「島根県詩人連合」カテゴリーアーカイブ

H25 「しまねの風物詩」Ⅱ刊行計画 ー詩人連合総会で決定ー

2013年5月26日、大田市のパストラルで島根県詩人連合総会を開きました。午前10時30分からは理事会、午後は総会と「島根年刊詩集」第41集の合評会を開き、16時30分に閉会しました。参加者は10名前後ですが、中身の濃い一日でした。

行事報告や決算、予算などと共に大きな議題は「しまねの風物詩」Ⅱの刊行計画案の審議でした。いろいろな意見がでましたが、詩人だけではなく、多くの人に詩に親しんでもらうことを目標にして、まず過去の作品で自薦他薦を含めふさわしい作品を集めてみよう、ということになりました。もちろん新作も大歓迎です。

DSC04655

(パストラルの玄関でパチリ。益田の高田夫妻は都合があり途中で帰られました。2年前には90歳を過ぎた肥後敏雄さんや松田勇さんも参加されました。杖をついてゆっくりと歩いて帰られる姿は今も脳裏を離れません。詩を書いて徳をすることなど何もありませんが、その「志の高さ」には頭がさがります)

「しまねの風物詩」は1995年に刊行しました。益田市の画家・金本裕行さんのスケッチをたくさん挿入して読みやすい詩集になりとても好評でした。道の駅や大森銀山の店などにもおかせてまらい、かなりうれました。1000円という手軽さもよかったのでしょう。

先日はシンガポールと千葉から娘の友人が石見銀山に来られ、娘の依頼で案内しましたが、おみやげに「しまねの風物詩」を贈呈しました。菓子などに添えて一緒におみやげにするのもいいなぁ、と思った次第です。多くの人に参加していただきたいものです。事前に購入数予定を調べて、発行資金の一部にすることになっています。一冊1000円です。10冊でも20冊でも予約して強力してくだい。

次に最初に刊行した「しまねの風物詩」の表紙を紹介します。今でもすこしですが残部がありますので欲しい人は申し出てください。書店にはもうありませんが、毎年数冊は購入希望があります。

DSC04661

    「しまねの風物詩Ⅱ」の刊行について                             (事業の内容)

1.刊行の目的    県内の詩人の県内での発表の場としては詩誌「山陰詩人」、「石見詩人」、「光年」 アンソロジー「島根年刊詩集」などがあるが、読者はそれらの詩誌等に属している詩 人にほぼ限られている状況です。一般県民の人たちにもわかりやすい「しまねの風物」 という視点から作品を収録し、刊行することによって詩人以外の人たちにも詩に親し んでもらう機会とするものです。

2.作品の募集
(1)島根県詩人連合の会員だけではなく、県内、県外の一般の人も対象にして募集する。
(2) 自薦他薦も含め過去の作品からふさわしい作品を選ぶ。「島根文芸」の入選作品や過去の個人詩集からも選んで推薦する。
(3)募集要項を作り関係者やマスコミ、図書館、公共機関などに送りPRする。
(4)小中学生や高校生の作品でも(既成を含む)ふさわしい作品は対象にする。
(5) 募集期間は、平成25年4月~25年8月(予定)とする。

3.作品の内容    島根の風景や、行事、歴史、地名、人物、事件、文化、精神的な風土、伝承、神話、   民俗、風習などあらゆるものを対象にした詩を対象にする。名前にこだわって狭い意  味の「風物」に限定しない。

4.本の内容
(1) 詩の作品が中心になるが、前回のようにスケッチを入れるか、あるいは写真を入れるかは編集段階での検討課題とする。
(2)本の体裁は前回のものをベースに検討する。総頁数は概ね100頁とし、作品数は     40~50篇とする。
(3)地域別の編集とし、方言詩やこどもの詩などを別に編集することも検討。

5.作品の選考
(
1)理事を中心とした選考委員会を作り、応募・推薦作品の中からふさわしい作品を選考する。
(2)選考作業期間は、平成25年10月~11月(予定)とする。

6.刊行予定       刊行時期は平成26年2月(予定)とする。

 

総会では、いかにして若い人を増やすかも議論しました。インターネットに自由に詩を書く若い人から、高いお金を出して同人誌に書く意味があるのか、といわれると明快な言葉は返せません。どの文化団体でも切実な問題です。発行毎に一編の詩のために5千円、8千円という負担を若い人に要求することは無理です。難しい問題ですね。

 

H24 第12回中四国詩人会 岡山大会

充実した岡山大会と牛窓の旅     ー第12回中四国詩人会ー                        洲 浜 昌 三

(島根県詩人連合の会報に書いたものです。ここでは写真をつけて紹介します)

平成二十四年度の中四国詩人会大会は岡山市の「ピュアリティまきび」で10月13日に開催されました。岡山駅の改札口で、「中四国詩人会」の看板を持って立っておられた高田千尋さんたちの姿を見て驚くとともに、熱い思いが湧きました。
DSC04048                (蒼わたる実行委員長のあいさつ)
総会には来賓招待の山陽新聞編集局文化部長、毎日新聞岡山支局長、岡山県生活環境部長を含め約80名が出席。岡山からは50名近い参加者で、岡山の詩人の層の厚さと積極的な協力姿勢にいつものことながら圧倒されました。 実行委員長の蒼わたるさんをはじめ27名もの会員で実行委員会をつくり、万全を期して準備されたことが端々から覗える大会でした。
DSC04071       (まきび会館から岡山駅方面をパチリ。大きな建物が解体され整地中でした)

総会は山本衛会長の挨拶のあと、役員や決算、予算を承認し、中四国詩人賞表彰式が行われました。受賞詩集は河邊由紀恵さんの「桃の湯」。選考委員長の井上嘉明さんの評の一端を紹介します。  「独自性のある言語感覚で紡がれた世界に惹かれた。言葉はふくらみを持ち、しなやかで豊かな想像力をひそませ、芳しい匂いすらした」  河邊さんは倉敷市在住、4人の子育てが終わってカルチャーセンターに通い、詩を書きはじめたそうです。「クラゲのように透き通るようなしなやかさの中に、ほの暗い生がどこかで息づいている」感覚的な世界が浮かび上がってきます。
DSC04055                          (受賞詩集から詩を朗読する河邊さん)

自作詩朗読では各県から八人が朗読。島根からは久しぶりに閤田さんが参加し、存在感のある詩「星明かりの道」を朗読しました。  今年の講演は会員で岡山の岡隆夫さんで、「英米現代詩とわたしの詩論」と題して話されました。岡さんは岡山大学名誉教授で、ディキンスン研究の第一人者。今年一月に刊行された「岡隆夫全詩集」は第二十詩集になるというエネルギッシュな実作者でもあります。とても示唆に富む講演でした。特に印象に残ったことを二つだけ挙げてみます。  「リアリズムとモダニズムは日本にはない。いきなりポストモダニズムの波を受けた」  「詩の存立の主な要件ー第一、作品のキーワード(イメージでもいい)がクリエイティヴな想像力によって新たなものに変質しているか。第二、既存の歴史的文化的価値観に新たな理念。第三、前者に相応しい独自の詩型・リズムがあるか」  後半は対談で、相手は岡山の詩人・くにさだきみさん。詩集や評論集が二十冊を越えるというこれまた実績のある詩人。朗読での美事なエロキューションに感銘を受け、明晰で的確なやり取りに知的爽快さを覚えました。後で知れば80歳とか。
DSC04068
(立石さんの語り「桃太郎」)

アトラクションは立石憲利さんの語りで、「桃太郎」。岡山民俗学会理事長で採集した民話が7000話以上。自ら方言も駆使して「語る」という役者でもあり、表現が巧みで惹きつけられました。後で聞くと、「桃太郎」は時代や地域により様々な要素が加わりそれぞれ違うそうです。  10年前、立石さんの民話を新聞で読み、それをヒントに石見銀山の庶民と重ねて「出口がない」という民話劇を創作し、大森で上演したことがあります。10年たってやっとお礼を言いました。  懇親会は約60名。重光はるみ大会事務長の司会ではじまり、チェロ演奏、高田千壽岡山詩人協会長の挨拶、歓談、最後は中桐美和子大会副実行委員長の閉会のことばまで、あっという間の時間でした。
DSC04079                                          (竹久夢二の生家の前に立つ島根の川辺さん)

翌日は貸し切りバスで竹久夢二郷土美術館、夢二の生家、正富汪洋詩碑、牛窓オリーブ園、牛窓神社を訪ね、牛窓の町を散策しました。
DSC04097
大会副事務長・森崎昭生さんのガイドで初めて見る風景や名所を楽しみました。瀬戸内海を見下ろす眺望は心身を解放してくれました。  来年は香川県です。香川は会員7名で開催にも苦労が伴うと思いますが、宮本光さんは別れ際に、「ぜひ来てください。歓迎します」と力強い言葉を残して帰って行かれました。
DSC04087

みなさん、おつかれさまでした。岡山のみなさんお世話になりました。

H24 しまね文芸フェスタ 三枝昴之先生の講演

2012年9月23日、益田市のグラントワで、第10回島根県民文化祭「しまね文芸フェスタ2012」が開催されました。今年は短歌部門が担当、津和野の水津正夫さんが会長で前日の夜には島田屋で講師の三枝先生の歓迎会が開かれました。

グラントワはとても広くゆったりとしています。廊下を歩いてもその広さに圧倒されますし、部屋数の多さにもびっくりします。(大田とクラベルナ!)

中庭です。真ん中に水が張ってあります。回り廊下を歩きながら眺めることができます。中央の高い建物は中ホール。大ホールは左手にありますが、見えません。みな石見の赤瓦が使われています。石見特産のものを誇りを持って堂々と生かす。いいですね。

横道にそれました。前夜祭の写真です。当選されたばかりの山本浩章市長や益田の文化協会会長・中野傅さん市会議員も出席。月森遊子俳句協会会長、竹治ちかし川柳協会会長、洲浜詩人連合理事長、高田賴昌「石見詩人」編集者、川辺真島根県詩人連合事務局長も。散文の池野会長などが別の講師の接待で欠席でした。初めてのことで、ちょっと寂しい会になりました。短歌の加藤さんが講師紹介をされましたが、講師の三枝先生からの挨拶がなかったのも初めてのことでちょっと残念でした。(月森、竹治、洲浜3人が大田人とは、ドウシタコトデショウ)

若いさわやかな山本市長や講師の三枝先生のところへ挨拶に行き、立ち話をしました。先生は早稲田の政経学部卒ですが、教育学部のぼくと「2年間在籍がダブっているかもしれませんね」と言われました。何も知らずに大学のキャッンパスですれ違ったことがあったかもしれません。短歌での先生の経歴や受賞歴は数知れません。日本短歌会の重鎮です。昨年は紫綬褒章を受章しておられます。

さて、23日の三枝先生の講演はとてもいい講演で学ぶことがありました。演題は「短歌、1300年の魅力」深い内容の話しでしたが、筋の建て方も明確で、資料も用意され、とても分かりやすかった。短歌で例をあげて具体的に講演されたのですが、5つに単純化してまとめておきます。

1.短歌は日々の暮らしを詠う日記代わりの詩型である。

2.短歌は独特の力を持った表現である。

3.短歌発生の諸説の一つ、折口信夫の「まれ人信仰」

4.短歌は日本人の感受性の基本を作ってきた。

5.短歌は人生を反映した長距離ランナーの詩型である。

どの講演でもそのすばらしさは、具体例とその説明や講演者独自の感性による解説にありますが、ここでそんなことを書く暇はありません。5本の骨だけです。美味しい肉は想像してください。

ぼくは講演を、詩に置き換えて聞いていました。1や2、5については正に詩にも当てはまります。長い間書いていけば、だらだら日常を書いた日記より、遙かにエッセンスが凝縮した日記になります。日記は私的なもので公表できませんが、詩や短歌なら本にしたり、雑誌に発表し第三者の厳しい目にさらして批評され、さらに高みを目指す動機にもなり、客観性や普遍性を持った文学にもなります。

2についても同様です。短い言葉は長い説明より遙かに力(人の心を動かし感動させる)を持っています。詩の朗読などは短歌よりも力があるでしょう。

講演の中で河野裕子さんの短歌を紹介されました。他界されたそうですが、永田和宏さんが夫で三枝さんの友人だそうです。永田さんの県民会館での講演も素敵でした。

午後は詩の分科会へ出ないといけないのですが、浜田の「石見演劇フェスタ」で上演する『石見銀山旅日記』の初めてのリハと打ち合わせがあり、やむなく浜田へ行きました。

浜田へ行こうと急いでいると、グラントワの廊下で三枝先生にばったり会いました。「とてもいい講演でした。ありがとうございました。講演の中で話された永田先生には数年前に松江で素晴らしい講演を聴かせていただきました」とsuhama said.

益田の駅前が大きく変わっていてびっくりしました。昭和40年から6年間住んでいたのですが、いまは北欧のどこかの街へ行ったかのようです。タクシーの運転手に「街がかわりましたね」と言うと、「駅からグラントワまではね。道は広くなって立派になったけど、人はほとんど歩いちゃおりません」とthe taxi driver said to me.

H24 9/23 益田でしまね文芸フェスタ

2012年のしまね文芸フェスタは益田市のグラントワで開催されます。午前中は「短歌、1300年の魅力」というタイトルで三枝雄昴之先生の講演があります。午後は短歌、俳句、川柳、詩、散文の分科会です。詩部門では自作詩の朗読と合評会を計画しています。

 

誰でも自由に参加できます。島根にいて三枝先生の講演を聴く機会など滅多にありません。きっと得るものがたくさんあることでしょう。楽しみです。22日には益田の島田屋で三枝先生の歓迎会があり出席します。

 

 

 

 

平24 県民文化祭「島根文芸」作品募集

2012年度の島根県民文化祭の一環として実施される文芸部門の作品募集がはじまりました。
7月2日から9月3日までです。入選した作品は「島根文芸」45号に掲載されます。ジュニア-の部もあります。小学生、中学生は募集要項を見たりするチャンスはありませんし、自発的に作品を書くことはまれでしょうから、学校の先生や親など身近な人たちがすすめてもらいたいものです。学校単位で応募するケースも増えています。是非参加してほしい。

 

県外に住んでいる人でも、島根出身者なら応募できます。
毎年表彰式やその後の詩の会に出ますが、詩の応募は30~40作品が最近の例です。昨年度は珍しく高校生や高専の学生さんが上位にたくさん入選されました。

5/27, 第41回 島根県詩人連合総会です

2012年5月27日(日)、大田市のパストラルで41回詩人連合理事会と総会を開きます。10時30分から12時までは理事会、13時からは総会、そのあとで「島根年刊詩集」40集の合評会を行います。

今回の大きな課題は、「続・島根の風物詩」刊行の件です。事務局長の川辺さんとはやり取りして原案をまとめましたが様々な問題点もあります。詩が詩人仲間だけで読まれている閉塞状態を破るために、ヴ・ナロード、詩を街へ、という思い切った姿勢で詩集を作りたいものです。いいアイデアを考えて出席してください。

『続・人物しまね文学館』予約受付中です

山陰中央新報で連載された『続・人物しまね文学館』が本になり5月1日から発売されます。島根県詩人連合では販売に協力するため買取予約をしています。購入希望者は(島根県詩人連合会員でなくても可です)洲浜へ申し込んでください。送料は発送者が負担します。

 

詩人連合では100冊ばかり予約購入します。その中からすでに約70冊は購入希望があります。20冊注文という人もあります。冊数によっては割引も考えていますので電話かメールでお知らせください。 予約があれば振込用紙をお送りします。

大田市では市内の昭和堂書店で販売の予定ですが、同店では目下予約注文中です。

 

H24 島根文芸協会行事・役員など

2011年3月23日、松江で「平成23年度県民文化祭文芸部門第2回運営委委員会」が開かれました。会則の制定、役員の選任、23年度事業報告、24年度事業計画を審議し承認・決定しました。

24年度は短歌連盟の担当。主な行事と日程は次の通りです。今から予定の中に入れておいてください。

(平成23年の文芸フェスタ前夜祭。阿刀田先生歓迎会の一場面。毎年前日に歓迎会を開いています。阿刀田先生は早稲田の卒業ですが、ぼくの兄は早稲田のロシヤ文学科の卒業。ほぼ同じ年代ですし、ぼくはその5年くらい後。当時の早稲田の話など面白い話しをうかがいました)

1.「しまね文芸フェスタ2012」平成24年9月23日(日)益田市のグラントワで開催予定。
講師は歌人で文芸評論家の三枝昴之先生。演題は未定ですが万葉集など上代文学をテーマにした講演。
午後は部門別交流会。

1.「島根文芸45号」の発刊
募集期間:7月2日~9月3日
審査日: 10月
表彰式は12月初旬に松江で。
俳句、短歌、川柳、詩、散文で多くの作品が集まることを期待しています。中学生や高校生に作品も募集しています。

 

「島根県文芸協会会則」も承認されました。それに基づいて「平成23年度島根県文芸協会理事会」が 開かれまいた。会則については何時か紹介しましょう。

 

平成24年度島根県文芸協会役員  
会長  水津正夫  島根県短歌連盟理事長
副会長  月森遊子 島根県俳句協会会長
理事 竹治ちかし  島根県川柳連盟会長
理事  洲浜昌三  島根県詩人連合理事長
理事  池野 誠  島根県文学連盟会長
理事  安部洋子  島根県短歌連盟事務局長
理事  安部弘範  島根県俳句協会幹事長
理事  川辺 真  島根県詩人連合事務局長
監事  長谷川博子   島根県川柳連盟副会長
監事  寺井敏夫  島根県文学連盟副会長

 

H23 島根県民文化祭文芸作品入賞者表彰式

2010年12月11日、平成23年度の島根県民文化祭文芸作品入賞者の表彰式が松江で行われました。表彰式のあとには例年のように各部門で入賞者との懇談会が開かれました。

 各部門の応募作品数は次の通りです。短歌・一般の部413首 ジュニアの部96首  俳句・一般部611句 ジュニアの部89句  川柳・一般部521句 ジュニアの部582句  詩・一般部55編 ジュニアの部77編 散文・17編 ジュニアの部の応募作品はなし。

今年の大きな傾向はジュニア-の部(中学生まで)で多くの応募者があったことです。これは小・中学校の先生などで熱心な方が生徒に書かせた作品を応募されたからだと考えられます。詩では77編も作品が集まり、びっくりしました。これも熱心な先生の指導の賜です。文芸でも高齢化が進み、若い人たちを育てて行く必要性を文芸フェスタの運営委員会でも何度も話し会いました。その結果ジュニア-の部を設けたわけです。ますます応募者が増えることを期待しています。

入賞者の作品は毎年本になっています。「島根文芸」44号です。図書館などにはあると思います。島根県の国際文化課に問い合わせると購入もできます。

詩の分科会では入賞者に作品を朗読していただき参加者で感想等を述べあい貴重な2時間を過ごしました。島根県詩人連合で出席したのは、撰者の田村のり子さん、閤田真太郎さん、事務局長の川辺真さん、理事長の洲浜昌三の3人でした。

今年の入賞者の大きな特徴は高校生たちが上位に入ったということです。今までもそういうことはありましたが、銀賞や銅賞にたまーに1名か2名に過ぎませんでした。金賞の『僕』を書いた竹下奈緒子さんは出雲商業高校生、銀賞『ハロウイン』の中島千尋さんは松江高専の学生、同じく銀賞『純』の青木茂美さんは出雲商業高校、銅賞『おばあさん』の勝部椋子さんも出雲商業高校。

高齢者の作品はどうしても過去の回想になったり、記録だったり、若々しい感性は欠けています。しかし上記の若い人たちの作品には脆いところはあっても新鮮な感性が息づいています。確かに魅力的です。

小林さんの『としをとると』、持田俶子さんの『まあちゃんの自転車』は若い人にはかけない分厚い時間の堆積から滲み出てくるような哀感がありました。本来なら優劣をつけることはできません。

みなさん、おつかれさまでした。来年もまた参加してください。

 

 

四万十大会盛会裏に終わる(平23)

島根県詩人連合が発行している「島根県詩人連合会報」71号(2011,12,25発行)に掲載したものです。会報では写真は2枚ですがここでは増しています。記録として掲載します。

 

四万十大会盛会裏に終わる       ー 第十一回中四国詩人会報告ー                            洲 浜 昌 三

高知県西部の中心地・四万十市で10月1、2日、中四国詩人会大会が開かれました。  清流四万十川の沖積平野に開けた四万十市は、中村市と幡多郡西土佐村が合併して生まれた人口約三万六千の市です。街の思わぬ所に古い面影や地名が残っていて不思議な印象を受けました。

 説明によると応仁の乱を避けて、所有していた幡多(はた)荘へ下向した一條氏が京都を擬して御所や碁盤目の街を作ったそうです。「土佐の小京都」と呼ばれた伝統のある街です。地元の人と話すと「中村市」に愛着と誇りを持っておられるのを感じました。

大会は「新ロイヤルホテル四万十」で開催。遠隔地のため参加者が心配でしたが会員49、 会員外24名の事前参加届けがあり、当日は準備した資料90部が足りなくなる盛会振りでした。遠く離れた事務局担当県として感謝のほかはありません。「高知詩の会」の代表・小松弘愛さん、事務局の林 嗣夫さん、萱野笛子さん、そして『ONL』を主宰しておられる山本衛さんをはじめ地元の詩人の皆さまに大変お世話になりました。

 

大田を2日前に出発、次女のダンナが南宇和郡愛南町の出身で一緒に行きました。両親はすでに他界、海辺の集落に生家の屋敷跡だけが残っていました。墓に参拝。車で四国の南端、足摺岬へ。「なぜアシズリというんですか」と聞くと、「空海が足を摺って歩いて来たから」と宿の女将。名答に感銘。「足摺の南百キロに台風接近」子供の時から聞き慣れた岬に立って、眼下から広がる広大な太平洋をしばし眺めました。 (写真は最初の朗読者・山本衛さん。後ろは朗読者です)

 

                                 大会前夜には高知の小松、林、山本さんに広島の長津さん、コールサックの鈴木比佐雄さん7人で講師の鈴木 漠先生歓迎会を開きました。(写真の左から林さん、鈴木比さん、洲浜さん、山本さん、講師の鈴木さん、小松さん)

総会では四万十市長の歓迎の挨拶も。第11回中四国詩人賞は岡山の小野田 潮さんの詩集『いつの日か鳥の影のように』へ贈呈。無駄のない抑制が利いた地味な詩ですが知的な感性から生まれた言葉が深い思考へ誘ってくれる魅力ある詩集です。賞状を渡しながら詩集と小野田さんのジェントルマンライクな人柄が重なりました。(写真は洲浜会長より受賞者の潮さんへ賞状と賞金の授与の場面)

 講演は徳島生まれで神戸に在住の鈴木 漠先生。詩集20冊、連句集11冊。圧倒される著作数です。その源泉は、知的エネルギーの強靱さ、好奇心や想像力の豊かさ、仕事の緻密さにあるのでしょう。「連句裏面史から」と題して中国の李賀から古事記、万葉、光秀、芭蕉、蕪村、子規などを具体例に、連句が果たした役割を語られました。豊富な知識から歴史的興味をそそる想像やエピソードなどを挟んだ楽しく充実した講演でした。

詩の朗読は各県から山本 衛、大森千里、宮本 光、宮田小夜子、山田朝子、摩耶甲介、川野圭子、スヤマユージ、井上嘉明の皆さんプラス洲浜。

アトラクションでは永野美智子さん作成の紙芝居「幸徳秋水」と一條太鼓の演奏を楽しみ、懇親会では広い会場で話しの花が満開でした。

 

 

(一條太鼓の皆さん。小学生もがんばっていました)

翌日は視察観光。先ず幸徳秋水の墓へ。奇しくも刑死百周年記念の年でした。  明治43年数百人の社会主義者・無政府主義者を逮捕し、26名を天皇暗殺未遂の大逆罪で起訴、翌年1月18日24名に死刑判決、6日後秋水ら11名死刑執行。この短期間の執行に時の政府の意図が丸見えです。秋水の無念な思いに心を寄せ黙想しました。NHKで放映中の「坂の上の雲」の日清・日露戦争勝利とこの弾圧は同時に進行していたのです。若い秋水たちも「坂の上の空に輝く一朶の雲」を見て歩いたことを忘れたら片手落ちです。

市内視察は上林暁文学碑、郷土資料館、佐田沈下橋、トンボ公園、大江満雄詩碑と続きましたが、ぼくは都合があり秋水の墓から一人離れ中村駅へ急ぎました。

鳥取大会、四万十大会を終え、島根の事務局長川辺、会長洲浜は御役御免。高知の萱野、山本体制がスタートしました。  川辺さんは手が抜けない行事のため四万十大会には参加できませんでしたが、事務局長として数多い事前の文書作成・発送など完璧に果たしてバトンタッチしてもらいました。 三瓶大会からのご協力に感謝しつつ四万十大会の報告とします。

(会報は島根県詩人連合事務局で発行しています。694-0014 島根県安来市飯島町1842 山根方 川辺 真)