「詩集や本の紹介・感想」カテゴリーアーカイブ

R4, 「何をどのように書くか(小説)」

島根県高等学校文化連盟の文学部門では、長年「小説・随筆コンクール」を実施し、入賞作品を『作品集」として刊行しています。16年間選考に関わってきましたが、短期間に多い時は80編余、普通でも30~40編の作品が集まります。やっと選評も書き終わって担当校の先生へ送りました。俳句、短歌、川柳、詩もすばらしい作品がありますが、新聞などで一度も紹介されたことがないので、関係者しか知らないでしょう。4年分の表紙を紹介します。この中からきっと優れた文筆家が出てくるでしょう。
さて、「小説で何をどのように書くか」今年の島根文芸フェスタ散文部門のテーマでもありますが、平成元年に同じテーマで高文連から依頼されて高校で講演したことがあります。その時の資料の一部を何かの参考になればと思い、紹介します。興味のある人はPDFを開いてみてください。
R1, 講演資料 何をどのように書くか(小説) 20200730

詩でも、小説でも脚本でも短歌でも(なんでもじゃ!)「書く」ということは、「何をどのように書くか」という問に対する答えを求め模索していく長い旅でもあります。参考になればと思い紹介しました。

8,9月は、今年は特に多忙。やっと上記の選考、選評書き、「山陰文藝」の小説26枚、朗読劇「あの夏 校舎は原爆病院だった」、朗読会のテキスト作成、アンソロジーのエッセイ・・・やっとこさ!完了!。これから10月1日の第11回「朗読を楽しむ」の舞台進行プラン、パンフレット作成準備です。
(ブログ:劇研「空」 詩の散歩道 高文連文学部門 本の紹介 20220912洲浜)

R4,井上嘉明詩集「背嚢」新聞書評紹介

鳥取の詩人、井上嘉明さんが昨年11月に詩集を「編集工房ノア」から刊行されました。2000年に土曜美術社出版販売から発行された現代詩文庫「井上嘉明詩集」を含めると第12詩集になります。書評を依頼され山陰中央新報に掲載されましたので、紹介します。
1982年に発行された詩集「汽水域」から書棚にありますが、一貫して言葉に対峙する姿勢が変わらないのは、詩表現への信頼があるからでしょう。「詩ノート」が何冊もあり、古いノートを何冊も広げて、言葉をほじくっている ー とあとがきにあります。「最新のノートは記憶も新しいし、よい〈獲物〉に当たりそうなものだが、そうともいえない。言葉は新しくて、古いのだ。古くて投げていたものが、急に蘇ることもある」と続きます。高齢になっても衰えない詩魂に拍手を贈りたいと思います。
(ブログ:詩の散歩道 詩集紹介 地域情報 20220730洲浜)

R3,「広島県の高校演劇60年のあゆみ」発行

この本は、令和3年(2021)に発行されました。それ依然には「40年のあゆみ」が刊行されています。多数の顧問の先生方が高校演劇との取り組みの様子を書いておられ、熱い思いが伝わってきます。それは未来へのエネルギーにもなります。

41回大会の時に行った写真です。顧問の先生と講師の堀江幸雄先生、洲浜が安佐区民センター道具搬入口で写したものです。原稿依頼がありましたので、50、51,54回(2014)大会の原稿を紹介します。必要なときがあれば読んでみてください。
R2,「広島の高校演劇60周年」50回・51回講師 洲浜 昌三
R2,54回講師 洲浜 昌三
岡山県もDVDで高校演劇の歴史を発行しています。先輩たちの歩みが記録されると共に、そこから伝承されていくものが、きっとあることと思います。
(ブログ:詩の散歩道 演劇だより高校演劇 20220715洲浜)

R4,鳥取の詩誌『菱』213号紹介(日本海新聞)

『菱』は1968年(昭和43)1月創刊された鳥取の伝統のある同人詩誌です。この3月に213号を発行。編集者の手皮小四郎さんから書評を頼まれ、日本海新聞に掲載されました。
同じものですがPDFの書評も紹介します。
R4,5,詩誌評 「菱」213号を読む.」 日本海新聞へ、洲浜昌三jtd

手皮さんは福波小学校の児童が鳥取の本郷小学校で創作劇「吉川経家最後の手紙」(洲浜作)を公演したときに観劇され、日本海新聞へ観劇記を寄稿。その新聞を送って頂きました。日本海新聞を読むのは二度目です。「日本海詩壇」というコラムがあり、県内から詩を募集し月に一回掲載しています。詩を掲載する新聞は少なくなりましたが、同紙の伝統文化に対する見識にyellを送りたくなりました。高齢化の荒波は同人誌にも押し寄せ、若い人の参加がほとんどなく、どの詩誌も困難な時代を迎えていますが、創意工夫して伝統を生かし行きたいものです。
(ブログ:詩の散歩道 中四国詩人会 詩誌紹介 20220624洲浜)

R4,「山陰文藝」55号紹介・ 松江で合評会開催

「山陰文藝」55号が5月初旬に発行され、29日に松江で理事会と合評会,文芸フェスタ打ち合わせ会が開かれ8名が参加しました。今号では22人の作品が載っています。席上で日本海新聞と山陰中央新報が配られ、簡潔にまとめてありましたので日本海新聞の記事を紹介させて頂きます。

「学者大名 池田冠山」(内藤丈二)鳥取の若桜藩の大名に、こんな素晴らしい人がいたことは驚きです。よく調べて書かれています。毎号、山陰の人物を取り上げ力作を発表しておられます。「布都外伝」(沢村俊介)は連載4回目ですが、古代出雲の歴史に独自の視点で肉付けをした意欲的な小説です。

「祖母のふるさと」(洲浜昌三)は短編小説。東京で不登校になった小学生の絵梨を見かねて、祖父の武留が、コロナ禍なのに両親の反対も押し切って、車に載せて故郷へ連れて行き、様々なことに出会う話です。絵梨が会いたかった「大きいばあちゃん」は入院していましたが、満州で子供を亡くしていた「大きいばあちゃん」は、感動的な短歌を農事日記張に書いていました。「魂は蘇るなり と人の言う 産声あげし子あり 関東の地で」。書いた日付けは絵梨の誕生日でした。短編を読んだ人たちから、感動した、とか涙が出た、などと感想を頂いています。(not  fake)
本は県内の書店にあります。購入したい人は次の所へ申し込んでください。
690ー0875 松江市外中原町15ー1 額 重敏
(0859ー33-7850)
作品も募集しています。どうぞエッセイでも、記録でも、小説でも書いて送ってみてください。詳細は本に書いてあります。
(ブログ:詩の散歩道 詩集や本の紹介    20220602suhama)

 

R4,「島根年刊詩集」50集発行

島根県詩人連合が結成されたのは1972年2月。その年に「島根年刊詩集」第一号が発行されました。それ以前に、斐川町の高田正七さんが個人で発行されていた5年分を引き継いだ形です。昭和40年代は、まだ詩は一般の人達にも読まれていた時代ですが、時代風潮も変わり、次第に詩の同人誌も高齢化して若い人が少なく、維持継続も困難な時代 になりました。これは 全国的な現象です。
そう中で半世紀にわたり詩作をつづけてこられた皆さんの熱意に敬意を表したいと思います。
50周年記念特集としたかったのですが、コロナ禍で理事会も総会も3年間開催できず書面承認という状態だったこともあり、巻頭に「島根年刊詩集50集刊行にあたって」と題して理事長の文章を掲載、「31集~50集の作品掲載一覧」、そして「しまね文芸フェスタ2021」の報告を載せました。事務局長・川辺 真さんの尽力です。
「島根年刊詩集」50集 目次です。
写真 「島根年刊詩集」1~50集、左上5冊は高田正七版
最近は個人書店がなくなったので、置かせてもらうところがなくなりました。欲しい人には送りますが、詩人連合では発行毎に次のようなところへ贈呈しています。
国立国会図書館始め県I内図書館など約40冊、全国の詩人協会など34冊、県内新聞マスコミ関係など8冊、詩関係の出版社16冊、詩人など12冊余(ある年度の記録より)

県内の図書館へは献呈していますので、キチンと管理保存されている図書館では読むことができるはずです。同人誌など「本」扱いされず廃棄処分されている場合も多々あります。見かけや体裁によらず、同人誌は、それぞれが貴重な時代の証言、記録です。
(ブログ:昌ちゃんの詩の散歩道 島根県詩人連合 詩集や本の紹介 地域情報 島根年刊詩集50集 20220509洲浜)

R4,動画 詩の朗読「島根の風物詩」(しまね文芸フェスタ2021)

2021年の「しまね文芸フェスタ」はコロナ禍のために無観客で行い舞台発表を動画撮影し「しまねっこCH」で発信しました。動画は「マンマ ヴォ―チェ益田」の合唱、詩の朗読、大田市演劇サークル劇研「空」の創作民話朗読「サヒメの大使命」の三部で構成されています。合唱と朗読を紹介します。

詩の朗読「島根の風物詩」16篇の詩の朗読と映像があります。
朗読しているのは作者自身(栗田好子、川辺 真、洲浜昌三)、劇研「空」(松本領太、田中和子、堤 隆浩、山本和之)、ジュニアーミュジカル風花(岩谷正枝、山内理緒)の皆さんです。

次は「マンマヴォ―チェ益田」の合唱です。島根県民歌もあり、懐かしかったという感想が多数ありました。

いろいろと手数がかかり、動画発信、DVD作製という文芸フェスタ初めての発表形式になりましたが、関係者以外の多くの人たちにも見て頂くことができ、たくさん好評の声を頂きました。参加してくださったみなさん、ご協力ありがとうございました。DVDは今後も何かの機会に活用したいと思います。
(ブログ:劇研「空」詩の散歩道 詩作品紹介 20220427洲浜)

R3,多彩な作品「山陰文藝」54号発行(2021/11)

令和3年秋、「山陰文藝」54号が発行されました。20余名の会員が小説、エッセイ、俳句、短歌、詩を発表。個性に溢れた多彩な作品が掲載されています。
目次を紹介します。
僕は、創刊時からの会員ですが、53号に久しぶりに「オリオンは高く」という短編小説を書きました。今号の「思いは彼方に」も短編ですが、水中眼鏡で鱒を見たいという幼い時の夢を、母との関連で、ふるさを舞台に書いたものです。55号にも短編で「祖母のふるさと」を書きました。5月に発刊予定です。山陰文芸協会事務局は松江市外中原町15-1額 重敏(0859-33-7850)です。会員も募集中です。本を購入したい人は書店か事務局へどうぞ。
(ブログ:昌ちゃんの詩の散歩道 詩集や本の紹介 地域情報2022、3洲浜)

R3,アンソロジー『あの日から 明日へ』東日本大震災と詩歌

2021年3月、岩手県北上市にある「日本現代詩歌文学館」から、東日本大震災10年、開館30周年を記念して出版されました。俳句、短歌、川柳、詩、展示図録を284ページに収録。全国から800人以上の詩人や歌人、俳人の作品が掲載された記念すべきアンソロジーです。
未曽有の大災害に大きなショックや悲しみを受けながら、詩に書こうと思っても書けませんでした。どんな言葉も軽くなり浮き上がってしまうのです。祈りのような詩が一編でき、詩集『春の残像』へ載せました。詩歌文学館ではそれを読まれたのでしょう。掲載依頼文書がきました。「桜前線みちのく北上」です。
その後「花美術館」からも掲載の誘いがあり、11月に立派な美術書が刊行されました。
詩の解説には、東日本大震災のことは触れておられませんが、町に押し寄せた大津波、死者、原発事故・・・その痛ましい風景が背景になければ、この詩は成り立ちません。
(ブログ:昌ちゃんの詩の散歩道 本の紹介 詩の紹介202201)