8/14 「サンレディ大田」で石見銀山の構成劇上演

8月14日、恒例の大田高校卒業生会の総会が開かれ、記念イベントとしてサンレディ大田のホールで劇を上演します。数日に迫っていますが、PRなどほとんどされていませんので、知っている人もほとんどいません。そこで、少しでも役に立てばと、何度も紹介しています。

今回は大田市演劇サークル劇研「空」と大田高卒業生で東京の青年劇場で活躍中の女優・福原美佳さんとの共演舞台です。題名は「石見銀山歴史ものがたり」。ふる里へ帰って来た人たちに、石見銀山の歴史を舞台を通して知っていただこう、という瓶陵会幹事の企画です。大畑音楽教室の大畑さん夫妻の生演奏、高野さん塩見さんの民謡、京都で活躍中の大畑和樹さんのソロなど、楽しい舞台です。

今回の構成劇のキーワードの一つは仙の山です。その仙の山から見たすばらしい風景と劇中の歌の一つを紹介しましょう。遠くに見えるのは三瓶山です。いい景色ですね。いつ見ても心が広々としてきます。石見銀山の魅力の一つです。
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「早春の仙の山に立つ」 洲浜昌三作詞 大畑世利理子作曲
早春の頂に立てば
雑木林の梢を揺らし 潮風が渡る
北の彼方 洋々と日本海
水平線が空に溶け
はるかに霞む日御碕
邇摩の海、琴が浜、鞆が浦
春の山並み 古城の峰

振り向けば眼(まなこ)の下に
山吹の古城 戦の跡を若葉で包む
南の彼方 茫洋と山の波
ひと際高く石見富士
国引き神話の 佐比売山(さひめやま)
親三瓶、子三瓶、孫三瓶
春の山並み 三つの峰

大畑和樹さんが舞台で歌います。楽しみですね。開演は10時30分からです。誰でも入場できます。無料です。どうぞ、誘い合わせて盆のひとときをお楽しみください。

福原美佳さん「平和へのメッセージ」13thで朗読

8月14日10時30分からサンレデイ大田で『石見銀山歴史ものがたり』を上演しますが、福原美佳さんもゲスト出演されます。福原さんは大田高校を卒業して青年劇場に入り活躍中です。今年も青年劇場の俳優たちによる「平和へのメッセージ」が8月6日~8日、「青年劇場スタジオ結」で開かれます。福原美佳さんも「移動演劇桜隊ー仲みどりの被爆」に出て朗読します。はるか島根の大田から成功を祈っています。

DSC06675誰か分かりますか。時は昭和59年9月28日。場所は江津校校体育館。題名は『エメラルドグリーンーおれたちのふる里-』作者は洲浜昌三、演出は藤原由美子、舞台監督は武間 篤、道具ー武間、堀 誠司、照明ー武間、屏風昭秀、劇中歌の作曲は藤原則生。亀のじっつあんー清水正重、ふぐのとらちゃんー森山亜矢、ふぐのふうちゃんー森本 妙、ぼっこのせんちゃんー福原美佳、まだいのちよちゃんー藤原奈緒美、まぐろのチコちゃんー齋藤さつき、さけのさくらさんー森脇奈津子・・(プロの世界で活躍中の人が二人、そして、そして、あああ・・あ・・もう会えなくなった人も・・・)

合戦場面シルエット5日は市民会館で練習しました。民謡の高野さん、塩見さん、尺八の山中さんも来られたので、「巻き上げ節」「サンヤ節」「馬子唄」「銀堀うた」の前後を中心に読み合わせをしました。実際に歌ってもらいました。実にいい声、いい節回しです。うっとりします。舞台のことがよく分かっておられるので、安心です。塩見さんにはセリフが今回はあるのですが、声も表現もパッチリです。セリフのなかで、大田弁の方言を指摘していただき、ナールホド、そうだ、と思い、有り難く修正させていただきました。

何度練習しても同じレベルの繰り返しではなく、練習の度に表現に深まりが見え、変化や工夫が見られると、とても嬉しいものです。台本やセリフへの提言もとてもありがたい。多角的な視点が劇を豊にしていきます。

9日(日)は14時から、川合町つくりセンターで練習します。10日は19時30分から同じ場所です。上演時間をⅠ時間15分以内におさめることを厳命されていますので、台本を整理したりカットして調整していますが、場合によっては歌は一番だけということも考えなければいけないかもしれません。

衣装は3日に持ち寄って検討しました。大畑さんの歌は現代の歌ですが、衣装としては羽織袴姿の組頭として、後半の劇にも参加してもらいます。寿禎の会田さんも後半の劇で、親分と源六を追い詰める場面に出ていただきます。セリフがちょっとあります。その台本は送ります。

 

 

多彩な音楽との構成舞台『石見銀山歴史ものがたり』

7月29日、19時30分から大畑音楽スタジオで『石見銀山歴史ものがたり』を練習しました。遠くにいる人のために練習内容を報告します。

その前に記憶と想像力と目の体操第二弾です。さて、次の写真はどこでしょうか。大田に新しくできたビジネスホテル?大田市民病院の完成写真?さんのあの跡地にできたビル?校舎?どこの?当たっても何もでません。

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今回の構成劇では大畑さんの生演奏が14曲入りますので、場面毎にその曲や効果音などを演奏してもらって、長さや音量などを決定しました。場面に応じた演奏をしていただけるので、今までにない楽しい雰囲気の劇になりそうです。

地歩璃の「巻き上げ節」大畑茂樹さんのギター演奏、大畑世利子さんのキーボード、大畑和樹さんの独唱(3曲)、「要の会」の高野さん、塩見さんの石見銀山の民謡4曲。おっとどっこい、忘れちゃいけねえ、劇研空の吉川礼子さんの石見銀山「サンヤ節」もありますよ。

青年劇場の福原美佳さんの石見銀山の歴史の講談や語り、劇研空の群読などの中に多彩な音楽が入ります。楽しみながら石見銀山の歴史を知ってもらおうというわけです。

上演はサンレディ大田、8月14日10時30分からです。無料です。盆の最中です。ふるさとへ帰ってきた兄弟や知人と一緒に観にきてください。表面しか知らなかった石見銀山の歴史がわかり、大田の歴史文化の深さを再認識できるかも知れませんよ。

H27,8/14 「石見銀山歴史ものがたり」サンレディで上演

8月14日に大田高校卒業生会・瓶陵会総会が開かれます。昭和60年3月の卒業生が幹事となって運営されます。恒例の記念イベントはサンレディのホールで10時30分から開かれます。
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今年は同期卒業生の福原美佳さんが東京の青年劇場で活躍していますので、彼女の舞台を計画されて、劇研「空」に相談がありました。美佳さんとも連絡を取り合い、劇研「空」とコラボレーションをすることになりました。以前にもいろいろ形で上演してきた「石見銀山旅日記」「石見銀山歴史ものがたり」に手を加え、美佳さんが講談や語りで登場することにしました。美佳さんは昭和59年にぼくが大田高校へ赴任したときの3年生で演劇部員でした。

「石見銀山歴史ものがたり」は、平成17年に大田市文化協会設立30周年記念で「鶴」を上演しましたが、それを発展させた構成劇です。平成20年には瓶陵会総会記念イベントで天領太鼓と朗読(洲浜)、ギター演奏(卒業生の杉原俊範さん、渋谷新堀ギター音楽院院長)、そして劇研「空」、幹事のみなさん、民謡は藤村英苑さんなどで上演しました。上演が終わって写した写真です。
DSC06630今回はこの天領太鼓と語りの部分を福原美佳さんが講談と語りで演じます。また大畑音楽教室の繁樹さん、世利子さんの生演奏、大畑和樹さんの独唱、「要の会」の高野さん、塩見さんの民謡など楽しい舞台になるはずです。寿禎さん役を wanted していましたが、出雲高で全国大会出場、現在広島大学在学というゴウダクンに演じてもらうことになりました。楽しみですね。お互いに離れていて、一緒に練習する時間は取れませんので、上演前の12日、13日に集中してやります。

誰でも観劇できます。無料です。どうぞ気楽においでください。

H27 第6回「朗読を楽しむ」好評裏に終了

 2015/07/04、大田市民会館中ホールで開いた第6回「朗読を楽しむ」は無事終了しました。今回は「谷川俊太郎の詩の魅力」を特集として40分組みました。谷川さんの詩を聞きたくて来られた人もありました。さすがに愛読者が多いですね。

1今回もPRはあまりしませんでしたが、70名数名の参加者がありました。参加者って?観客とどう違うの?朗読者もお客様も同様に500円で参加です。朗読希望者は事前に届け出れば自由に参加できます。会場費や印刷代など平等に負担し「朗読を楽しむ」ということです。

谷川さんの詩の朗読は9月22日にも「しまね文芸フェスタ」で行いますが、その前哨戦でもありました。朗読の許可はいただいています。
Ⅰ 谷川俊太郎の詩の魅力     1.谷川俊太郎初期の詩4編朗読   2.  歌「鉄腕アトム」「世界の約束」      3. 「ことばあそびうた」8編       4.最近の詩を中心に5編DSC06603朗読するのは松本さん。PC操作、朗読、DVD撮影、合間に写真撮影、大忙しです。今年も大田市少年少女合唱団に「鉄腕アトム」など有名な2曲を歌っていただきました。一生懸命な澄んだ声は、いつも人の心を打ちます。指揮は伊藤さん、伴奏は大畑さん。DSC06597
「ことばあおびうた」も取り上げて朗読しました。会場のみなさんにも朗読していただいたり、とても楽しく聞いていただきました。
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Ⅱ 郷土の民話・記録・名作(自由参加)  1.郷土の民話「浮布の池ものがたり」(押越幸子)2.「なぜ?大田の漁師が戦場へ!」  (山尾一郎)      3.「希望の木 」(新井満 作)(若狭雅子)

6上は押越さんの郷土を題材にした創作民話第二弾・「浮き布の池ものがたり」。創作がどんどん出てくるといいですね。「創作民話特集」をやりますか。いいね!
5昨年は旧制大田中学校、女学校が原爆病院に指定された記録の朗読でした。今年は波根の漁船が先の戦争で徴用された記録の朗読でした。ほとんどの人が初めて聞く事実に驚いておられました。
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若狭さんが新井満さんの講演で感動され、直接許可を得て、映像なども工夫して朗読されました。写真の使用も陸前高田市から許可していただきました。早速反響があり、仁万小学校で朗読されることになりました。

Ⅲ   あれから70年・ヒロシマ・原爆の詩
戦後70年。原爆を素材にして作られた詩を朗読しました。それぞれ作者を紹介して詩を朗読しました。最初に、峠三吉の「仮繃帯所にて」を松本さんが朗読。DSC06595峠三吉の原爆詩集から「序」(にんげんをかえせ)と栗原貞子さんの「生ましめんかな」を和上豊子さんが朗読。みなさん感動されました。やっぱり時代を超えて残って行く名作ですね。事実の強さ、それを昇華する思考、思想、ことばの力。

8 長津功三良さんの詩集から「壊れた空」を山本さんが朗読しました。広島弁にとてもリアリティがあり地の中から助けを求める声が湧きあがってくるようです。最後は今年の一月他界された御庄博実さんの遺稿詩集「燕の歌」から冒頭の詩をスハマクンが朗読しました。昨年12月末に贈っていただいたとき、感想とていねいなお礼を意識して書いたのを覚えています。よく声をかけていただき、発行毎に詩集やNHKの特集番組にもなったDVDも贈っていただいきました。先生の献身的な生き方に感動したものです。お礼の気持ちを込めて朗読しました。届きましたか?

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Ⅳ 朗読劇「吉川経家最後の手紙」― 福光不言城の子どもたちへー
最後は朗読劇です。動かないだけで、劇と同じように会話のやりとりをしますので緊迫感や感動があったようです。アンケートもとても好評でした。10月24日には吉川会の全国交流大会が温泉津で開催され、そこで上演します。その時には音楽の演奏も取り入れる予定で話しを進めています。ご期待ください。
10不言城(物不言城、福光城)があった山です。地元の人たちの労力奉仕によってかなり整備されています。熱烈な経家も多く、都会から移り住もうとした人もいます。物語がある城山は大切にして生かしたものです。人は自分が描いた「物語」を確認し楽しむために名所や旧跡を訪ねるものです。

11鳥取城にある吉川経家像です。大田では名前を知っている人もほとんどいませんが、鳥取市へ行くと、よく知られていて、恩人だという人もいます。

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今回は音響効果や音楽は使用しませんでしたが、次回上演時には映像も含めて更にいい舞台にしたいと思います。

ご来場くださいましたみなさま、ありがとうございました。出演していただいたみなさま、おつかれさまでした。市民会館のスタッフのみなさま、いろいろお世話になりました。

そのうち会報18号を発行します。そこにはアンケートなども収録します。欲しい人は申し出てください。(いないのがわかっているからかいたな。ゆーあーらいと)次は8月14日のサンレデイ公演「石見銀山歴史ものがたり」でーす。たいへんだけど、がんばりましょう。はい。

パンフレットの2,3ページをPDFで紹介します。みてみたいひとはみてみてください。
パンフ原稿2,3ページ


 

H27,大田市民会館文化講座7月の「発声と朗読の基礎」予定です

5,6月の「発声と朗読の基礎ワークショップ」では発声の基礎練習はしながら、川端康成の「伊豆の踊子」を読みました。テキストは「現代文の朗読術入門」で、NHK出版から出ています。CDもついているのでとても便利です。いいテキストです。

「道がつづら折りになって、いよいよ天城峠に近づいたと思う頃、雨脚が杉の密林を白く染めながら、すしさまじい早さで麓から私を追ってきた」

この冒頭の一文をどのように読みますか。講座で勉強してきた次の様な読み方を、うまく取り入れて朗読することで、聞いていることばや流れが明確になりすっきりします。その読み方とは:

「間のとりかた」「日本語は2拍1音」「文節読み」「意味句読み」「後かけ読み」「音の高低」「テンポ」「呼吸のタイミング」「語句をすっきり止める」等々。

ここでコマーシャルです。昨夜も9人が集まって朗読の練習をしました。7月4日の本番もあとわずかです。どうぞ気軽に足を運んでください。(あしでからだをはこんでください?)
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7月の予定です。カルチャー講座は8日、23に開きます。19時30分から1時間です。
「詩の朗読」のワークショップをやります。9月22日に向けて実践です。
講座の後半は、空」が「石見銀山歴史ものがたり」の練習をします。カルチャー講座でもこの台本を朗読練習に取り入れるかもしれません。

7月1日は「吉川経家最後の手紙」の練習です。15日、29日は「石見銀山歴史ものがたり」の練習です。

H27,6/21 温泉津 清水大師寺で「奉納ライブ」「朗読」

2015/06/21(日)14:30から、温泉津の清水大師寺で「寺・奏・音」というタイトルで平家物語の朗読と音楽のライブがあります。意欲的に文化活動にも力をいれておられる渡利ご夫妻の企画です。今年は高野山開創1200年。 その記念公演です。チラシを紹介します。

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「Yaneka  Petter Berndalen」は以前この天空のお寺カフェで演奏し、このブログでも紹介しました。下のチラシには詳しく紹介してありますが、小さくて読めませんので読める人だけ読んでください。(どういう意味だ!)

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さてさて、朗読は「平家物語高野の巻」より、章子さん、勝信さん、山本くんが朗読します。山本くんは劇研「空」のメンバー、章子さんも「いざというときメンバー」、あるいは「できるときはでるメンバー」です。

どんな朗読になるか楽しみですね。是非、日本海を見下ろせるすばらしい「天空のお寺カフェへ」足を運んで、いや、車を運転して行ってください。

「もちろん来てくれるんでしょうね」
「そりゃそうですよ。ところがどっこい」
「またいいわけ?」
「同じ日の同じ時間に松江のプラバホールで合唱祭があんです。合唱を指導してきたのはぼくのアネで、my elder sisiter -in law が 指揮をするんです。昨年から必ず行きますといって招待券ももらっているのです。それから同じ日の同じ時刻に、劇作家・演出家の佃 典彦さんが、「戯曲セミナー私の書き方」という演目のステージクリエーター講座があるんです。島根で二度と聞けない講座でなんです」
「3つ裂き?。で、どれへ行くんだね。もちろん・・・だろうね」

H27,6/19~21 松江で「ステージクリエーター養成講座」

島根県民会館から劇研「空」宛で案内がきました。次回の会合で渡しますが、ひとまず紹介します。今回は演技や発声と、舞台美術、戯曲、演出の4講座があり、それぞれ講師は第一線で活躍されているプロの演劇人で、滅多にない機会です。すでに予定があるかもしれませんが、参加できれば最高ですね。DSC06497小さくてボケ気味で読めないので雰囲気を味わってください。

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6/17 19:00~21:00 「演劇は世界に掲げる鏡」福田善之
6/20 10:00~13:00 「嘘のない演技をみつけよう」大方斐紗子
6/20 14:00~17:00 「戯曲セミナー『私の書き方』」佃 典彦
6/20 17:30~20:00  開講式・交流会
6/21 10:00~13:00 「舞台美術ってなあに?」佐々波雅子
6/21 14:00~17:00 「演出の基礎」和田善夫

チラシの下に申し込み書があります。あああ、21日には大切な予定が・・・最近は行事が多く、大切な行事は土日に組まれるので二重にも三重にも重なるんだよね。

 

 

H27,4,5月の市民会館講座「発声と朗読の基礎」予定です

4月、5月の大田市民会館文化講座「発声と朗読の基礎ワークショップ」の予定を紹介します。変更することもあります。

4月 - 15,22日
5月 - 13,20,27日

時間は19:30~20:30、会場は2階の第三会議室。会場費、資料代として各自毎回100円です。水曜日です。誰でも参加自由です。大歓迎です。劇研空のメンバーも一緒にやります。講座の後は21:00まで劇研空の劇や朗読の練習、話し会いを行います。

DSC06358(今年も辛夷が咲いたよ。真っ白い蕾が青空に光っている。イーシャオ君、君が生まれた時に植えた樹だよ。枝が真っ直ぐに天に伸びている。きれいだね。勇気凛々だね。)

なんでコブシが飛びだしてくるんだよ、といわれても理由はありませぬ。なんとなくきれいだったので気分転換です。横道にそれました。本題にもどります。

「どんなことをやるんですか?」
「例えば、次のように聞かれたら、どう答えますか」
「日本語の『ン』の発音には2種類あります。『がぎぐげご』の発音の仕方も2種類あります。わかりますか?」
「ええ!?うっそぅ!聞いたこともないぜよ」
「あなたがいつも話してる日本語ですよ」

日本語は無意識で喋っていますから、説明できない人がほとんどです。仕方がありませぬ。上の発音の違いは3月の講座でやったことの一部です。舌の位置や上顎に触れる位置が違うので、音も少し違うのです。

プリントに基づいて、発音の仕方や違い、舌や上顎の位置などを説明し、一緒にテキストを何度も読みながらマスターしていきます。その後、詩の朗読、アナウンス原稿の朗読、小説の朗読などを実際に行います。「理論を知ってすぐ実践」です。

次回は「朗読するときの7つのポイント」をやる予定です。知ってやれば確実で、上達も速く、応用がきき、人に教えることができます。楽しみながらやっています。

 

H27 第14回「おおち地芝居」公演3/28 川本(観劇記)

「魅力あふれる地芝居の郷 おおちによる第14回地芝居公演」(チラシ)が3月28日、川本町の「悠邑ふるさと会館大ホール」で行われます。14回目になります。先日チラシをいただきましたので紹介します。

DSC06346今回は「南河内万歳一座」が『青木さん家の奥さん』を上演予定です。昨年、雲南市で上演したことが新聞に出ていましたが、地元の人もキャストとして登場するそうです。

今回はプロの芝居が上演されますので、地芝居は2本です。定評のある邑南町高原の「星が丘一座」による『瞼の母』、そしてこれまた毎回創作時代劇で好評の「劇団かわもと塾」の『神無月の夜に』。我が劇研空にほぼ毎回出演してもらっている堤さんの創作で、今回はわが劇研空からも3名(4名かな?)特別出演します。大いに期待して足を運んでください。

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時間が書いてありませんので、10時からはじまっていつ頃「かわもと塾」が上演するのか分かりませんが、上のチラシで上演順に書いてあるとすれば、午後になること思われます。今回は文化庁の補助となっています。文化庁にはこんな助成もあるのですね。

川本の地芝居については、今まで数回ここで取り上げていますので、興味があればご覧ください。

これは何でしょう?どこの建物でしょう?面白い建物ですね。
DSC06381舞台写真は撮影禁止というのは、どの公演でもほぼ同じです。現在はフラッシュで撮影して劇を邪魔するような非常識な人はいませんが、デジタル時代なので、悪用される可能性もあり、原則禁止は当然です。今回はプロの公演が入っていましたので、厳しく言われました。写真は一見するだけで、どんな舞台だったかすぐに分かります。文章よりもはるかに効果的です。PRや劇評には、写真は欠かせません。文章の中に写真があれば文章も引き立ちます。

過日の高校演劇大会では、受付で次のように公示されていました。「写真を撮影したい場合は届け出て許可を得てください」。いいね、感心しました。許可証をもらって、舞台風景として、決められた場所で静かにシャッターを押しました。個人がアップにならないように、遠景写真として記録用に写したのです。

閑話休題

さてさて、川本へ観劇に行きました。受付でチケットを出して、数歩歩いたとき、後から呼び止められました。「あれ?チケットを出したはずだけどな?」。なんと、なんと、20数年ぶりのなつかしい人ではありませんか。大田高校演劇部にいたクミコさんでした。今後劇研空が公演するとき教えてください、とのこと。全く予期しない出会いだったので、一瞬、川本の狐につままれたのかと思いました。

最初に「瞼の母」を観ました。星が丘一座は、観客に楽しんでもらうことを心得て演じていて、あちこちにアドリブや笑いがありました。今年の劇は、観客の涙を絞るクライマックスと笑いのメリハリがちょっとゆるんでいた気がしましたが、楽しく観劇しました。

「神無月の夜に」は、川本の岡っ引き宗治と大森の岡っ引きが登場し、一年に一回繰り返される泥棒の犯人を突きとめるという時代劇です。いつもの源蔵の居酒屋でいっぱいやりながら話しが展開していきます。源蔵も落ち着いた貫禄のある演技ですが、宗治の手下の半吉はうまく役を演じていて印象に残りました。身分に応じた身の軽さがよく出ていました。大森の岡っ引きはちょっと貫禄不足だったけど、台詞がシャープでよく通りましたね。舞台の空気が一瞬変わりました。荒巻が刀で、チャオが空手で一騎打ちをしましたが、作者お好みのお楽しみ場面でした。荒巻もチャオも切れ味のいい動きで舞台に馴染んでいる役者だとすぐに分かりました。

DSC06380川本の岡っ引きを主人公にしたシリーズとして、とても面白い舞台設定だと思いました。今後創作して行くとき、いろいろ面白いアイデアが生まれてくることでしょう。今回のストーリーも庶民の温かい連帯があって、病気の妻を抱えた犯人を救うのですが、ちょっと組み立てが甘かったかと思いました。冒頭の宗治の台詞から、犯人の様子が観客に推測できましたので、その犯人が登場したとき、結末が見えてきました。推理小説仕立てですから、観客の予想を裏切り驚かせながら、ストーリーを展開し、ラストでは、これまた予想外のサパライズが欲しい。そのためには対立をしっかり組み立てた方がいいと思います。

この劇では、綱を掛けられた犯人が刑を受ける、と観客に思わせて、隣人たちが嘆願して刑を免れる ー この場面が最後のサパライズになりますが、観客には、そうなるぞ、という結末が何となく見えています。先が見えない組み立てができれば、舞台が引き締まって来ます。観客の心ををいかに揺さぶるか、これが書く者の楽しみです。来年も楽しみにしています。

「青木さん家の奥さん」最初は5人で同じ様な会話が何度も何度も繰り返されるので、ちょっと引けましたが、観ているうちにだんだん面白くなり楽しみました。大阪特有のお喋り舞台ですが、地元のことをうまく織り込んで、最後はタイトルの「青木さん家の奥さん」をうまく浮かび上がらせ印象に残りました。同じ様な台詞を5人が何度も繰り返すということが、この劇ではだんだん効果的にテーマやこの劇の表現法と結びついていくことがわかりました。さすがプロの脚本、演出ですね。無意識で作劇していない。

この劇では地元の人も7人くらい舞台へ出たのですが、劇団の役者たちは無理がないようにうまくリードして、伸び伸びと一緒に演じ、観客も楽しませてもらいました。この一座に入っても即通用しそうな人も何人かいましたよ!いや、ほんとです。

みなさんおつかれさまでした。来年は15周年だそうです。