文化芸術の「新しい公共」フォーラム

2012年6月1,2日に「あすてらす」でフォーラムが開かれました。正式な名前は、文化芸術における「新しい公共」連携フォーラム。初日は講師の北川秀人さんが「文化芸術における『新しい公共』のこれから」と題して基調講演。実績や先見性のあるすごいひとですね。

パネルディスカッションではグラントワボランティア会長の石田彰さん、石見銀山ガイドの会の前会長和上豊子さん、東京家政大学准教授 宮詢子さんが具体例を報告。それぞれ参考になる事例がたくさんだされました。

夜は交流会。それぞれみなさん情熱のある人ばかりで大いに盛り上がり楽しい会になりました。

翌日は特別講座。「地域の魅力を活かすコーディネートとは」、学校におけるコーディネートの実際」に分かれ、修平さんは前者、ぼくは後者へ出席しました。

日本劇作家協会が杉並区立冨士見丘小学校で演劇を 取り入れた授業に取り組んだことはぼくも会員なので同協会の会報などで知っていましたが、その時の校長先生が宮先生とはびっくりしました。

プロの演劇人が8年間指導に当たったのですが、とても素晴らしい実践で、端的にいうと次のような効果的が顕著にあったそうです。

1.物事をじっくり考えるようになった。1.人の話をよく聞くことができるようになった。1.他者理解がとても進んだ。1.思いを表現できるようになった。学力テストでも成績が向上したそうです。

ここで重要なのは学校コーディネーターの存在です。教員や保護者、地域の人達、指導する演劇人の間にたってうまく進めていく存在です。英語で書くと分かりやすい。[cordinate] means to organaize the different parts of activity and the people involving in it.

「異なった活動やそれに従事している人たちをうまく機能するように組織したり編成する」ことです。

一つの組織だけでは単純なことしかできませんが、コーディネーターはその間に立ってお互いの利害を調整し、お互いのいい面を引き出して効果的に物事を進めていくのです。

文化や芸術分野でもこういう人が必要ですね。大田でもこれに近い活動をヴォランテァでやっておられる人たちもありますし、NPOでも活発な活動をしておられるところもあります。地域や人を活性化するのはこういう人や組織かもしれませんね。

主催は島根県・島根県文化振興財団。共催はふるさと島根定住財団・島根県教育委員会・大田市教育委員会でした。

このつづきが7月7日14:00~ 8日14:~から島根県民会館であります。「学校で芸術家のワークショップをするときー演劇-」。しまね地域文化コーディネーター人材育成事業です。

空のみなさんや興味があるみなさん、都合がつけば参加してくださーい。

6/14 大田市民会館利用者の会です

2012/06/14(木)大田市民センター3階集会室で、大田市民会館利用者の会が19時から開かれます。市民会館は現在耐震補強工事施工中で使えませんが、昨年は数回にわたり利用者の会が開かれ、色々な要望をだして議論してきました。

特に中ホールについては使い勝手のいいホールに改善してほしいという要望を出しました。今回の議題は耐震補強工事・改修工事に工事内容の説明があります。

(耐震補強工事の写真ではありませぬ。ある夜、我が家の電気が皆切れました。電柱のヒューズが飛んでいたのです。建設当時そのままなので電線が腐食している場合がよくあるそうです。おもしろい写真ですね)

閑話休題:ということで(なんだ)空のみなさんはじめ都合がつく人は参加してください。いい意見はどんどん言わないといい方向へ流れていきません。

青少年ホームは閉鎖、市民会館は使えない。集会を開く場所がなくてみなさん困っています。

「人物しまね文学館」出版祝賀会終わる

2012年5月26日(土)松江の「サンラポーむらくも」で「人物しまね文学館」の出版記念祝賀会が開かれました。50数名の出席者があり盛大な祝賀会となりました。溝口知事の挨拶があり、池野誠会長が「全国にも例のない先駆的な出版」と本の意義とともに協力者への感謝を込めた挨拶がありました。

故宮田隆さんの娘さん、山陰中央新報で編集を担当された岡部さん、長崎から参加していただいた詩人の高塚かず子さんの挨拶。それぞれ貴重なことばがたくさんありました。例えば:

「三重県は古事記に関係する伊勢神宮がある地だけど、そのために特に文学が盛んというわけではない。島根には同じ古事記や出雲風土記の神話があり文学も盛んなのは何故でしょうか」

「文学は永遠の命を持っています。島根の子どもたちは、このような本を手にすることができて幸せです」

久しぶりに出会う人がたくさんあり、次々と話していると、あっという間の2時間でした。最後の挨拶はすはまくんがしました。

終わって高塚さんと川辺さん野津さんと喫茶店へ行き2時間ばかり楽しい文学談義をしました。みなさん、おつかれさまでした。

本は大田では昭和堂書店にあります。山陰中央新報の販売店でも購入できます。すはまくんにいうと詩人連合買取分を割り引きで購入できます。辞典として家に一冊(上下で2冊)あればきっとHelpful(こんなのが飛びだしてきた!)なことがあります。

温泉津で織音さんの講談「大久保長安」

2012年4月24日、温泉津まちづくりセンターで「温泉津と大久保石見守長安」と題して発表や講談がありました。雲龍氏の笛の演奏、東京八王子大久保長安の会の研究発表、講談師、神田織音さんの講談があり多くの人が聞きに来られました。長安は大人物です。以前から興味があり意識的に本や資料を集めていましたが、今回はとてもいい機会なので参加しました。

長安は関ヶ原の合戦で徳川方が勝利すると家康に任命されて初代の石見銀山奉行として大きな貢献をした人で、家康に信頼され江戸幕府の経済の基礎を固めた人でもあり、大きな業績を残しながら、ある本によると死後墓を暴かれて磔にされ7人の子どもは切腹、親類縁者も処罰されています。密かに莫大な蓄財をしていたというのが定説になっていますが、証拠はなく幕府側が作り上げた「勝った側の歴史」としか思えません。

神田織音さんがどのように長安の死を講談に創作されるかとても興味がありました。生きのいい楽しい語りで観客を惹きつけられました。さーすが、と感心しました。表情も良かった。

最後は長安の死です。どうなるか?

病に伏せた長安を家康が見舞いにきます。長安は、自分は死によって家康の「くにつくり」に貢献したい、といいます。

なーるほど。それで題も「くにづくりの人」だったんだ。実際にくに作りの基礎を築いた人です。題もぴたり、です。でもやっぱり講談だな、と思いました。めでたく義理人情で閉める。

長安が原野に近かった八王子に計画的に作った街はいまも残っているそうです。温泉津では宅地税を無税にして、さびれていた温泉津に人を呼び込み家を建てさせ貿易港として繁栄させました。政治、経済、社会のことがよく分かり、人心をつかむ才能があり、土木や冶金などの科学的な知識もあり、企画力や実行力にも秀でていた人に違いありません。

飛び抜けた力を持つ人物は動乱期には重宝されますが、体制が安定し確実に維持していく場合には邪魔者になるのです。いつか劇や小説にしてみたい衝動に駆られます。

八王子の「大久保長安の会」が作られた資料もいただきました。大田では手に入らない貴重な資料です。ありがとうございました。

平成25年は長安の没後400年とか。八王子では色々な企画を考えておれれるようです。成功を祈ります。

5/27「人物しまね文学館」出版祝賀会です

山陰中央新報で連載された「続 人物しまね文学館」が、2012年5月に本になって出版されたことは書きましたが、その出版記念祝賀会が5月26日に松江の「サンラポーむらくも」で開催されます。知事をはじめ執筆者や関係者多数が出席の予定です。

今朝の山陰中央新報でも(これまで2,3回)大きく宣伝が出ていましたので紹介します。

本は大田では昭和堂書店にあります。すはまくんも何冊もキープしていますので欲しい人はご連絡ください。思わぬメリットがあります。昨日は5冊ほしいという人がありました。上巻、下巻と2冊ありますが、手元に置いておくと辞典としても利用価値大です。もちろん読んでもおもしろいし学ぶことがたくさんあります。

時間は13時30分~14時30分です。すはまくんも執筆者ですし世話役にもなっていますので出席します。

翌日の日曜日には10時30分から、島根演劇ネット総会が八雲村で開かれます。同じ時間に大田で島根県詩人連合理事会と総会が開かれます。総会ラッシュです。(そうかい、たいへんだね)演劇ネットには修平さんに主席してもらいます。

5/23 NHKFMで日和聡子・作「紫のハイヒール」

2012年5月23日、22時45分~23時の15分、NHK、FMで日和聡子さんの短編ラジオドラマが放送されます。日和さんは島根県美郷町の出身、大田高校の卒業生で東京で文筆活動をしています。小説も書いていますし、詩では「びるま」で第7回中原中也賞を受賞しています。今回は短編ラジオドラマに挑戦です。楽しみです。どうぞ聞いてみてください。

  日和さんの詩集には次のようなものがあります。「風土記」「唐子木」「虚仮野一念」、小説では「火の旅」「おのごろじま」など。
 このドラマは、青春アドベンチャー、「カラー・ライフ」~色をめぐる10の物語~、ラジオドラマ短編凶作シリーズ最新作、などキャッチフレーズが並べてあります。

このところ日和さんの詩や小説などを目にしなかったので、どうしているかなぁ、といつも気にかけていましたが、手紙と案内がきて、うれしくなりました。こつこと書いてください。独自のいいセンスを持っていますから、またいつか陽の当たる坂道(?)を歩いている自分に気がつくことがあるでしょう。へんなにほんご。こういうときえいごはべんりですねぇ。Someday again you will surely find yourself walking up a slope bathing in the sun. ひさしぶりにえいごをかいたな。ただしいかな。

 

5/19 映画『お菓子放浪記』上映 サンレディで

2012年5月19日、サンレディ大田で『エクエール お菓子放浪記』が上映されます。大田市民会館が耐震工事のために使えないので、大田名画シアターはサンレディで名画の上映をしています。東日本大震災被災地復興支援としておこなわれます。

前売りは1000円ですが、当日は1500円になります。しょうちゃんも販売用の券を持っています。希望があれば直ちに持参します。(82-3040)

石見ケーブルTVで『琴の鳴る浜』放映

2011年3月13日に大田市民会館で再演した創作音楽劇『琴の鳴る浜』(実行委員会主催、 作、演出 洲浜昌三 作曲 長坂行博)が浜田、江津エリアの石見ケーブルヴィジョンで5月初旬に4回放映されます。2012年5月4日は10時から、18時からの2回。5月8日、10日はリクエスト放送として10時から。それぞれ約1時間30分です。

 (写真は大田市の馬路にある琴が浜です。平家の姫が琴を抱いて流れ着いたという伝説が今も語り継がれています。壇ノ浦で平家が滅びたのは約800年前です。)

今までに何度かこのブログへ書きましたが、ついでにまた再演の舞台写真を紹介しておきます。劇は劇研「空」のメンバーと風花の子どもたちが演じました。演奏は長坂先生御夫妻と玲子さん、ヴァイオリンの長坂拓己さん、琴は合原三令さん、尺八は森山重富さん。

合唱は大田少年少女合唱団、大田高校合唱部、フレンズ彩、サウンドコラージュ。盆踊りの場面では馬路地区の小学生のみなさんや琴が浜盆踊り保存会のみなさんにも出演していただきました。

アンケートの感想文などもこのブログのどこかに載せていますので興味があれば読んでみてください。石見ケーブルヴィジョンで放映される『琴の鳴る浜』は大田の銀山テレビが撮影したものです。元劇研空の人も浜田にはいますし、知人もたくさんいます。連絡できる人は携帯などで知らせてあげてください。ぜひ見ていただきたいものです。感想が聞けるといいですね。

劇研「空」でもこの劇のDVDを作っています。ぼくは昨年の12月に東京で大学時代の同窓会があり、このDVDと、修平さんが撮影してくれた構成劇『石見銀山歴史物語』(石見銀山天領太鼓の演奏と劇研空などの石見銀山の劇や詩の朗読)のDVDをおみやげに持って行きました。見てくれた友人からは感動したという長い手紙がきました。

劇研空のメンバーや出演した人たちには貴重なDVDです。友達やお世話になった人たちや親戚の人に記念にあげたりするととても喜ばれます。劇研空のメンバーや風花の子どもたちには記念にお礼としてあげましたが、まだ欲しい人があればいつでも連絡してください。一応の決まりとして送料も含め一枚500円にしていますが、枚数が多ければ大いにデスカウントします。どなたでもどうぞ。

 

H24 10/28 「石見演劇フェスティバル」開催予定

2012年4月21日、浜田の石央文化ホールで「石見演劇フェスティバル」(仮称)の第1回代表者会議が開かれました。今まで3回、石央地芝居大会として浜田市の劇団や高校、大学など約8団体が上演してきましたが、それを発展させて開催しようというものです。劇研「空」にも案内がきましたので参加しました。大まかなことをお知らせします。    桜もおわりましたね。これは出雲大社の桜です。はるばる神戸から詩の朗読のビデオを撮影に来られたので大社の境内で録音しました。

これは永照寺の桜です。イエイショウジ?知らないのですか。雲南市です。ウンナン?中国デスカ?違います。島根の飯南町にあるお寺です。

閑話休題:
参加予定は次の11団体です。
浜田ー山陰久佐松竹座、盛り上げ隊、深山会、劇団やうね座、浜田高校演劇部、島根県立大学演劇サークル、NPO創作てんからっと。
江津ー石見語ベ倶楽部、くにびき社文18会、
益田ー劇団ドリームカンパニー
大田ー劇研「空」

実行委員会規約や予算案、日程、チケット販売計画なども提案され審議しました。11団体がみな参加した場合に1日で消化できるのかという問題が提起されましたが、上演時間が短い団体もあり、可能だという解答でした。7月末までにチラシ用の原稿を提出、8月4日第2回実行委員会予定です。

さてさて、上の写真は我が家の「木の蓮」木蓮です。 池に咲くハスの花とそっくりですよね。これは木に咲く蓮です。春一番に清楚でありながら華麗でふくよかな姿を見せてくれる素敵な花です。

また閑話休題:
劇研空は何を上演するのか。これが問題です。大がかりな装置などできません。時間も1時間以内。やまもとくんとりょうたくんと話し会いましたが、以前、瓶陵会総会で上演した「石見銀山」の劇に手を加えて上演するのはどうか、という意見でまとまっています。石見銀山最盛期の大森の町を舞台に江戸や京都から物売りに来た男や女を中心にして銀山の様子を楽しく面白く紹介しよう、というわけです。

先日レイコさんから嬉しいメールがありました。ぜひ参加したい、ツツミさんも参加希望!とのこと。勇気りんりん鈴の音。ちょっとやる気がでてきました。そのうちあの脚本を送ります。手直しします。いいアイデアをぜひ寄せてください。石見銀山5周年だから大田のどこかでこじんまりと上演してもいいですね。

H24 5月 『続・人物しまね文学館』刊行

山陰中央新報の文化面で連載されていた『続・人物しまね文学館』が5月初旬に刊行されます。目下最終校正の段階です。注文のチラシもできましたので紹介します。

 

参考までに「人物しまね文学館」上を紹介します。これは92回に渡って新聞で連載され、81名の島根県ゆかりの文人を取り上げました。出版されるととても好評で版を重ねたそうです。

 上では次のような文人を取り上げています。

上の一覧表をみても多彩な人が島根と関係があり意外な人もたくさんいます。

「続・人物しまね文学館」(下)は58人です。島根県詩人連合では販売に協力するためにこの本を000冊予約購入します。希望があれば送料等は発送者負担でお送りします。大田市では昭和堂書店で予約受付中です。5月1日になったら店頭に並びます。