第21回島根県民文化祭の一環、文芸部門の「文芸フェスタ2023」9月17日に大田市で開催されます。今年度は短歌部門が担当。講師は短歌の永田和宏先生です。先生には平成19年松江大会で「短詩型における家族と時間」という演題で講演して頂き感銘を受けました。現在は短歌ブーム。そして活躍中の講師。「あすてらすホール」のキャパは約300。事前予約が必要です。チラシを見て県の文化振興課へ申し込んでください。
大田では平成12年、詩人の中村不二夫先生、平成18年作家の佐藤洋二郎先生、平成26年に矢崎節夫先生「みんなちがって みんないい」を講演して頂きました。
午後の詩の交流会では、参加者の自作詩朗読(誰でも参加できます、大歓迎)、その後大田生まれの詩人・中島雷太郎、と中島資喜について話し、詩を紹介します。二人は和江で生まれ、昭和初期に同人誌「静窟」や「山陰詩脈」発行しています。東京と滋賀に在住の長男さんが詩集を復刊され記録をCDにまとめられました。貴重な記録です。どなたでも参加できます。興味がある方はどうぞ。
PR: 9月30日(土)午後には市民会館中ホールで第12回「朗読を楽しむ」を開催予定です。郷土の民話特集です。
(ブログ:詩の散歩道 しまね文芸フェスタ 島根県詩人連合 おしらせ 地域情報 20230804 洲浜昌三)
R5,「大田市の芸術文化振興について懇談会」②(7/26)
表題の案内が大田市教育部石見銀山課、大田市民会館の連名できました。1回目は6/29に開催され、5つのグループに分かれてブレスト方式で自由に日頃の思いや考えを出し合い、代表者がグループ毎にまとめて発表しました。
たくさん意見や問題点が出ましたが、ここまでは「出しっ放し」の第一段階。これを絞り、実実行可能な案にできるか。必ず資金と場所の問題に行き着きます。経費削減のため公共施設を見直し「ふれあいホール 備蓄倉庫案」が発表されている現状でどれだけのことができるのか。金銭と無関係な良いアイデアもたくさんありますが、シガラミに縛られず実行できるかどうか。
大田市の各種芸術文化関係者が集まって話し合うという機会は、最近では初めてのことです。それ自体貴重なことです。お互いに刺激を受け励みになり学ぶことが多々あります。文化はそういう異種交流の中から醸成されていく一面があります。今回、劇研「空」からは二人参加します。

今日予定していた市民会館カルチュアー教室「朗読で楽しむ郷土の民話」は中止します。次回は予定通り8月2日です。
(ブログ:お知らせ 地域情報 詩の散歩道 劇研「空」20230726すはま)
R5,『春と修羅」刊行100年 「賢治に献ずる詩歌」展(日本現代詩歌文学館)
R5,こどもオペラ「おいもさま」発会式(7/6)
大田市民会館60周年記念事業の一つとして、こどもオペラ「おいもさま」の準備が進んでいましたが、発会式が会館中ホールで開かれました。目下大人21名、子ども8名が参加予定です。
林館長の趣旨説明の後、合唱指導者として伊藤さん、大畑さん、大屋神楽の「井戸公」の作者・安達さんが紹介され、すはまくんが井戸平左衛門の事績や演出などについて簡単に話しました。終わるとすぐに発声練習、つづいて「小さな鳥は海を目指す」(新垣隆、作詞作曲)の練習に入りました。眼の前で聞いていると短時間で出来上がって行くのが分かりました。ラストで歌われる歌です。伸びやかで清澄なとてもいい歌です。劇研「空」のメンバーも参加しています。次の練習日は13日(木)19時~21時まで、サンレディーふれあいホールです。
(ブログ:おしらせ 地域情報 詩の散歩道20230711洲浜昌三)
R5, 21回 島根県民文化祭 文芸作品募集(〆切9/30)
7月1日から文芸作品(短歌、俳句、川柳、詩、散文)を募集しています。高校生を含む一般の部と中学生以下のシニアーの部があります。県内在住者と島根県出身者もOkです。県外の応募も増えています。自分で応募する子供たちはほとんどいませんので、学校の先生の指導の一環として応募される場合がほとんどです。どうぞ気軽に応募してください。

ぼくは詩の担当ですが、最近応募数が減っています。何故か、詩は難解というイメージ障壁になっています。しかし本来、詩とは自由なものです。俳句や短歌のように形式はありません。挑戦し甲斐があります。応募を楽しみにしています。

入選作品は本になって出版されます。当初から通算すれば56号になります。歴史と伝統のある本です。同人誌のように金銭的な負担はなく、無料で活字になるのですから大いに活用してください。表彰式は来年の1月20日、松江です。

写真は、創刊時の「詩歌集」~「島根文芸」55号の背表紙です。
(ブログ:第21回島根県芸術文化祭 しまね文芸作品募集 昌ちゃんの詩の散歩道 おしらせ 20230707洲浜昌三)
R5,千早茜作『しろがねの葉』&「石見銀山の小説と詩」(『山陰文藝』57号)
「山陰文藝」57号は5月1日に刊行されました。3号続けて短編集説を書きましたが、今回は石見銀山を舞台にした小説『しろがねの葉』が直木賞を受賞、素晴らしい小説でしたので触発されて「石見銀山の小説と詩ー何をどのように描くかー」と題して日頃考えていたことを評論として書きました。
日本海新聞と山陰中央新報に紹介されましたので参考までに紹介します。日本海新聞を島根で読む人は少ないかもしれませんが、以前から郷土の同人誌など丁寧に紹介しています。詩を取り上げる新聞は稀になりましたが、同紙は詩を公募して選考し掲載しています。俳句、短歌、川柳は毎週掲載しても詩を載せることはなくなりました。そういう時代なんですね。

「石見銀山の小説と詩ー何をどう描くかー」は7ページありますので、PDFにして紹介します。時間泥棒評論の可能性がありますので、興味がある場合にだけクリックしてくださいTime is money、
Time never comes back again です。
R5,2 エッセイ「石見銀山の小説と詩ー何をどのように描くかー」,『山陰文藝』57号 原稿 11ポイント,22行×25字×2段 jtd
興味のある小説、エッセイなどたくさんあります。目次だけ紹介します。
58号の〆切は8月末だそうです。連絡は事務局(松江市外中原町15-1 額 重敏)へどうぞ。参加大歓迎です。
追記:この57号に掲載された小説などの寸評を58号に書きましたので、PDFで紹介します。
「山陰文芸」57号 寸評記
(ブログ:詩の散歩道 地域情報 本の紹介 20230703洲浜昌三)
R5,大田市の芸術文化振興について懇談会(6/29)
6月中旬、表題の案内が教育部石見銀山課、大田市民会館連名で劇研「空」へ届きました。改めてお知らせします。範囲が広いので漠然としていますが、次のようにテーマと懇談形式が書かれています。「コロナ感染症や人口減少等により活動の縮小を余儀なくされている団体様が、継続して活動が行える仕組みづくりについて、ブレインストリーミング方式で開催します」
サンレディー大田ふれあいホールの廃止が提案され、9千余名の反対署名を集めて請願書が提出され、市議会で検討されている現状ですが、この廃止問題は単なる建物の問題ではなく、同時に大田市の芸術文化の問題であることが浮かび上がってきました。今回の懇談会とは直接関係はありませんが、無関係ではありません。
芸術文化問題で重要なのは「仕組みづくり」です。その点では大田市は立派な振興計画を発表しています。次の表紙は2008年に発表された第一期「大田市芸術文化振興計画」です。見識のある関係者18名で大田市芸術文化振興計画策定委員会が結成され、市民からアンケートを取り、関係資料を収集し、検討を重ねて作成されたものです。表題の言葉もいいですね。
大田市の指定文化財一覧表、大田市ゆかりの文化人一覧(42名)、アンケート結果と考察、市内全域の文化団体・サークル一覧表には308もの団体、グループ名が列挙されています。その他にも重要な指針、問題提起などが記載されています。
第二期の振興計画は2018(平成30)公表されました。このときも市民からアンケートを取り、「大田市芸術文化計画改定作業チーム」がつくられ、何度も検討会議が開かれました。不肖洲浜も参加、意見を述べました。国や県、他の文化政策なども参考にして6月に立派な第二期振興計画が冊子になって刊行されました。
大田市の芸術文化問題について知りたい人は是非この冊子を読んでいただきたい。現状や課題、方針など実に端的に指摘して書かれています。そして目標に向かって地道に進んでいるもの、実現している活動、途中一休み、新たな活動、言葉だけに終わっているものなど様々です。ブログで検索すれば「大田市文化協会」や「大田市体育・公園・文化事業団」「大田市芸術文化振興計画」などで各種資料や規約を読むことができます。
残念なことは、この立派な冊子があることを知っている人はほとんどいないということです。今回の懇談会はテーマが少し違いますが、色々な人から様々な考えがたくさん出されると思います。そのほとんどはこの冊子に書かれていることと関連してくる問題だと思います。
ブレスト方式は近年ポプラーですが、言い放しに終わり勝ちです。適切な集約、方針作成、実行 ー そこまで行きたいものです。
場所は市民会館中ホール、19時からです。目下3名が「空」からは出席予定です。家の前の百合バラが綺麗です。無関係です。
(ブログ:劇研「空」 詩の散歩道 お知らせ 地域情報 20230628洲浜昌三
R5,「朗読で楽しむ郷土の民話」(大田市民会館次回6/21)
市民会館のカルチュアー教室、「朗読で楽しむ郷土の民話」、次回からの予定は、6月21日、7月5日、7月26日、19時30分~21時です。21日は、「包み隠し地蔵」から読みます。当日プリントは渡します。興味がある人はどうぞ。1~13までは読み終わりました。面白い民話もたくさんあります。
1 たにし息子 石見の昔話 山口 大谷千代宝
2 鼠の浄土 〃 〃
3 若宮さま ふるさと読本 鳥井
4 茂ヱ門キツネ 〃
5 お松きつね 〃
6 ごかい米 〃
7 きつねのしかえし 〃
8 百済観音 〃
9 狼の恩返し 〃
10 草鞋の中の小石 石見の昔話 斎藤多作 三隅町
11 鼻なおし 〃 渡辺休二郎 富山
12 兵児かかや 〃 〃
13 猫が小判になった話 ふるさと読本 長久町
14 包み隠し地蔵 〃
15 茂右衛門狐 〃
16 目ざまし鎌 〃 土江
17 稲用の殿様 〃 稲用
18 一つ覚え 25 石見の昔話 山口町 大谷千代宝
19 五十猛知名の由来 27
20 釜屋海岸の牛鬼 29 ふるさと読本 五十猛
21 尻焼平左衛門 31 〃
22 飴買い幽霊 34 〃
(ブログ:劇研「空」詩の散歩道 お知らせ 20230617洲浜)
R5,「朗読で楽しむ郷土の民話」(5/24 報告)
R5,大田市勤労青少年ホーム、働く女性の家ホールの共通点
有志の皆さんの熱意でサンレディーのホール備蓄倉庫計画に反対の署名が9747筆集まり、5月9日に市議会議長に請願書に添えて提出されたことは新聞でも報道されました。6月~9月に議会閉会中審査という形で審議されるそうです。どうなるかは分かりませんが、9747筆という署名には重みがあります。
今回の問題で、担当の産業企画課と参加者の質疑応答(私も数回質問しましたが)を聞き、両者の間には基本的な点で齟齬があるのを感じてきました。同じような問題に11年前に直面しましたので、参考までに感想を書いてみます。
簡単に結論を書けば、管轄の問題ですー
・社会教育や芸術文化行政を管轄するのは教育委員会です。
・地域の産業や労働、雇用問題を管轄するのは産業振興部(産業企画課)です。
★働く女性の家・サンレディーを管轄しているのは産業振興部。30年前に政府の設立目的に賛同して補助金を受け、「働く女性の家」を設立しました。ホールは請願を受けて特別に建設。(この規模の立派な多目的ホールが併設された例はほとんどない)しかし現状は女性専有ではなく一般市民の音楽、合唱、舞踊、演劇、展示、講演、集会など芸術文化関係のために使われています。しかし管轄は産業振興部です。大田勤労青少年ホームの例と酷似しています。

大田市民会館の隣に、鉄筋3階建ての勤労青少年ホームがありました。国の補助金を受けて昭和47(1972)開設され、産業振興部の管轄でした。その設立目的のポイントは、「勤労青尐年の福祉に関する事業を総合的に行うことを目的とする施設」です。青少年とは15~35歳を想定していました。三階は広い集会室で多くの団体が使用しました。しかし時代と共に全国的に青少年はあまり使わなくなり当初の趣旨に反して一般市民が主に使用。老朽化などもあり全国的に廃止される例が多くなしました。大田の青少年ホームも同様ですが、耐震化の問題もありました。

勤労青少年ホームは多くの団体が利用していました。
(17団体:ラージボール卓球クラブ44人、ウンドオーケストラ58、劇研「空」15,フォークダンスサークル21,ダンス同好会16,手話サークル10,女性コーラス「花音」31,卓球クラブ10,ラウンドダンスの会6,ジュニアーミュージカル「風花」25,尺八「愁山会」、大田青年会議所31,大田市青年協議会85人、これ以外に次の団体も会には出席されました。音楽協会、合唱連盟、名画シアター、アマチュアーバンド、石見銀山天領太鼓、大田高吹奏楽部、第一中学校吹奏楽部、小中連合音楽会、表現ダンス発表会、石見銀山神楽連盟、市老人クラブ、小笠原流石見支部、池坊石東支部)
定期的に利用者会があり年末には懇親会も開かれていました。
市から廃止解体方針がでると利用者代表と産業企画課、複数の市会議員などとの会合が数回開かれ市長交渉も行われました。最大の問題は、利用17団体の次の集会場所探しでした。
最終的には場所が提案され決着し、40年使用された建物は平成22年(2010)解体されましたが、場所が遠くなったり不便だったり問題も多々ありましたが、高い次元での総合的な芸術文化政策の必要性を痛感しました。

この時点で、ほぼ同時に市民会館の耐震問題が持ち上がりました。市民会館は、社会教育や芸術文化を管轄する大田市教育委員会です、会館は2年間閉鎖されることになり教育委員会は県の文化振興課と協力して「大田市の芸術・文化振興について」文化団体や関係者を対象に何度も説明会や検討会を開き、中央から専門講師も呼んで「文化プロデユーサー養成講座」を何度も開催しました。市民からアンケートも取り、立派な「大田市芸術文化振興計画第二期-2018ー2027」も刊行されています。
(次の2冊のファイルこのときの資料です)

産業企画課と教育委員会ーそれぞれ独自の管轄分野や目標があります。単独ではなく高い次元で総合的に判断する視点が必要です。それは何処か誰か・・さあ、どうする・・。
大田市役所も移転予定。日々、駅東側の小山が崩されています。現市役所は解体して更地にするのか。一部でも残して何かに利用するのか。新しい市役所に市民が利用できる200名程度の舞台付き多目的集会室はできないか。パルの跡地はどうなるのか。大田ふれあい会館はパストラルの跡地に新築予定とか。ならば現在のサンレディーと共にホールも活用できないか。大田まちつくりセンター、中央公民館(まだ名前はそのまま?)文化協会事務局の場所・・・これらはどのようにするのか。

ホールの備蓄倉庫案は12月に急に出てきた計画です。1,2年くらい時間をかけて大田のホール問題、文化芸術活動場所問題を検討してもらったらどうでしょう。備蓄倉庫に決定されるにしても、同時に建設的で総合的な計画が提示されないと署名をした人たちの気持ちは燻り続けることでしょう。上の写真は解体を終えた勤労青少年ホームです。40年間、おつかれさまでした。ここまで書くのもつかれました。おつかれさまでした。
(ブログ:stagebox 詩の散歩道 地域情報 20230517洲浜)











