「中四国詩人会」カテゴリーアーカイブ

10/5 13回中四国詩人会香川大会

第13回中四国詩人会大会は2013年10月5日(土)香川県髙松市のリーガホテルゼスト髙松で13時30分から開催されます。参加費は会員も一般参加者も1000円、学生は500円。14:15まで総会ですが、そのあとは中四国詩人賞表彰式、自作詩朗読、記念講演、懇親会とつづきます。

記念講演は「韓国の歴史風土と文学事情」という演題で南 邦和さんが話されます。

中四国詩人賞は今回は2名で壷坂輝代さんの詩集「三日箸」と木村太刀子さんの詩集「ゆでたまごの木」が決まっています。当日は朗読もされます。

翌日は文化観光。源内記念館、志度寺、山頭火句碑、屋島、源平古戦場などを巡ります。一度も行ったことがないので楽しみです。14時30分、髙松駅解散です。島根から川辺さんが自作詩朗読の予定です。島根の詩人のみなさま、ぜひご参加ください。

H25 第25回中四国詩人会理事会

1月12日、岡山市の岡山国際交流センターで、平成25年最初の理事会が開かれました。岡山市駅の西口は整備されてスッキリしました。DSC04299            (岡山市駅の西口)

会議は1時15分から始まりました。議長は島根の川辺さん。山本衛会長のユーモアあふれる挨拶のあと、新役員の承認、香川から新会員の加入(吉本有紀子さん、藤原綾乃さん)の紹介、があり岡山大会の経過報告、会計の中間報告、13回中四国詩人賞の募集、選考委員について話し会いました。
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(岡山国際交流センター)

DSC04308            (事務局長 萱野さんと議長の川辺さん)

今年の大会は香川県で10月5日(土)に開催されます。香川の宮本光さんが挨拶をされました。会場は高松市のリーガホテルゼスト髙松です。

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(次回の大会を案内する香川の宮本さん)

講師は香川の笹本正樹さんへお願いすることに決まりました。笹本さんは香川大学名誉教授、四国新聞の詩の選を長い間やっておられるそうです。翌日は観光ですが、面白い歴史的な場所が見られそうです。

今回の理事会では、会長の任期の問題、詩人賞の選考委員の問題でかなり時間を費しました。一年交替という案もあり、そうすると事務局は毎年代わることになり、対外的に毎年案内をする面倒なことや事務処理に慣れないうちに交替するという問題も生まれます。事務局と理事長は岡山に固定したらどうかという案も出ました。会長問題については岡さん、長津さん、事務局などを中心に検討し次回に諮ることになりました。

会議は5時ごろおわり、新年の懇親会へ参加しました。家へ帰ったら22時過ぎでした。

次回理事会は7月6日(土)です。

H24 第12回中四国詩人会 岡山大会

充実した岡山大会と牛窓の旅     ー第12回中四国詩人会ー                        洲 浜 昌 三

(島根県詩人連合の会報に書いたものです。ここでは写真をつけて紹介します)

平成二十四年度の中四国詩人会大会は岡山市の「ピュアリティまきび」で10月13日に開催されました。岡山駅の改札口で、「中四国詩人会」の看板を持って立っておられた高田千尋さんたちの姿を見て驚くとともに、熱い思いが湧きました。
DSC04048                (蒼わたる実行委員長のあいさつ)
総会には来賓招待の山陽新聞編集局文化部長、毎日新聞岡山支局長、岡山県生活環境部長を含め約80名が出席。岡山からは50名近い参加者で、岡山の詩人の層の厚さと積極的な協力姿勢にいつものことながら圧倒されました。 実行委員長の蒼わたるさんをはじめ27名もの会員で実行委員会をつくり、万全を期して準備されたことが端々から覗える大会でした。
DSC04071       (まきび会館から岡山駅方面をパチリ。大きな建物が解体され整地中でした)

総会は山本衛会長の挨拶のあと、役員や決算、予算を承認し、中四国詩人賞表彰式が行われました。受賞詩集は河邊由紀恵さんの「桃の湯」。選考委員長の井上嘉明さんの評の一端を紹介します。  「独自性のある言語感覚で紡がれた世界に惹かれた。言葉はふくらみを持ち、しなやかで豊かな想像力をひそませ、芳しい匂いすらした」  河邊さんは倉敷市在住、4人の子育てが終わってカルチャーセンターに通い、詩を書きはじめたそうです。「クラゲのように透き通るようなしなやかさの中に、ほの暗い生がどこかで息づいている」感覚的な世界が浮かび上がってきます。
DSC04055                          (受賞詩集から詩を朗読する河邊さん)

自作詩朗読では各県から八人が朗読。島根からは久しぶりに閤田さんが参加し、存在感のある詩「星明かりの道」を朗読しました。  今年の講演は会員で岡山の岡隆夫さんで、「英米現代詩とわたしの詩論」と題して話されました。岡さんは岡山大学名誉教授で、ディキンスン研究の第一人者。今年一月に刊行された「岡隆夫全詩集」は第二十詩集になるというエネルギッシュな実作者でもあります。とても示唆に富む講演でした。特に印象に残ったことを二つだけ挙げてみます。  「リアリズムとモダニズムは日本にはない。いきなりポストモダニズムの波を受けた」  「詩の存立の主な要件ー第一、作品のキーワード(イメージでもいい)がクリエイティヴな想像力によって新たなものに変質しているか。第二、既存の歴史的文化的価値観に新たな理念。第三、前者に相応しい独自の詩型・リズムがあるか」  後半は対談で、相手は岡山の詩人・くにさだきみさん。詩集や評論集が二十冊を越えるというこれまた実績のある詩人。朗読での美事なエロキューションに感銘を受け、明晰で的確なやり取りに知的爽快さを覚えました。後で知れば80歳とか。
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(立石さんの語り「桃太郎」)

アトラクションは立石憲利さんの語りで、「桃太郎」。岡山民俗学会理事長で採集した民話が7000話以上。自ら方言も駆使して「語る」という役者でもあり、表現が巧みで惹きつけられました。後で聞くと、「桃太郎」は時代や地域により様々な要素が加わりそれぞれ違うそうです。  10年前、立石さんの民話を新聞で読み、それをヒントに石見銀山の庶民と重ねて「出口がない」という民話劇を創作し、大森で上演したことがあります。10年たってやっとお礼を言いました。  懇親会は約60名。重光はるみ大会事務長の司会ではじまり、チェロ演奏、高田千壽岡山詩人協会長の挨拶、歓談、最後は中桐美和子大会副実行委員長の閉会のことばまで、あっという間の時間でした。
DSC04079                                          (竹久夢二の生家の前に立つ島根の川辺さん)

翌日は貸し切りバスで竹久夢二郷土美術館、夢二の生家、正富汪洋詩碑、牛窓オリーブ園、牛窓神社を訪ね、牛窓の町を散策しました。
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大会副事務長・森崎昭生さんのガイドで初めて見る風景や名所を楽しみました。瀬戸内海を見下ろす眺望は心身を解放してくれました。  来年は香川県です。香川は会員7名で開催にも苦労が伴うと思いますが、宮本光さんは別れ際に、「ぜひ来てください。歓迎します」と力強い言葉を残して帰って行かれました。
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みなさん、おつかれさまでした。岡山のみなさんお世話になりました。

河邊由紀恵詩集「桃の湯」 第12回中四国詩人賞

2012年6月30日、岡山の国際文化センターで第24回中四国詩人会理事会が開催されました。役員移動や会計報告などのあと、鳥取の井上嘉明選考委員長から、第12回中四国詩人賞の選考結果が発表されました。受賞は岡山の河邊由紀恵さんの詩集「桃の湯」です。受賞式は10月13日に岡山の「ピュアリティまきび」で開催される岡山大会の総会で行われます。

「桃の湯」はとても豊かな感性にあふれた詩集です。難しい言葉はありませんし読みやすい詩ですが、理解してもらうことを意図した詩ではないので、感覚でどのように受け止め感じるかがポイントです。

固有名詞や具体的な名詞や具体的な行動が出て来ますので、それを杖にしてついていくと予期しない抽象的な場所に連れ出されています。その場所がどこなのか。実際にあるのか。ありそうな懐かしい場所なのだがはっきりしない。作者はしなやかな表現で、飛躍の多い行換えや、遠いイメージの連などを自在に挟んで、読む者の想像を喚起し揺すり迷路へ誘い、どこまでも拡げていきます。

形容詞や副詞などの表現がとてもユニークで、霧のような、軟体動物のような、液体が流動しているような、境界がとろけていくような、何ともいえないさわやかな空気や色気や触感、感覚を生み出しています。不自然さがないのであまり意識しない人もあるかも知れませんが、意図的に使われていることは確しかです。

詩集は次の20編から成り立っています。

冒頭は「母の物語」、途中に「妹の物語」、最後は「祖母の物語」。それぞれ散文詩ですが不思議な世界へ迷い込みました。他の詩はこの3作品のサンドイッチになっていますが、ここにも作者の意図を感じました。

この詩集は2011年5月に思潮社から出版されています。定価は2400円+税です。

10月13日の中四国詩人会 岡山大会では、岡隆夫先生の講演「英米現代詩と私の詩論」と共に、くにさだきみさんと岡先生の対談も行われます。おもしろい話しが聞けそうで楽しみです。

各県代表による詩の朗読もあります。島根は閤田真太郎さん、鳥取は花房睦子さん、山口は竹原よしえさん、広島は長津功三郞さん、香川は宮本光さん、徳島は堀川豊平さん、高知は小松弘愛さん、岡山は武田利さん、則武一女さん、以上が現時点では予定されています。

アトラクションでは立石憲利さんの「民話の語り」があり、これまた楽しみです。

H24,1/7 第23回中四国詩人会理事会

2012年1月7日岡山市の国際交流センターで23回理事会が開かれ出席しました。高知四万十市の山本衛さんが新会長、新事務局長は高知の萱野笛子さんです。山口の秋吉康さんを議長として選任し、つぎのような議題が話し合われました。

1.役員の新任、移動ー新理事に岡山のくにさだきみさんを承認。                      1.11回四万十大会経過報告、ニューズレターについて。                         1.四万十大会会計中間報告                                      1.第12回中四国詩人賞募集について(募集要項および選考委員会選考細則についてー過去の受賞者も選考委員に入れることや、会員や会員外の応募料について)                            1.第12回中四国詩人会・岡山大会について(10/13に決定)                         1.次回理事会は6/30(土)岡山の国際センターで開催する。午前中は中四国詩人賞選考会議

ニューズレターは岡山の高田千尋さんを中心に編集することに決まっていましたが、高田さんから、充実したいので各県から色々な情報を提供してほしいという要望がありました。

第12回中四国詩人会・岡山大会は10月13日13:30から、岡山市内の「プュアリティまきび」で開催することに決定し、蒼わたる副会長から詳細な日程説明がありました。記念講演は「民話の語り」で立石憲利さんです。楽しい方言の語りが聞けそうです。翌日の市内観光は、夢二の生家訪問、正富汪洋詩碑、牛窓観光の予定です。

会員外の人ももちろん参加は自由です。どうぞいまから日程にいれておいてください。

 

四万十大会盛会裏に終わる(平23)

島根県詩人連合が発行している「島根県詩人連合会報」71号(2011,12,25発行)に掲載したものです。会報では写真は2枚ですがここでは増しています。記録として掲載します。

 

四万十大会盛会裏に終わる       ー 第十一回中四国詩人会報告ー                            洲 浜 昌 三

高知県西部の中心地・四万十市で10月1、2日、中四国詩人会大会が開かれました。  清流四万十川の沖積平野に開けた四万十市は、中村市と幡多郡西土佐村が合併して生まれた人口約三万六千の市です。街の思わぬ所に古い面影や地名が残っていて不思議な印象を受けました。

 説明によると応仁の乱を避けて、所有していた幡多(はた)荘へ下向した一條氏が京都を擬して御所や碁盤目の街を作ったそうです。「土佐の小京都」と呼ばれた伝統のある街です。地元の人と話すと「中村市」に愛着と誇りを持っておられるのを感じました。

大会は「新ロイヤルホテル四万十」で開催。遠隔地のため参加者が心配でしたが会員49、 会員外24名の事前参加届けがあり、当日は準備した資料90部が足りなくなる盛会振りでした。遠く離れた事務局担当県として感謝のほかはありません。「高知詩の会」の代表・小松弘愛さん、事務局の林 嗣夫さん、萱野笛子さん、そして『ONL』を主宰しておられる山本衛さんをはじめ地元の詩人の皆さまに大変お世話になりました。

 

大田を2日前に出発、次女のダンナが南宇和郡愛南町の出身で一緒に行きました。両親はすでに他界、海辺の集落に生家の屋敷跡だけが残っていました。墓に参拝。車で四国の南端、足摺岬へ。「なぜアシズリというんですか」と聞くと、「空海が足を摺って歩いて来たから」と宿の女将。名答に感銘。「足摺の南百キロに台風接近」子供の時から聞き慣れた岬に立って、眼下から広がる広大な太平洋をしばし眺めました。 (写真は最初の朗読者・山本衛さん。後ろは朗読者です)

 

                                 大会前夜には高知の小松、林、山本さんに広島の長津さん、コールサックの鈴木比佐雄さん7人で講師の鈴木 漠先生歓迎会を開きました。(写真の左から林さん、鈴木比さん、洲浜さん、山本さん、講師の鈴木さん、小松さん)

総会では四万十市長の歓迎の挨拶も。第11回中四国詩人賞は岡山の小野田 潮さんの詩集『いつの日か鳥の影のように』へ贈呈。無駄のない抑制が利いた地味な詩ですが知的な感性から生まれた言葉が深い思考へ誘ってくれる魅力ある詩集です。賞状を渡しながら詩集と小野田さんのジェントルマンライクな人柄が重なりました。(写真は洲浜会長より受賞者の潮さんへ賞状と賞金の授与の場面)

 講演は徳島生まれで神戸に在住の鈴木 漠先生。詩集20冊、連句集11冊。圧倒される著作数です。その源泉は、知的エネルギーの強靱さ、好奇心や想像力の豊かさ、仕事の緻密さにあるのでしょう。「連句裏面史から」と題して中国の李賀から古事記、万葉、光秀、芭蕉、蕪村、子規などを具体例に、連句が果たした役割を語られました。豊富な知識から歴史的興味をそそる想像やエピソードなどを挟んだ楽しく充実した講演でした。

詩の朗読は各県から山本 衛、大森千里、宮本 光、宮田小夜子、山田朝子、摩耶甲介、川野圭子、スヤマユージ、井上嘉明の皆さんプラス洲浜。

アトラクションでは永野美智子さん作成の紙芝居「幸徳秋水」と一條太鼓の演奏を楽しみ、懇親会では広い会場で話しの花が満開でした。

 

 

(一條太鼓の皆さん。小学生もがんばっていました)

翌日は視察観光。先ず幸徳秋水の墓へ。奇しくも刑死百周年記念の年でした。  明治43年数百人の社会主義者・無政府主義者を逮捕し、26名を天皇暗殺未遂の大逆罪で起訴、翌年1月18日24名に死刑判決、6日後秋水ら11名死刑執行。この短期間の執行に時の政府の意図が丸見えです。秋水の無念な思いに心を寄せ黙想しました。NHKで放映中の「坂の上の雲」の日清・日露戦争勝利とこの弾圧は同時に進行していたのです。若い秋水たちも「坂の上の空に輝く一朶の雲」を見て歩いたことを忘れたら片手落ちです。

市内視察は上林暁文学碑、郷土資料館、佐田沈下橋、トンボ公園、大江満雄詩碑と続きましたが、ぼくは都合があり秋水の墓から一人離れ中村駅へ急ぎました。

鳥取大会、四万十大会を終え、島根の事務局長川辺、会長洲浜は御役御免。高知の萱野、山本体制がスタートしました。  川辺さんは手が抜けない行事のため四万十大会には参加できませんでしたが、事務局長として数多い事前の文書作成・発送など完璧に果たしてバトンタッチしてもらいました。 三瓶大会からのご協力に感謝しつつ四万十大会の報告とします。

(会報は島根県詩人連合事務局で発行しています。694-0014 島根県安来市飯島町1842 山根方 川辺 真)

四万十大会成功裏に終了

2011年10月1日(土)四万十市の新ロイヤルホテルで第11回中四国詩人会が開かれ、会員は約50名、講演時には80名近い参加があり成功裏に終了しました。田中四万十市長も来られて歓迎の挨拶をしていただきました。 (上の写真は講師の鈴木漠先生を紹介する高知の小松弘愛さん。高知詩の会代表として事務局長の林嗣夫さん共々お世話になりました。)

 大会のプログラムを載せておきます。

 詩の朗読は地元の高知から山本衛さん、大森ちさとさん、香川の宮本光さん、徳島の宮田小夜子さん、岡山から山田朝子さん、摩耶甲介さん、広島の川野圭子さん、山口のスヤマユージさん、鳥取の井上嘉明さん、島根kらは唯一の参加者・洲浜昌三くんが『流人のように草を抜く』を朗読しました。それぞれの詩は事務局長の川辺さんが冊子に編集し、当日参加者に配布しました。

 第11回中四国詩人賞は岡山県瀬戸内市在住の小野田 潮さんの詩集『いつの日か鳥の影のように』に贈られました。小野田さんは詩集を私家版としてつくられましたが、編集するときに先入観をもたれないように表紙は題字だけにしたことや、発表順ではなく一つの世界観が出てくるように整理し配列したと話され、2編の詩を朗読されました。詩と同様に謙虚なジェントルマンだというのがぼくの印象です。

 講演は鈴木漠先生。前夜の歓迎会から一緒だったのですが、知的エネルギーの固まりで実に博学な人です。広い知識だけではなくその深さは徹底しています。講演の内容は多岐にわたるので紹介はここではできませんが、中国の漢武帝や李賀など、日本では古事記や万葉集からはじまる連句の歴史や時代の中で占めた働きなど資料を基にして熱心に話されました。明智光秀が信長を討つ前の天正10年5月25日に愛宕山の威徳院で開いた連歌会は、人という字を伏せるということで読まれました。光秀は「ときは今天が下しる五月哉」と読みました。伏せられた「人」を表に出すと、「天下人」となります。この席には当代随一の連歌師も参加していたという。彼らが光秀の句を秀吉側の武将に教えていたかもしれないーというのは証拠はありませんが可能性はありそうです。裏面史に通じ、想像力も抜群に豊かな鈴木先生でした。

 アトラクションでは高知の永野美智子さんが幸徳秋水の生涯を紙芝居にして語られました。また幸徳秋水の絶句などを2名の現地の方が朗詠、一條太鼓演奏では小学1年生から大人まで出演して力強い響きを奏でていただき四万十市の文化の一端に触れることができました。

 懇親会も楽しく過ごし、翌日は市内視察。まずホテルのすぐそばにある幸徳秋水の墓へ行き手を合わせて黙祷しました。どんなに無念だったか、そして家族や親族が如何に長い間偏見の中で国賊扱いをされてきたか、また中村市自身も負の遺産として背負ってきたかーそのことに胸が痛みました。しかし今は、自由、平等、博愛を説いた秋水は、平成12年12月、中村市議会で「幸徳秋水を顕彰する決議」を全会一致で承認、公に秋水を表にだして顕彰しPRしています。ある時代には罪人とされた人間が時代が変われば時代をリードする先駆的な思想家になるのです。時代こそ罪人です。実に不合理です。今生きて両面を知ることができるぼくらは幸せかも知れません。

 汽車の都合で秋水の墓へ参った後に1人で市内を歩き9時過ぎの汽車に乗って帰ったのでこの後の市内観光には参加できませんでした。山本衛さんはじめ高知のみなさん、お世話になりました。

10/1 中四国詩人会・四万十大会

2011年10月1日(土)四国の四万十市で第11回中四国詩人会・四万十大会が開かれます。場所は市内中村小姓町26番地新ロイヤルホテル四万十(0880-35-1000)。13時30分開会で最初は総会と詩人賞の授与式です。2時50分から講師・鈴木漠氏の講演があります。演題は「連句裏面史から」。総会以外は誰でも参加できます。参加費は資料代を含めて1000円です。次ぎにプログラムを紹介します。

 宿泊の申し込みは新ロイヤルホテルです。「中四国詩人会大会の参加者です」と言えば割引があります。一泊朝食付き6800円。翌日の2日には希望者による市内の視察観光があります。幸徳秋水の墓地などを巡ります。9/6時点で40数名の申し込みがありますが、まだ日にちがありますのでもっと増えることでしょう。会員には返信ハガキ同封で事務局から案内が行っています。まだの人は急いで申し込んでください。

今年の中四国詩人賞は小野田潮さん(岡山県瀬戸内市長船町)の『いつの日か鳥の影のように』に決まりました。表現に無駄のない端正な詩ですが、ふと深みや遠いところへ誘い込むよな思索的な深い表現があり魅力的です。キャリアのある詩人です。詩集は私家版として出版されました。

H23 『中四国詩集』第4集を刊行

2011年7月、『中四国詩集』第4集(2011版)を刊行しました。第一集は2002年に発行しています。3年に一度発行することになっています。4集では109篇の詩が載っています。

 作品を載せないと内容もわかりませんが、題と名前だけでも紹介しましょう。それぞれ存在感のある作品で個性的です。何を書いているのかわからないというような作品はほとんどありません。春の若葉や青葉、秋の紅葉などいっぺんに眺めるような豊かさが読後に残ります。

53ページの作品は岡山の一瀉千里さんの『土江こども神樂団(大田市)』という詩です。中四国詩人大会を三瓶で開きましたが、その時「土江こども神樂団」にお願いして石見神楽を舞ってもらいました。そのときのことが素材になっています。いつかどこかで紹介しましょう。

序「詩になにができるか」を紹介しておきます。東北大震災が3月11日に起こりましたが、この詩集はそれ以前に募集を締め切っていますので、大震災や福島原発事故を反映した作品はありません。序は大震災後に書いたものですが、言葉を失った状態でした。

この詩集は岡山市の和光出版から出版されています。編集長は岡山の蒼わたるさんん、編集委員は壺阪輝代さん、今井文世さんです。頒布価格は1500円。事務局は692-0014 安来市飯嶋町1842 山根方 川辺 真です。残部はまだありますのでどうぞ。主な図書館には寄贈しています。3年後に参加したい人はぜひ中四国詩人会へ加入してください。年会費3000円です。

2011年7月に岡山市で開かれた理事会のスナップです。今年の10月1日には四国の四万十市で大会が開かれます。

第10回中四国詩人会鳥取大会のことなど

2011年9月25日第10回中四国詩人会・鳥取大会が開かれました。大会の主な様子を紹介します。島根県詩人連合会報に載せたものに少し手を加えています。

(講師は大阪交野市在住の金堀則夫氏。地域を掘り起こす詩や文学活動にも意欲的に取り組んでおられます)

第10回中四国詩人会 鳥取大会のことなど     洲 浜 昌 三

10回大会は平成22年9月25日、鳥取市の白兎会館で開催されました。島根が事務局を受けて最初の大会です。現在約200人の会員を擁していますが、文書作成や発送など任務は重大です。島根の事務局長で奮闘中の川辺さんには中四国の事務局長としても孤軍奮闘してもらいました。
開催地の鳥取では、副会長の井上嘉明さんをはじめ13名の人たちに裏方として大会の成功を支えていただき感謝しています。参加者は約60名。懇親会参加者、約50名。翌日の見学ツアー、32名。ほぼ例年の参加者数ですから中央から離れた(?)日本海側で開く大会としては大成功です。鳥取も島根もこういう詩の会に参加できる詩人は十数名で、それ以上は望めないのが現状です。
第10回中四国詩人賞は高知の萱野笛子(本名・福嶋富士子)さんの詩集「五丁目電停 雨花」ふたば工房発行)に贈られました。萱野さんは1937年長野県生まれ、日本現代詩人会、日本詩人クラブ、現代俳句協会会員。これは8冊目の詩集。


賞状の原文は山口の陶山選考委員長。大田市在住の書の達人に書いてもらうことに決め、お願いしました。しかしまったく予期していなかったのですが、3人の匠は丁重に辞退されました。その理由を聞いて納得しました。「賞状は人前に掲げられて永久に残るもの。形式もあり書くのがとても難しい」というのです。自分の無知を恥じながら4番目の達人を懸命に説得してやっと書いてもらいましたが、自分の安易さを再認識しました。詩集紹介を兼ねて、参考までに文面の中心を紹介します。

「あなたの詩集「五丁目電停 雨花」は場面が一点に絞られている上に表現の完成度が高く 強い印象を与えます 時間と空間を超え 現実と非現実とが微妙に混じり合った独特の世界に読む者を引き込み 深く考えさせ感じさせるこの詩集は選考委員会で高く評価されましたここに第十回~」
萱野さんに顛末の一部を冗談気味に話したら逆に感動の言葉が返ってきました。どの詩にも物語性があり読む者の心の中でイメージが自由に広がっていく魅力的な詩集です。
詩の朗読では鳥取から池澤真一さん、福田操恵さん、山口は秋吉康さん、広島は北村均さんの後任として理事になられた上田由美子さん、岡山ー田尻文子さん、香川ー大波一郎さん、徳島ー堀川豊平さん、愛媛ー柳原省三さん、高知ー大崎千明さん。そして島根は若手のホープ岩田英作さんの「千の晩夏」。島根の参加者4名を勇気付けてくれるいい詩でした。
講演は大阪交野市に在住の金堀則夫さんで、「わたしの<フォークロア>ー詩と郷土史かるたー」と題して話されました。金堀さんの意思的な情熱が滲み出てくる熱のある講演でした。住んでいる場所の地名や伝説、習俗などを徹底的に堀り下げていく重要性を具体的に自分の作品を例に語られました。「詩人は何かしないと地域と結びつかない」「中央こそ詩が根付いていない。地方にこそ詩の根がある」ー講演中の言葉ですが、印象に残りました。しかし金堀さんの詩は決して郷土詩ではなく、素材は郷土にあっても創作詩であることは明記しておかなければいけないでしょう。

懇親会では傘踊りや民謡が披露され、途中では山陰詩人の成田公一さんの名調「貝殻節」も飛び出し、準備された二次会も含め楽しい時間を過ごしました。

翌日はバスによる市内観光。鳥取城主池田家の墓所、万葉記念公園、鳥取城、歴史博物館、尾崎放哉の生家跡や墓、鳥取砂丘など歴史に造詣の深い手皮小四郎さんの感銘深い超名ガイド。小寺勇造さんや井上義明さんの親切な説明など実りの多いツアーでした。鳥取も大陸の文化の影響を受けている点では出雲と共通した香りがあるのを感じました。

たまたまぼくは「経家最後の手紙ー不言城の子供たちへー」という脚本を書いていました。秀吉の「喝え殺し作戦」で鳥取城が包囲され4千の城内の者が人肉まで食べる餓死寸前状態。城番の吉川経家は切腹して場内の者を助けましたが切腹直前にひらがなで大田市福光不言城の子供たちへ遺書を書きました。鳥取城や周辺のことを調べていましたので実に時期を得たツアーでした。
その日の夜には鳥取市から不言城見学のため三十数名の「鳥取吉川経家会」の人たちが大田へ来られ、夜は歓迎会が計画されていましたので、ツアーは途中で切り上げて大田へ帰りました。
11回大会は平成23年10月に高知県の四万十市で開催されます。四万十市在住の山本衛さんが引き受けてくださり、この大会で声高らかに力強い挨拶をされました。7月にお願いしたとき、「高知詩の会」の会長、小松弘愛さんは会としても全面的にバックアップすると言われ、懇親会の席では「高知独立論」を述べながら楽しいジョウクと温かい歓迎の言葉で宴を閉められました。
(付記)中四国詩人会ではいつでも会員を募集しています。また会員の方には理事をお願いする場合もあるかと思いますが、そのときにはよろしくお願いいたします。

高知四万十大会は平成23年10月1日(土)「新ロイヤルホテル四万十」で行われます。翌日は市内見学ですが幸徳秋水の墓地や上林暁文学碑、佐田沈下橋、トンボ公園、大江満雄詩碑などを見学します。講師は鈴木 漠氏で「連句裏面史から」と題して講演されます。参加費は千円です。誰でも参加できます。