R7,音楽朗読劇「鳥取城落城と吉川経家」鳥取公演 好評裏に終了(11/2)

鳥取市と岩国市姉妹都市締結30周年を記念して鳥取市民会館で開催された公演は大変好評のうちに終わりました。力強い吹奏楽(岩国ウインド・アンサンブル 指揮、田中健一)の演奏と7名の合唱(石見吉川合唱団)。そして歴史を紹介するナレーション(奈羅尾玲子)、山縣長茂の語り(小菅紘史)で構成した異色の舞台でしたが、大きな感動が客席に伝わりました。実行委員長の白石健一郎さんと田中健一さんが令和6年3月に我が家へ来られて今回の企画のために脚本を依頼されました。壮大で夢のような企画にびっくりしましたが、若い二人の夢と情熱、行動力に共鳴して乗ることにしました。これまでのレガシーがあったからです。
長茂が84歳のときに鳥取城落城前後の仔細を書いて吉川経家の子孫へ残した「覚書」を1975年頃に読んだときには感動しました。その後福波小学校の廃校記念に経家の脚本を依頼されて「吉川経家最後の手紙」を書き、劇研「空」でも朗読劇として公演していました。いつか劇として公演したいという夢はありましたが、遥か彼方の夢でした。しかし、長茂の「語り」を中心にすれば面白い舞台ができるだろうという確信はありました。しかしその「語り」には力量のある人が必要です。それが今回実現しました。「鳥の劇場」の小菅さんが見事に演じてくださいました。僕が想像した以上の表現力でした。特に、子供たちへの遺書の朗読と辞世の句の朗詠の時には涙が滲んできました。僕は演出という担当でしたが、2、3度注文をだしました。即理解し即表現されました。それはナレーションの奈羅尾さんも同様でした。深い理解と深い表現力が身についているので、即理解し即表現できるのです。お二人には感謝です。
最後の合唱(渡口公康作曲、洲浜昌三歌詞)もステキでした。痛ましい鳥取城の惨状と経家の願いや心情が広い空と悠久の歴史の中へ溶け込み広がっていくような感覚を味わいました。作曲の渡口先生にも感謝です。
現在の鳥取城です。どんな天守閣が建っていたのでしょう。ビルもない戦国時代を想像すると、広い鳥取平野の彼方に聳える久松山の頂上に立つ天守閣は「天空の城」。見事だったことでしょう。下の写真は頂上。木が伐採され石垣が見えます。再現したい!(今は空想で)
鳥取、岩国、大田の関係者のみなさん、ステキな記念公演でした。実行委員皆さんの確実な実行力と運営にお礼を申し上げます。会館スタッフの皆さんへもお礼を申し上げます。みなさんおつかれさまでした。
(ブログ:劇研「空」演劇だより 観劇 20251105洲浜昌三)

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