2020年に三瓶北の原で第71回全国植樹祭が開催されます。昭和46年に22回植樹祭が同じ場所で開かれました。当時植えられた松も大きくなっています。大会テーマのキャッチフレーズを植樹祭島根県実行委員会で募集していましたが、724点集まり、数回の審査の結果「木でつなごう 人と森との縁(えにし)の輪」に決定しました。蓋をあけてみると、作者は大田市の吉田隆博さん!
「伐って、使って、植えて、育てる」という人と木と森との関係や循環をとてもうまく表現されました。いいフレーズがたくさんありましたが、選考委員会でも高い評価で決定しました。先日テレビで受賞式が報道されました。おめでとうございます!現在はシンボルマークの募集が終わり、審査が始まります。
また三瓶が全国的に注目されます。楽しみですね。
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H30 「ますだ演劇祭」観劇記(5/20)
1018,5,20 益田市のグラントワで「ますだ演劇祭」が開かれました。
①浜田高校演劇部「渡る異界はクズばかり」 作・ピクト
②石見国くにびき十八座「この道をつないで」作・金田サダ子
③明誠高校演劇部「七人の部長」 作・越智優 潤色・渡辺聖梨 演出・熊谷莉緒 渡辺聖梨
④劇団ハタチ族「跳べ、守護神!」作・土橋淳志 演出・西藤将人
⑤市民演劇集団「ドリームカンパニー」「私の黄色いハンカチ」作・大畑喜彦
「誉め合いや、ただのイベントで満足するのではなく劇評をお願いします」と、実行委員の1人・ハナモト彩音さんの声掛けで、当日は劇研「空」の山本くんと観劇に行きました。10ページの観劇記はすでに送りましたが、読めない人もありますので、PDFで紹介します。興味のある人はどうぞ。
H30、観劇記 「ますだ演劇祭観劇記」5月20日 グラントワ
第二回があるかどうか未定ですが、張り切っておられます。おつかれさまでした。
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H30, 島根の詩誌 「光年」終刊「践草詩舎」創刊
出雲と松江の同人を中心に発行されていた伝統のある詩誌・「光年」が平成17年3月、60年の歴史を閉じました。1956年に創刊、151号が終刊号でした。最後の発行者は坂口簾さんでした。
田村のり子さんが、昨年5月24日に山陰中央新報に寄稿されましたので(「島根年間詩集 」46集にも掲載)、その冒頭を紹介します。
「詩誌『光年』が喜多行二氏を中心として坂口簾、河原立男3氏により出雲で創刊されたのは1956年のことであった。以来多彩な同人を迎えかつ喪いながらも不変の孤高高邁な志と方法論を掲げ、万事旧弊の山陰の文化風土に刺激と活気をを与え続けて17年3月、151号を終刊号として詩誌の幕を閉じた。生前ついに個人詩集をもたなかった喜多行二のため光年の会による『喜多行二全詩集成』(坂口簾編集417頁)も同時に刊行成就、完結は完璧となった ~ 以下略~」
上の写真は、「喜多行二全詩集成」417ページ。喜多さんの全詩が掲載されています。大変な編集作業だったことでしょう。最後のページに坂口さんが、略歴を書いておらます。
坂口さんは、新たに、「すとうやすお」さんを代表として創刊された「践草詩舎」に「喜多行二論素描」を執筆、連載中です。現在3号まで発行されていますが、綿密で本格的な評論です。
「践草詩舎」が創刊された時、依頼があって、山陰中央新報に紹介文を書きました。
H29,10 新聞書評「践草詩舎」創刊 山陰中央新報
一般の人に詩が読まれず、詩を書く人は高齢化し、詩を書く若い人がほとんどいないのが現状です。「光年」の終刊は、他人事ではありませぬ。明日は?来年は?
詩が好きな人、詩を書いてみようと思っている人。おられたら「石見詩人」「山陰詩人」「践草詩舎」「島根年刊詩集」を読んでみてください。5月27日に大田市のパストラルで島根県詩人連合総会を開きました。出席者は少数でしたが、熱心な人が新たに参加され、とても心強く、励みになりました。(ブログ 詩の散歩道 詩集紹介 すはま )
H30 詩「はるかな土地の記憶」出雲國風土記より(「詩と思想」5月号)
2018年㋄号で月刊誌「詩と思想」が、「私の記憶/風景」という詩の特集を組みました。作品と写真の原稿依頼があり、私的な記憶より,「出雲國風土記」を読んだ時の不思議な感覚がずーっと記憶に残ってたので、その原文を中心に据えて詩らしきものを書いてみました。
「出雲國風土記」は、713年に元明天皇から報告を命じられ、20年後の733年に完成しています。当時は「解」と呼ばれ、平安時代になって「風土記」と呼ばれるようになったそうですが、奈良から来た役人ではなく出雲の人間が書いていますので、奥深さがあります。初めの方に出てくる「くにびき神話」の文章を読めば圧倒されます。大空から眺めたような宇宙的な視座、遥か7千年前には今の平野は海で、島根半島が遠くに島のように浮かんでいた記憶、斐伊川の土砂で海が狭くなっていった記憶などなど、遥かな記憶が底に揺らめいています。そして何よりも当時は朗誦したと思える口調やリズムの素晴らしさ。それが歌謡のように4回繰り返されます。
原文のすばらしさを味わってほしくて、詩の形式で書いた変な詩です。次のPDFにコピーがあります。
H30,5 詩「はるかな土地の記憶」詩と思想5月号
写真は、大社の稲佐の浜から、園の長浜、遠くに佐比売山(三瓶山)を遠望したものです。当時この白い砂浜は、三瓶山から延々と伸びて日御碕の半島をつなぐ帯のように見えたことでしょう。発想がステキです。(ブログ 詩の散歩道 試作品 すはま)
H30,4 観劇記「コーヒーと共に生きた男 三浦義武」
3月24、25日、浜田の石央ホールで上演された創作劇「コーヒーと共に生きた男 三浦義武」の劇評を頼まれていましたが、4月12日の山陰中央新報文化欄に掲載されました。字数が限られていますので、十分なことは書けませんでしたが、参考になればと思います。劇や小説など文学作品は100人いれば、100人の感想があります。この劇評もあくまでone of themです。これじゃ読めませんよね。字が小さし上にボケている。PDFで紹介します。
H30,4 新聞 観劇記「コーヒーと共に生きた男 三浦義武」山陰中央新報_
当日のプログラムを記録として風景写真で紹介します。
公演前にもブログで紹介しましたが、脚本、演出の美崎さんは、浜田高校演劇部が全盛期時代、昭和56年に「オズの魔法使い」を演出、出演して全国大会へ出場しました。高校演劇ではまだミュージカルなど上演しない時代でした。舞台上で大勢のアンサンブルを見事に振り付けて演出する力量は当時から身についていたものでしょう。「ベテランと一緒に初めて舞台に立つ人もいると思うけど、どのように演技指導しているんですか」と聞いたら、「その人の持ち味を生かすようにしています」との答え。なーほどな、と感心しました。
アンサンブルの処理の見事さという点では、この公演の一週間後に雲南市のチェリヴァホールで上演された創作劇「水底平家」(亀尾佳宏 作、演出)にも感心しました。次々と展開されるシーンで大勢の武士を見事にさばいていき、劇の流れをうまく演出していました。我が劇研「空」の山本くんも出演しましたが、キリッ!と引き締まったセリフは場面も引き締めましたね。濃密な時間が流れる舞台に圧倒されました。
石見と雲南で同時期に素晴らしい創作劇が上演されました。みなさん、おつかれさまでした。(ブログ 詩の散歩道 観劇 すはま)
H30,3 消えていく三江線
連日、地方新聞では三江線廃止の記事を載せています。今日、3月31日がラストランです。汽車は満員で乗れない人もたくさんいることでしょう。儲けにならない地方の汽車は次々と廃止されていきます。人口が増える時の勢いでつくられた昭和の遺産は、次々と消えていきます。
山陰中央新報から文化欄で「三江線の記憶」というタイトルで原稿を求められました。岩町功先生、日和聡子さんの文章が3月6,7,8に掲載されました。読みたいけど県外にいるので読めない、という人たちがいましたので、PDFで紹介します。
これから雲南へ「水底平家」を観劇にいくところですが、詩を一篇作ってみました。まだ推敲不足ですが、メモリアルポエムです。
消えていく三江線
洲浜昌三
中国太郎と呼ばれた
中国地方一の大河 江の川
汽車は 豊かな大河と共にゆっくり走る
カタカタ カタカタ カタカタ
大河の源流は広島の北 阿佐山だという
中国山地の真ん中にどっしりと横たわり
優しい大きな曲線で広い空を切る
カタカタ カタカタ カタカタ
汽車は山桜が点在する新緑の中を ゆっくり走る
山を抜け 谷を越え 鉄橋を渡って ゆっくり走る
川は中国山地をくねくねと横切って北上し
日本海の河口・江津まで194キロの谷間を
滔々と流れる
秋には色艶やかな紅葉の中を ゆっくり走る
山里に赤瓦の屋根が照る村や町の中を ゆっくり走る
山紫水明 日本の原風景の中を ゆっくり走る
カタカタ カタカタ カタカタ
平成30年3月31日
今日がラスト ラン 明日から廃線だという
三江線の汽車は 山紫水明 日本の原風景の中を
大河の清流に沿い 大河を横切り 山を抜け 谷を越え
いつまでも ぼくの中で ゆっくり走る
カタカタ カタカタ カタカタ
H30、しまね文芸フェスタ 浜田市で開催予定(9/16)
「文芸フェスタ2018」は、浜田市の「いわみーる」で9月16日(日)に開催予定です。3月16日に松江で第二回運営委員会、文芸協会理事会が開かれ了承されました。担当部門は俳句。午前の講演の講師は、黛 まどか氏の予定です。午後は部門別交流会です。秋は文化体育行事のラッシュです。早めにお知らせします。詳細は、5月の運営委員会で決まります。
浜田では前回、平成22年に詩部門が担当して県立大学で実施しました。講師は京大学大学院総合文化研究科教授、小森陽一先生、演題は「21世紀に読む鷗外・漱石」。とても示唆に富む話でした。前夜祭も盛大でした。
今回の黛さんの講演も楽しみです。
玄関に活けてあった花です。名前は知りませんでしたが、お客さんが、「わー、ステキな花。わびすけですね。大好きな花です」と言われたので、侘助と知りました。文芸フェスタと無関係です。(ブログ 詩の散歩道 文芸フェスタ すはま)
H30 大田市で懐かしい「活弁公演」(3/3)
2018,3,3 大田市民会館中ホールで、「活弁公演」がありました。吉岡長太郎フィルムコレクション、長太郎活動写真弁士保存会の石川晩酌さんと影山酒時さんが弁士として見事な活弁を披露されました。大田市文化協会主催。中ホールで約30人が懐かし映像と活弁を楽しみました。
最初に昭和初期の飯南町周辺で撮影されたフイルムが上映されました。当時の元気な若者や子供たちが参加した行事が次々と映されました。貧しいけど活気に満ちています。全国的にも貴重な記録フイルムです。長太郎さんが撮影されたものです。
長岡長太郎さんは明治24年飯南町真木に生まれ、20代に幻灯と映画に注目し、映写機やフィルムを購入してリヤカーに乗せ、県内や県外を上映して回られました。当時は無声映画ですから長太郎さんが弁士を務め、奥様のサダさんが機械を操作されたそうです。
長太郎さんは昭和39年に他界されたそうですが、貴重なフイルム(175タイトルもある)を飯南町に寄贈され、現在頓原町公民館が管理、活動写真弁士保存会が活用しています。今回はアニメや「血煙高田の馬場」(約10分)「実録忠臣蔵」(約25分)が活弁付きで上演されました。画面と弁舌に違和感がなくピッタリでした。活弁のライヴですから、劇と同じように生身のリアル感があり退屈しません。当時フイルムは何度も切れてつないでいるので短くなったとか。そのため映像のテンポや活弁の変化やスピードも速く、退屈する暇がありません。大河内伝次郎や片岡千恵蔵伴淳三郎なども登場しました。
ぼくは活弁を実際聞いたのは初めてです。子供のころ田所公民館で映画はよく見ましたが、いつも満員でした。当時はトーキー映画でした。無声映画はありましたが、活弁付きではありませんでした。今回の公演を聞きに行ったのは、大田市の相生座でも上演されただろうと思ったからです。終わってシュジさんと名刺を交換しいろいろ話しました。出前公演をやっておられます。
【閑話】このブログで、昨日グラフが急上昇した項目がありました。「吾郷水木生くん島根凱旋公演!」です。ナンデカナ ナンデダロウと思ったら、昨夜NHKテレビで、「のど自慢チャンピオン大会」が放映されました。チャンピオンになったのは加藤大和さん。素敵な声と表現で「指輪」を歌われました。作詞作曲が大田市出身の吾郷水木生くんです!うれしい話ですね。吾郷くん、またいい歌を作ってください!(ブログ 詩の散歩道 観劇 昌ちゃんの演劇だより)
http://stagebox.sakura.ne.jp/blog/2005/06/26/吾郷水木生くん島根凱旋公演!/
H30,大田ミュージカル講習会の成果「フレンズ」発表(1/21)
大田市民会館の主催事業として今年も「ミュージカルスクール」が、昨年12月から土曜、日曜に6回開かれ、7回目の最終日、21日に中ホールで成果が発表されました。会館スタッフの全面的なバックアップがあり、音響や照明器具などもフル活用。ライトは50台くらい釣込んであり、楽しそうに歌い踊る19人の舞台を彩り浮かびあがらせました。
わずか20分の上演ですから、あっという間におわりましたが、充実した舞台でした。初心者も多いのですが、笑顔を見せ楽しそうに演じていましたので、観客も安心して楽しむことができました。いつものように「風花」の卒業生や現役の経験者たちがしっかりとリードし、中心を固めていました。
講習の成果発表が目的で、わずか20分の上演なので、ストーリーの骨格披露、という感じでしたが、あちこちでプロのヒラメキを感じました。神話の人物が現在によみがるとき、ホリゾントへ時計を投影して何千年の距離を一瞬の身近な時間として暗示したり、浮き布の池の大蛇が人間に変身する場面では、太鼓と和楽器の演奏とても活きていました。終演後、作曲・編曲を担当された川崎さんと話し、作曲の一端をうかがいました。短期講習とはいえ、3人のプロ(脚本・佐藤万里、演出・三浦克也、音楽・川崎絵都夫)が関わった舞台。超贅沢舞台、超受恵舞台です。短時間の舞台ですが見事に出来上がっています。
現地指導者として、いつものように「レイココンビ」を忘れてはいけません。。歌唱指導は中村玲子さん、振り付け指導は岩根礼子さん。礼子さんは「S3-1」出身なのだ。(わかる人にしかわかりませぬ)当日も動き回って世話をしていました。オツカレ!
山陰中央新報も二回紹介しています。記録として遠景で紹介します。読みたい人は購入するか、1/23,1/25日の石見版を図書館で見てください。こういう舞台での子供さんたちの経験が、内面を豊かにし、いろいろな場面で必ず活きてくることを確信しています。みなさん、おつかれさまでした。(ブログ 詩の散歩道 地域情報 観劇 すはま)
〆切 1/31、「家族の思い出フォトエッセイ」募集(青少年育成島根県民会議)
青少年育成島根県民会議が昨年の11月から「家族の思い出フォトエッセイ」の原稿と写真を募集しています。子育てで苦労し頑張っている人たちを励まし応援するため、入選作品をまとめて、メッセージ集を作成するそうです。〆切は1月31日です。苦しんでいた時に父や母のひと言で、救われた思い出。あなたの言葉や行動をきっかけに、あなたの子供たちが自立して頑張るようになった思い出。あの時、言えばよかった。あの時、してあげればよかた。取り返せない過去の苦い思い出……その貴重な宝を400字にまとめてみてください。
写真も必要ですが、文章の場面を示す写真など撮影できませんから、文章と直接関係なくてもいいそうです。過去の写真から、適当に選んで送るか、デジカメで風景写真で写して送るしかないでしょうね。詳しいことは、青少年育成島根県民会議を検索して読んでください。協力依頼があり、大いに賛同して紹介しました。知り合いで応募してくれそうな人がありましたら、勧めてみてください。(ブログ 詩の散歩道 すはま)
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