活躍中の宮根誠司さん、作曲は同じく大田市出身の歌手、近藤夏子さん。10月3日に大田市民会館で二人の対談があり、歌も披露されます。大田市広報の裏表紙から紹介します。
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いつかどこかで聞いたような初めて聞いたようなテンポのいいとても親しみやすい曲です。

歌詞は、「0854-8の友よ」という発想がとても斬新です。「グリコの煙突」を知っている人は高齢者だけになりましたが、確かに僕が大田に初めて来たときにはグリコの工場が町の真ん中にあって、高い煙突もありました。あのグリコ工場はどこへ行ったんでしょう。

固有名詞は時代によって変わるので扱いにくいところがありますが宮根さんには大田のシンボルのように心に残っているのでしょう。歌詞は一貫した詩情ではなく、いろいろな言葉を並列して、そこから乾いた叙情が立ちあがってくるのが現代的で、特徴だといえるかもしれません。

近藤夏子さんのことは、2008年に初めてCDをリリースされた時にこのブログで紹介しました。ますます活躍されています。10月3日には市民会館へ行きたいのですが、ちょうど中四国詩人会大会が山口市で開催され詩の朗読をすることになっています。残念ですが両方行けませぬ。成功を祈っています。

近藤奈津子さんcdリリース 新鮮な歌4曲収録/

H27,9/6 大森座で六嶋由美子さんの語り 「源氏物語」

大田市出身の舞台芸術家を招いて実施する公演です。六嶋さんは大田高校卒、現在宇治市にお住まいです。1回目は平家物語の一人語りでした。昨年は源氏物語りから、今年は「藤壺」の巻です。野中久美子さんが能管の演奏をされます。いつもすばらしい演奏に惹き付けられます。六嶋さんは源氏物語りをとても分かりやすい語りにして解説もまじえながら語られます。難しいと思っていた源氏物語が、身近に感じられるようになることまちがいなしです。どうぞおいでください。

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大森座で行われますが、席に限りがあるために整理券が必要です。市民会館内にある文化協会で発行しています。問い合わせてください。

DSC06767六嶋由美子さんの公演、終わりました。源氏物語は人物関係がわかりにくいのですが、とてもうまく語りで説明されました。二人とも衣装も新調されたそうで、かっこいい!という声もありました。

ステージと客席はほぼ同じ平面なので、舞台に立たれた二人の上半身しか見えないのは残念ですが仕方ありません。能管は庭で演奏するという案もあったようですが、雨でできませんでした。庭なら背景の竹林も美事に取り入れて雰囲気もでますし、何より全身が見えます。音は室内のスピーカーで聴けます。これならちょっとした劇もできそうですね。

懇親会もありました。「京都弁の柔らかい口調が何とも言えずいいですね」と言うと、「京都の人は、何弁ですか、といわれます。自分でも何弁かよくわかりません」とのこと。石見生まれの人柄から生まれた六嶋弁なんでしょうね。

7月4日には劇研空の「第6回朗読を楽しむ」にはるばる来ていただきました。よかったですよ、と感想をいただきました。ありがとうございました。

みなさん、おつかれさまでした。

8/30は大森天領さんへ行こう!瓦版もあるよ!

8月30日は大森の「天領さん祭り」だよ!町中にいろんな出し物が出るよ。14時から代官様の大盛り行列だ!先頭を劇研空の瓦版売りが口上を述べながら号外を配りますぞ!最後の代官屋敷では、あの全国大会へ今年も出場する高野要さんが美事な声であの「サンヤ節」を披露しますぜ。

さあさあ、何が何でも明日の日曜日はみんなで一緒に大森に行こうぜよ、おお!Oh!何?雨だって?アメならヤメルと思うのはアメエぜ!さあ、これがホヤホヤノ瓦版7号だぜ!1号から6号もあるぜよ。

山吹城が描かれた最初で最後の絵図だ!仙の山の七つの谷筋に家が軒に軒を重ねた貴重な絵図だ!欲しい人は大森まで来なんせ(何弁だ!)

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さあさあ、寄っておいで見ておいで、遠目山越し笠の内、近くで見なけりゃ美人かオカメカか分からない。さあさあ、瓦版8号は大久保長安事件の号外だ!石見銀山の大恩人、大久保長安様がハリツケになったぞ!長安の男子7人が処刑だ!これを隠謀と言わずに何とする。号外、号外!真相を究明せよ!

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なんと美事な挿絵じゃねえか!知的で鋭い眼光!ほくそ笑む口元!長安様を見て描いたに違いねえ描きっぷりだぜ。誰が描いたかって?知る人ぞ知る大森のウチダさんよ。文章は誰かって?知らざあ言って聞かせやしょう。知る人しか知らねえ、劇研「空」ってことよ。

時間をかけてせっかく準備したんだ。アメさんよ、アメをあげるから大森でアメ降らさんでアメリカの方へ行ってアメ降らしてくなんしょ、アーメン。アメエかな。あたりメエよ、オメエさん。

H27,「しまね文芸フェスタ」で谷川俊太郎さんと対談(1)

「しまね文芸フェスタ2015」は9月22日、松江市の県民会館で開催されます。10時30分から始まる全体会では、「わたしのことばさがし」というタイトルで谷川俊太郎さんと島根県詩人連合理事長・洲浜昌三が対談します。対談の中で谷川さんにも詩を朗読していただきますが、大田市演劇サークル・劇研「空」のメンバー6人も朗読します。どんな90分になるか楽しみですね。

DSC06728谷川さんの多数の作品から、どの詩を朗読するか。選ぶには時間と苦闘がつづきます。朗読したい詩はたくさんありますが、朗読時間は20分以内厳守。よく知られた詩がいい、という声もあり、最終的には落ち着くところへ落ちつきました。1.初期の詩から約4編、2.ことばあそびの詩から約7編、3. 最近の詩から約5編。よく知られた詩もたくさんあります。劇研「空」で朗読するのは、田中和子、松本領太、山本和之、吉川礼子、渡利章子、若狭雅子のみなさんです。

朗読では、淡々と読め、とよく言われます。確かにそうです。しかし機械のように無感情だと詩と朗読者の関係、詩と作者の関係が見えてきません。押しつけ解釈にならず、それをどの程度表現するか。実に微妙な表現力が必要です。ことば自体が内蔵しているイメージや風景、感情もありますので、それをどう生かすかということもあります。今回は6人の朗読口(新語誕生!)を楽しんでいただくことにしましょう。

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午後は分科会です。詩の分科会では今回も「自作詩の朗読と鑑賞会」を開きます。朗読したい人は自分の作品を9月5日までに提出するか、当日コーピーして30部持参してください。谷川さんも出席される予定です。

8/14 「サンレディ大田」で石見銀山の構成劇上演

8月14日、恒例の大田高校卒業生会の総会が開かれ、記念イベントとしてサンレディ大田のホールで劇を上演します。数日に迫っていますが、PRなどほとんどされていませんので、知っている人もほとんどいません。そこで、少しでも役に立てばと、何度も紹介しています。

今回は大田市演劇サークル劇研「空」と大田高卒業生で東京の青年劇場で活躍中の女優・福原美佳さんとの共演舞台です。題名は「石見銀山歴史ものがたり」。ふる里へ帰って来た人たちに、石見銀山の歴史を舞台を通して知っていただこう、という瓶陵会幹事の企画です。大畑音楽教室の大畑さん夫妻の生演奏、高野さん塩見さんの民謡、京都で活躍中の大畑和樹さんのソロなど、楽しい舞台です。

今回の構成劇のキーワードの一つは仙の山です。その仙の山から見たすばらしい風景と劇中の歌の一つを紹介しましょう。遠くに見えるのは三瓶山です。いい景色ですね。いつ見ても心が広々としてきます。石見銀山の魅力の一つです。
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「早春の仙の山に立つ」 洲浜昌三作詞 大畑世利理子作曲
早春の頂に立てば
雑木林の梢を揺らし 潮風が渡る
北の彼方 洋々と日本海
水平線が空に溶け
はるかに霞む日御碕
邇摩の海、琴が浜、鞆が浦
春の山並み 古城の峰

振り向けば眼(まなこ)の下に
山吹の古城 戦の跡を若葉で包む
南の彼方 茫洋と山の波
ひと際高く石見富士
国引き神話の 佐比売山(さひめやま)
親三瓶、子三瓶、孫三瓶
春の山並み 三つの峰

大畑和樹さんが舞台で歌います。楽しみですね。開演は10時30分からです。誰でも入場できます。無料です。どうぞ、誘い合わせて盆のひとときをお楽しみください。

福原美佳さん「平和へのメッセージ」13thで朗読

8月14日10時30分からサンレデイ大田で『石見銀山歴史ものがたり』を上演しますが、福原美佳さんもゲスト出演されます。福原さんは大田高校を卒業して青年劇場に入り活躍中です。今年も青年劇場の俳優たちによる「平和へのメッセージ」が8月6日~8日、「青年劇場スタジオ結」で開かれます。福原美佳さんも「移動演劇桜隊ー仲みどりの被爆」に出て朗読します。はるか島根の大田から成功を祈っています。

DSC06675誰か分かりますか。時は昭和59年9月28日。場所は江津校校体育館。題名は『エメラルドグリーンーおれたちのふる里-』作者は洲浜昌三、演出は藤原由美子、舞台監督は武間 篤、道具ー武間、堀 誠司、照明ー武間、屏風昭秀、劇中歌の作曲は藤原則生。亀のじっつあんー清水正重、ふぐのとらちゃんー森山亜矢、ふぐのふうちゃんー森本 妙、ぼっこのせんちゃんー福原美佳、まだいのちよちゃんー藤原奈緒美、まぐろのチコちゃんー齋藤さつき、さけのさくらさんー森脇奈津子・・(プロの世界で活躍中の人が二人、そして、そして、あああ・・あ・・もう会えなくなった人も・・・)

合戦場面シルエット5日は市民会館で練習しました。民謡の高野さん、塩見さん、尺八の山中さんも来られたので、「巻き上げ節」「サンヤ節」「馬子唄」「銀堀うた」の前後を中心に読み合わせをしました。実際に歌ってもらいました。実にいい声、いい節回しです。うっとりします。舞台のことがよく分かっておられるので、安心です。塩見さんにはセリフが今回はあるのですが、声も表現もパッチリです。セリフのなかで、大田弁の方言を指摘していただき、ナールホド、そうだ、と思い、有り難く修正させていただきました。

何度練習しても同じレベルの繰り返しではなく、練習の度に表現に深まりが見え、変化や工夫が見られると、とても嬉しいものです。台本やセリフへの提言もとてもありがたい。多角的な視点が劇を豊にしていきます。

9日(日)は14時から、川合町つくりセンターで練習します。10日は19時30分から同じ場所です。上演時間をⅠ時間15分以内におさめることを厳命されていますので、台本を整理したりカットして調整していますが、場合によっては歌は一番だけということも考えなければいけないかもしれません。

衣装は3日に持ち寄って検討しました。大畑さんの歌は現代の歌ですが、衣装としては羽織袴姿の組頭として、後半の劇にも参加してもらいます。寿禎の会田さんも後半の劇で、親分と源六を追い詰める場面に出ていただきます。セリフがちょっとあります。その台本は送ります。