2013年9月1日、大森で天領さん祭りが行われました。前の晩から雨が降り、大盛行列のために自治会館で衣装の着替えをしている時も雨が降っていました。町並交流センターで実施する、という知らせが来ていましたので、室内ではどのように行進するか説明しました。
ところが、どっこい、出発直前に、雨天決行!という知らせ!。笠をさして行進!です。
出発前に、わが劇研空の瓦版売り二人、ヤマチャン、マッチャンが江戸から来た源六、源八になって、お客さんへ口上を述べました。その一部を聞きながら行進していきましょう。さあ出発!
オー!「片寄れ!片寄れ!」
「サァーサァ、お立ち会い、御用とお急ぎでないお方はゆっくりと聞いておいで、見ておいで、遠目山越 し笠のうち、聞かざる時は物の出方善悪黒白がとんと判らない。
サーテ、お立ち会い、お立ち会い。ここにはせ参じたる我ら二人、江戸よりはるばる三百里、東海道、山陽道、尾道より石州銀山道を越えて石見銀山へまかり越したる瓦版売りなり。
さてさて、ここにお揃いなされしは、天下に聞こえし石見銀山の繁栄発展にご尽力遊ばす代官様を始め、地役人、組頭、そして著しき功績のあった山師のみなさんにて候。
先刻は佐毘売山神社、おっとどっこい、この地の人には「山神さん」と呼んだが分かりが速い、その山神さんにおいて、「山入式際」がおごそかに行われ申した。どんな式かって?知らねえのか。知らねえのか。
知らざぁ言って聞かせやしょう。「山入式際」とは石見銀山の永遠なる繁栄を祈願して行われる「盛山祈願祭」のことよ。朝、暗いうちに神主さんは大森を発ち、山を越え谷を越えて馬路の鞆ヶ浦へ行き、清らかな海水と海藻と塩鯖を持ち帰って山神さんへお供えして祈願祭。それを終わって代官所までお帰りになるのが、この「大盛行列」、すなわち「石見銀山盛山祈願行列」っていうわけだ。くわしいことはこの瓦版に書いてあるよ。如何かな。山神さんのことが何でもわかる瓦版だよ。
さあさあ、瓦版はいかがかな。江戸のことも分かるし、大森の歴史がわかる瓦版だよ。さあさあ、いかがかな」
いつの間にか雨は止みました。実行委員のみなさんの決断大成功。山神さんの金山彦、金山姫に願いが通じたのでしょうね。
列の先頭を二人の瓦版売りが大声で行列のことや瓦版の内容を説明しながら歩きましたので、お客さんには何の行列かよく分かってグッジョ!でしたね。テープでサンヤ節をながして歩いたのも賑わいが出て、good job でした。
代官所跡の庭でも瓦版売りは最後の口上を述べました。手前の長屋門側にはお客さんたちが最後の口上を聞いておられます。
では源六の最後の口上をどうぞ聞いてくなんしょ。
「ありがとうござんした。江戸へ持って帰るええ土産ができました。代官様はじめ、みなみなさま、大盛行列、おつかれさんでござんした。わっしらも石見銀山の繁栄を末永く祈っておりやす。ではさらば」
最後に大森町自治会協議会の会長、山下幸弘さんがお礼の挨拶を述べられました。
みなさんとても喜んでおられました。実行委員の人たちからもお礼の言葉をかけていただきました。いえいえ、「お役に立てて幸せ」です。
大成功でしたね。山本クン、松本クン、おつかれさまでした。参加された関係者のみなさん、おつかれさまでした。