「島根県詩人連合」カテゴリーアーカイブ

R1,文芸作品募集(島根県民文化祭〆切9/5)

2019年度の文芸作品募集は、7/1から始まっています。短歌、俳句、川柳、詩、散文を募集しています。9/5が〆切です。入賞作品は本になり12月の表彰式で渡されます。ジュニアーの部もあり、昨年は詩で90篇近い中学生の作品がありました。17回文芸フェスタは9月15日(日)県民会館です。講師は川柳の小島蘭幸先生です。誰でも参加自由です。来年は詩部門の担当です。講師は?お楽しみにしていてください。目下、下準備内密裏進行中です。

文芸作品の応募要項や作品集は県内の図書館や公的施設にあります。興味がありそうな人には声をかけ、応募をすすめてみてください。年々高齢化が進み、応募者が少なくなっています。自分から応募する小中学生はほとんどいないと思いますので、親や先生の勧めがある場合がほとんどです。励みになりますので、どうぞチャレンジを!
(ブログ 詩の散歩道 お知らせ 島根詩人連合 20190815すはま)


H30 栗田好子詩集『ありがとうの色』書評(「石見詩人」141号より)

「石見詩人」(益田市 高田頼昌 編集)141号が平成30年12月、発行されました。以前は季刊でしたが、現在は年2回です。その中で栗田好子(益田市中島町)さんの第2詩集『ありがとうの色』の詩集評をかきましたので、表紙、目次と共に紹介します。(石見詩人 🏣698-0004 益田市東町17-15)


『石見詩人』は、昭和29年に益田市で誕生した伝統のある詩誌ですが、同人も高齢化、人数も少なくなりました。継続するのは楽ではありませんが、もう少し頑張る、と編集者は熱い思いを述べています。
『ありがとうの色』は2018年1月、石見詩人社から発行。第一詩集『透きとおったときよ』は2002年。16年ぶりです。一人の女性が不安や孤独を抱えつつ、前向きに誠実に歩んできた心の軌跡を見つめ、触れ、感じ、味わうことができるいい詩集です。栗田さんは、8月に益田の喫茶店で「詩とイラスト」展を開催、とても好評だったそうです。分かり共感がある詩なので可能な作品展だったのでしょう。詩が紙の上に閉じこもらずに、街へ出て行くのはいいことですね。次のPDFは詩集の証票です。興味がある人は開いてみてください。

H31、ブログ 詩集評 栗田好子詩集『ありがとうのいろ』「不安孤独をバネに明るい広い世界へ」2段30字×18行

このブログでは、出来るだけ詩人の詩集などは紹介するつもりですが、たくさん詩集が届きますので、いい詩集があってもみな紹介する時間的余裕はありません。少なくとも山陰地方の詩集は紹介したいと思っているのですが、思うようにいきません。詩は読まれない時代。少しでも知ってもらい、励みになればと思い、少しづつ紹介していきたいと思っています。(ブログ 詩の散歩道 詩集や本の紹介 20190130 すはま)

 

H30 県民文化祭 文芸作品入賞者表彰式

第16回島根県民文化祭の文芸部門の表彰式が12月9日、松江で行われました。一般の部とジュニアーの部で募集していましたが、立派な本になって当日手渡されました。「島根文芸」は51号になります。半世紀の歴史を刻みました。一冊千円で購入できます。

短歌、俳句の知事賞、金賞を見てみましょう。それぞれ奥深い作品ですね。
「戦争を笑い話にしてた父ほんとの辛さ病室で聞く」(船田美津子)
「海原のごとき八月の青田より不意に草取る人現るる」(門脇順子)
「水害の片付かぬまま稲の花」(富岡秋美)
「秋めくや禅寺の庭石ひとつ」(熱田一俊)
詩部門では、ジュニアーで87篇の短詩の応募がありました。大東中学校のみなさんが大健闘され、いい作品がたくさんありました。表彰式の後は分科会が開かれ、詩部門では、入賞者が作品を朗読し、感想を述べ合いました。今年の審査委員は閤田、川辺、洲浜の三人でした。素敵な作品を、ここで作品を紹介できないのは残念ですが、図書館にはあるはずです。県の国際文化課でも販売しています。来年も是非、多くのみなさんの応募を期待しています。
(ブログ 「詩の散歩道」 島根文芸フェスタ、島根県詩人連合 20181213 すはま )

H30 黛まどか氏講演 しまね文芸フェスタ

「しまね文芸フェスタ2018」は9月16日、浜田市の「いわみーる」で開催、午前の全体会では、俳句で大活躍中の黛まどか先生の講演「日本人のユーモアと美意識」がありました。大まかに印象に残った言葉を紹介してみます。
フランスの中学の教科書では9割日本の俳句、短歌が載っている。本来日本人は自然を愛でる心が強い。雨の名前でも440もある。苦難をユーモアに変える心もある。満たないもの、不揃いなもの、余白に「美」を見出す心がある。詩は本来自由なのに、何故俳句に枠があるのか、とフランス人に問われ、床運動の例を出し、「枠があるから精いっぱい使おうとするから美しく見えるのですと話しました」。

最近の好きな俳句として次のような例を挙げられました。「桜散る遅れて笑う老女にも」「仏壇に先祖込みあふ涼しさよ」「身一つとなりて薫風ありしかな」(岩手県 佐藤勲)「対象との関係でなく普遍的な愛を歌っている」という言葉が胸に響きました。そして、最後の俳句では、多くの人が励まされているとか。文芸が果たす力、役割についても考えさせられました。素敵な講演でした。ありがとうございました。
前日の夜、講師歓迎会があり、黛先生と話しました。第9回「朗読を楽しむ」が終わって浜田へ直行したので、人麻呂の短歌に曲をつけて発表した話をしました。短歌には朗詠があるけど、なんで俳句にはないのですか。作ってみてください」と無茶なことを言ったら、ニコニコ笑って、「考えてみます」と言われました。実現したら面白いことになりますね。写真は大田出身の短歌の大家、藤井さんと黛先生。

午後の詩の分科会では、自作詩朗読と合評。川辺、閤田、くりす、高田夫妻、米子から成田夫妻、宇部市から永富衛、詩集『青押し』(オオカミ編集室発行)が出て間もない中村梨々さん、地元から植本文子さん、そして洲浜。久しぶりに11人集まり活発な感想や意見を述べ合い、充実した会になりました。みなさん、おつかれさまでした。来年は川柳が担当です。
(ブログ 詩の散歩道 しまね文芸フェスタ 島根詩人連合 報告 すはま)

H30 島根県民文化祭 文芸作品募集〆切迫る9/4

俳句、短歌、川柳、詩、散文の入選作品を掲載した「島根文芸」は、昨年50号に達しました。この7月から作品を公募していましたが〆切が近づいています。9月4日です。参加資格は県内在住者、県外の島根出身者です。ジュニアー部門もありますので、詩など書いている小中学生がおられたら是非すすめてみてください。例年詩部門は20~30作品で減少傾向です。

「島根文芸フェスタ2018」は9月16日(日)浜田市「いわみーる体育館」で開催されます。講師は黛まどかさん、演題は「俳句に見る日本人のユーモアと美意識」9時30分から受付です。前日15日には鈴蘭別館で講師歓迎会があります。詩部門で希望者は是非参加してください。

先日、依頼があり「島根文芸50年」という原稿を書きましたが、発足当時から、何らかの形で係わってきました。しかし当初は錚々たる詩人や書き手がたくさんおられましたが、現存者は少なくなり、その上若い書き手は少数で、この先が思いやられます。どの分野でも大きな課題です。作品応募者が増加していけば少しは希望も見えてくるのですが。時代は活字離れ、文学離れの坂道を転げているかのようです。でも興味がある人は是非応募してください。(ブログ 詩の散歩道 島根県詩人連合 文芸フェスタ すはま 20180817)

H30、しまね文芸フェスタ 浜田市で開催予定(9/16)

「文芸フェスタ2018」は、浜田市の「いわみーる」で9月16日(日)に開催予定です。3月16日に松江で第二回運営委員会、文芸協会理事会が開かれ了承されました。担当部門は俳句。午前の講演の講師は、黛 まどか氏の予定です。午後は部門別交流会です。秋は文化体育行事のラッシュです。早めにお知らせします。詳細は、5月の運営委員会で決まります。

浜田では前回、平成22年に詩部門が担当して県立大学で実施しました。講師は京大学大学院総合文化研究科教授、小森陽一先生、演題は「21世紀に読む鷗外・漱石」。とても示唆に富む話でした。前夜祭も盛大でした。

今回の黛さんの講演も楽しみです。

玄関に活けてあった花です。名前は知りませんでしたが、お客さんが、「わー、ステキな花。わびすけですね。大好きな花です」と言われたので、侘助と知りました。文芸フェスタと無関係です。(ブログ 詩の散歩道 文芸フェスタ すはま)

H29,第17回中四国詩人賞 吉田博子詩集「母樹」

2017年度の中四国詩人賞は倉敷市、吉田博子さんの詩集「母樹」(2016思潮社刊)に決まり、9月30日、徳島大会の総会で表彰式が行われました。
選考理由について「ニューズレター」から選考委員の感想の一部を紹介してみます。
選考委員長の長津さんは、「自分の言葉で語り豊かな愛の眼差しにあふれている詩集」と端的、的確に評しています。「作者の切実な思いがストレートに伝わり心に強く響いた。~小さなもの弱いものに視点を当て、健気に生きようとする姿に自分を重ねてエールを送っている。その姿に共感した」(重光さん)「地上にあるすべてのいのちに注ぐ、大きな愛を感じる。書かざるをえなかった作者の強い想いが、自然体で書かれた言葉によって、まっすぐに伝わってくる」(壺阪さん)。吉田さんの詩の特徴がよく表現されています。

一篇だけ短い詩を紹介します。吉田さんの優しい眼差しや、包むような大きな愛が感じられます。

「守る」(吉田博子詩集「母樹」より)

虞美人草の茎が
ぐぐっと伸びた
それを
長い葉が
いくまいも巻いている
抱きしめるように
中にはかたく丸い蕾があった
母が子をいつまでも慈しむように
守る ということは
こういうことなんだ と
大切に包むこと
心をそぉっと
身体をまるごと
いのちを包む
生きているかぎり
子を守る
玉のように抱いて

( 写真は、詩集「母樹」から詩を朗読される吉田博子さん)
吉田さんは1943年の生まれで、詩歴が長いだけではなく旺盛な執筆活動をしてこられました。この詩集は第11詩集です。詩画集や詩選集、エッセイ集もあります。第一詩集は「花を持つ私」ですが、なんと!倉敷青陵高校二年の時の刊行です!序文を国語教師であった井奥行彦さんが書いておられます。井奥さんは伝統のある同人誌「火片」の主宰者で詩の大先輩です。さらに講師で来られた詩人、永瀬清子氏に出会って「黄薔薇」の同人になり、吉田さんは、現在もそこで活躍しておられます。詩活動が盛んな岡山で、優れた詩人に出会って大きな影響を受けてこられたのでしょう。

写真は、書棚にある吉田さんの詩集の一部ですが、表紙も色彩にあふれとても豊かなものが伝わってきます。ぼくは「コールサック」70号に、詩画集「聖火を翳して」の書評を頼まれて書いたことがありますが、絵も詩もとても豊かな詩画集でした。忘れてはいけないのは、悲しみや苦しみを体験し、それを昇華して生まれた豊かさだということです。

長年の真摯な詩活動の中で生まれた一冊の詩集が、このように評価されたことはうれしいことです。(ブログ 詩の散歩道 中四国詩人会 すはま)

H29,第15回島根県民文化祭 文芸表彰式(12/10)

県民文化祭文芸部門の表彰式が10日松江で行われました。7月から俳句、短歌、川柳、詩、散文5部門で作品を公募。入選作品は招待作品とともに「島根文芸」に掲載されています。50号です。創刊号から書棚にありますが、長い歴史を重ねてきました。
素晴らしい作品が載っています。ちょっとだけ短い作品を紹介してみましょう。

知事賞:「インク跡かすかに残る旧姓の物差し使い娘のゆかた裁つ」( 津和野門脇さん)
金賞:「友達という呪縛を逃れ独りゆく青石畳ひんやりとして」(松江 陶山さん)
俳句知事賞:「放たれて青田の空へこふのとり」(出雲市 若林恒子)
スカッとします。旧かな使いが生きていますね。久しぶりにお会いした若林さん。昔と変わらずハツラツとしておられました。
俳句と詩の表彰式の風景です。場所は松江の職員会館ホール。写真では見えませんが、受賞者以外にたくさん関係者が後ろの席に座っておられます。
詩部門では応募が21編。残念ながらジュニアー部門の応募作品はありませんでした。来年はぜひ応募してほしいものです。

表彰式後は、部門別の会でした。詩では、選者だった閤田さん、川辺さん、有原さんと役員として参加した洲浜を含め合計12名。入賞者に作品を朗読していただいて鑑賞し感想を述べ合いました。それぞれ特徴と味のある作品でお互いに学び合えるいい会になりました。作品を紹介するスペースがないのが残念ですが、読みたい人は、島根県文化国際課文化振興室へ申し込めば千円で購入できます。来年もありますので、興味のある人はぜひ応募してください。(ブログ 詩の散歩道 島根県詩人連合 すはま)

H29,島根文芸フェスタ で伊藤一彦氏講演 

今年は出雲のビッグハートで開催されました。担当は短歌部門。毎年一流の講師をお招きしていますが、今年は若山牧水記念館館長の伊藤一彦先生。すばらしい講演でした。

前日の9月9日には先生の歓迎会が開かれ、大田市民会館で8回「朗読を楽しむ」を終えて駆けつけました。「朗読を楽しむ」のパンフレットを渡して、朗読について話しました。古事記や万葉集の時代は大和ことば時代で、それは日本の古層でもあり音声で日本人の魂を表現した。音声による朗読はとても大切だと言われました。先生は早稲田の卒業で当時から和歌を作り研究されました。ほぼ同じ時代なので、何も知らずにキャンパスですれ違ったことがあるかも知れませんね、といって談笑しました。

とても参考になる話しがたくさんありましたが、2,3紹だけ介してみます。

※ 俳句、短歌では「切れ」にとても意味がある。例えば、「古池や/蛙飛び込む/水の音」。2カ所の区切れがある。その空白で立ち止まり、次に何が来るかをイメージする。それがとても大切である。

※ 高校の時の生徒だった俳優の堺雅人とよく話す。先日は、「演技がうまい」とはどういうことか悩むことが多い、と言っていた。うまくなればいいという問題ではない。うまくないけど、「感動する、その人の真心が出ていること」が大切なのではないだろうか、と話した。

※ 作品集をつくることは大切。出版しなくてもまとめて出してしまうと、ゼロになる。ゼロになったら生まれてくるものがある。新しいものが生まれてくる。

※ 若山牧水はいつも貧乏だったから、貧乏は苦痛ではなかった。自分の魂のふるさとはどこかにあるはずだと思っていた。

先生は、全国から高齢者の短歌を募集して選考し、作品集を発行しておられます。その中から紹介されましたが、とてもすばらしい短歌でした。高齢者は書かずにはおれない。つらいこと、かなしいことがいっぱいあるから、といっておられました。

終わって川柳の竹治さんとお礼に行きました。「いつか短歌の朗読をすることがあったら、是非使わせてください」と言ったら、「いいですよ」とのことでした。

たくさん示唆に富んだ話しをありがとうございました。(ブログ 詩の散歩道 すはま)

H29,「島根文芸」作品〆切(9/4)・文芸フェスタ(9/10)

今年の文芸フェスタは出雲で9月10日開催されます。午前中の全体会の講師は伊藤一彦先生。早稲田大学時代から短歌の創作、研究をつづけ、現在は若山牧水記念館の館長です。演目は「表現のよろこび」。午後は分科会。詩部門では自作詩朗読会をやります。誰でも参加自由です。前日夜には歓迎会があります。

平成29年度の「島根文芸」作品募集〆切が近づいています
入賞作品集・「島根文芸」は今年で50号になり、12月初旬刊行されます。どうぞ応募してください。ジュニア-の部もあります。小中学生は自分で応募する例は少ないので、ぜひ書いた場合は学校単位で応募して欲しいですね。

応募資格
県内に居住または通勤・通学している方および島根県出身者
(海外県人会に所属している方を含む)

募集部門
(1) 一般の部(高校生を含む)
(2) ジュニアの部(中学生以下)

募集作品の種目と点数
短歌:1人3首以内 俳句:1人3句以内 川柳:1人3句以内
詩 :1人1篇 散文(随筆、小説、評論等):1人1篇

応募期間及び応募先
(1) 応募期間 平成29年7月1日(土)~9月4日(月)
(2) 応 募 先 島根県環境生活部文化国際課文化振興室