H26 第5回「朗読を楽しむ」好評裏に終了

2014年8月30日、大田市民会館中ホールで、第5回「朗読を楽しむ」を開催しました。お客さんを60~80名と予想して準備しましたが、約80名でした。積極的にPRしていませんでしたので妥当なところだと思います。劇研空のメンバーだけではなく、大田市少女合唱団をはじめ、地域でキャリアのある人たちに声をかけて参加していただきました。アンケートの結果も大変好評でした。ご協力ありがとうございました。舞台風景写真を中心に簡単に紹介します。

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(パンフレットより)

「本日はご来場くださり、誠にありがとうございます。どうぞごゆっくり、朗読や歌をお楽しみください。
劇研「空」は、平成12年に発足以来、劇以外に様々な朗読会を実施してきました。今回は大田市民会館の地域育成事業の支援を受けて実施します。劇研「空」が企画し、地域の人たちに呼びかけて実施する朗読会は5回目です。劇の上演もあきらめてはいませんが、時間や経費、発表場所など困難なことが多いのに比べ、朗読は気軽にできるのがいいところです。
今まで、毎回特集として、日本の詩人を取り上げてきました。今回は、2月に104歳で他界された「まど・みちおさんを偲んで」、詩の朗読と解説をします。大田市少年少女合唱団のまどさんの童謡も楽しんでください。
劇研「空」は、「地域の歴史や文化の掘り起こしと再創造」を目標の1つにして活動して来ました。この8月末の土曜日のひととき、発表する者も聞く人達も「お互いに舞台を楽しみ」、「お互いの学びの場」になり、さらに「創造への刺激」になれば幸いです。」

第Ⅰ部 まど・みちおの詩の魅力…童謡詩人といわれた詩人の平明で奥深い詩を朗読し、その業績と詩の魅力を解説します。有名な童謡を合唱で楽しんでください
1)まど・みちおの詩の朗読 …詩7編を朗読、吉川礼子 、田中和子、 山本和之、 松本領太 若狭雅子、 堤 浩隆(川本塾)
2)解説「童謡詩人 まど・みちおの詩」…劇研「空」 洲浜昌三
3)合唱 「ぞうさん」「一ねんせいになったら」「やぎさんゆうびん」 大田市少年少女合唱団17名 指揮・伊藤裕子

最初は、この春104歳で他界された、まど・みちおさんの詩を劇研空のメンバー6人が朗読し、一篇ごとにスハマくんが解説をしたのですが、記録写真がゼロでしたので、上の写真から想像してください。朗読用、詩の転載には著作権料をパシット払いました。当たり前だけど、痛かった!

大田市少年少女合唱団には「ぞうさん」など3曲を合唱していただきました。
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第2部 自由参加・朗読と語り…朗読や語りに関心がある人たちに案内して出演していただきます。郷土の民話や伝説、記録などを発掘、文にし朗読にして舞台で再創造です。
1)朗読 記録「なぜ?大田に原爆病院?」文・山尾一郎   朗読・山尾一郎
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2)語り 民話「 降露(ごおろ)坂の一つ目お化け」 『銀山(かなやま)ものがたり』より
方言・西村 巴   語り・西村 巴
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3)朗読 随筆「石銀(いしがね)からー松下貞市口伝ー」 須藤正子著(大田市在住)より                              朗読・竹下ちとせ
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4)朗読 伝説「つる女の物語」 文・和上豊子   朗読・和上豊子

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5)朗読 随筆「おれの跡を継ぐな」 山下惣一著『農から見た日本』朗読・田中安夫

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6)朗読 創作民話「姫逃池ものがたり」 文・押越幸子 絵・石田さちよ 映像・松本領太                       朗読・押越幸子

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第3部 ふるさとの創作民話 朗読劇「海を越えサヒメの山へ」…大陸でオオゲツ姫が殺  されると、腹から種が出てきて、サヒメはその種を持って赤雁に乗り、海を越えて石見へきた、という伝承があります。この伝承を劇形式で創作し、20数枚の絵を写し、音響や音楽も使って朗読劇として発表します。修正しつつ3回目の発表です。
作・洲浜昌三 原画・勝部和子  映像処理・松本領太
キャスト: 田中和子 吉川礼子 若狭雅子 堤 浩隆 山本和之 松本領太  音響、PC (劇研「空」他)12

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お客様にどのように受け止められたか。次にアンケートの一部を紹介させていただきましょう。今後の参考になることがたくさんあります。

・すばらしい時間をありがとうございました。発声がすごいです。三月に浜田での公演で「海を越えサヒメの山へ」が見られず、今回みることができました。   (60代男子)

・楽しかったですよ。(80代女子)

・画も楽しく拝見しました。石銀の温泉や姫逃池 さひめの話は若干聞いていました。伝承する事が大事と思います。大田の原爆病院のことは、もう少し話があっても良いかも。次にも是非参加します(70代男子)

・楽しい一時をありがとうございました。
(70代)
・私の知らない話もあり楽しませていただきました。孫達にも読み聞かせたいです。次回楽しみにしています。(60代女子)

・舞台のしつらえは良いと思いましたが語り手の服装は、もう少し工夫があっても良かったのでは?とも思いました。想像力かきたてられる豊かなステージでした。心が和みました。平和であることの重みも感じました。(60代女子)

・まど・みちおの詩は、先生の司会をまじえてよく理解できた。詩集を読んだだけでは深く理解できなかった。合唱はかわいくてとてもよかった
・「原爆病院」戦争体験を語り継ぐことの大事な時が今こそ急がれます。
・「降露坂の一つ目お化け」語り手の上手な口調とても良かった。
・「石銀から」知らない物語でした。
・「銀山の歴史物語」さすが和上先生ですね。 ・
・「俺の跡を継ぐな」田中さんにぴったりのお話でした。
・「姫逃池ものがたり」作者にお会いでき感激です。
・第3部・・スライドの絵、効果音楽共にとてもわかりやすかった。三瓶周辺の地名を考えさせられました。たくさんの子どもたちに見てほしいですね。ありがとうございました。次回も楽しみにしています。(60代女子)

・エアコンがちょっと熱かった。
・記録映画の上映会を開いてほしいです。(50代男子)

・1部・・あらためて深いいい詩だなと思いました。(70代女子)

・中ホールが見違えました。
・段々と詩を深くよんだりきいたりする機会がへっていると思います。改めて詩の朗読もいいなぁと思いました。(40代女子)
・手作り感いっぱいのステージ、心がほっこりしました。
「一つ目お化け」声も語り口調もすてきでした。
「石銀から」あの長い歴史物語を読むだけで引きつける・・すばらしい。
「つる女の物語」迫力満点
「俺のあとを継ぐな」個性的。
・手ずく感いっぱいのステージ、心がほっこりしました。(60代女子)

・朗読にあった舞台で雰囲気を出していた。朗読は映像以上に引き込まれた(60代男子)

・全般に良かった。1-6・・いずれも特別に良かった、感動した。 (80代男子)

・こちらに引っ越してきて三年目です。このような催し物に感動しています。でも休憩なしは疲れました。童謡は楽しめば良いのだと思います (60代女子)

・二部 朗読が終わった後直ぐに進行の言葉を入れないで。余韻を味わいたい、そして次の朗読の紹介だけした方が良い。
・会場が冷えすぎ。(60代女子)
・楽しい企画だったと思います。三部構成、各々に興味深く聴かせて頂きました。(60代女子)
・たいへんよい企画でした。ふるさとの素晴らしさを初めてかんじることができました。もっとたくさんの方々に見てほしいと思いました。州浜先生の解説でよりまどみちおさんの人柄や言葉の魅力にひたることができました。

・二部・・皆さんだれもすばらしい朗読でした、情景が目に浮かんできました。松下貞一さんのこと初めて知りました。3部・・将来へ希望をもちました、地元への愛情をありがとうございました。

・良かったと思います。久しぶりに朗読だけを聞く機会があって嬉しかったです、ありがとうございました。
・「大田に原爆病院」知らなかったので勉強になりました。・朗読や朗読劇、それぞれ面白かったです。これくらいのホールならマイクはいらないと思います。(60代女子)

・丁度良いと思いました。組み合わせが良い。(60代女子)

・今回初めて朗読を楽しむに来てみました。地元に居ても知らない事があり、とても良かったです。
・1-3部・・全て良かったです。アンケートを書くのに暗くて書きにくいし、部毎に時間があると良いと思います。(60代女子)

・1部・・声が良く言葉がハッキリしていた、感情もあり面白く聞けました。
・「大田に原爆病院」は知らないことだった。
・「一つ目お化け」・面白く聞けた、とても上手に話された。5
・「俺の跡を継ぐな」・・まどみちお なみに十分でしたよ。
・「海を越サヒメの山へ」・・会話のテンポが面白い、やさしい絵でしたね。(70代子)
・大変よかった。ありがとうございました。(70代女子)

 

みなさん、おつかれさまでした。ご協力ありがとうございました。また気楽にやりたいと思います。参加したい人は参加料500円、地域に関する文章の朗読(創作など大歓迎)、感動的な文章、名作の朗読、自作詩、自作エッセイなどなど、みんなに聞いて欲しいというものがあれば、ぜひ参加して朗読してください。

 

H26,天領さん祭り 大森「大盛行列」で瓦版

平成26年(2014)の「天領さん祭り」の最後の会場は大森で8月31日に行われました。昨年は雨がふりましたが、今年は晴天。お客さんは昨年の倍以上はおられました。

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大森の古い町通りのあちこちの店が開放され、空き地には露天が並び、江戸時代のお嬢さんや飛脚に出会ったり、楽しい祭りになりました。代官が1月11日に佐毘売山神社で大盛を祈願して、代官屋敷へ帰る行列を「大盛行列」と呼んで、昨年から復活実施しています。

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劇研「空」も昨年から実行委員会に参加しています。今年も瓦版5,6号をつくり、江戸から来た劇研空の松本、山本、吉川さんが、行列の先頭を歩きながら、大声で行列を説明し、銀山の歴史を語り、瓦版1~6号を売りました。ノーノ―、売ったのではなく、欲しい人にあげました。多くの人たちが、我先に競って手を差し伸べ受けとりました。いや本当です。

今年追加した瓦版を紹介しましょう。書いていることは歴史的事実ですが、文章は語り口調で、おもしろおかしく書いています。読みにくいでしょうが、眺めてください。
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何故、銀山町の者が、大森町で乱暴狼藉を働いたのか、理由ははっきりしませんが、スハマクンの推測では、次のことが主な原因ではないかと勝手に考えています。

「初代奉行・大久保長安は山吹城の下屋敷の吉迫に代官所を置いた。銀山町は大谷・栃畑谷・昆布山・休谷・下河原・石銀の六地区からなる。外周には柵がめぐらされ「柵之内」といわれ最盛期には「石銀千軒」ともいわれた。

二代目奉行・竹村丹後守は現在の大森町に代官所を置いた。新興の大森町に対して、本家「柵之内」のプライドがあったのかもね」

井戸平左衛門の瓦版です。

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来年も楽しいお祭りになることでしょう。参加されたみなさん、おつかれさまでした。

 

 

H26,8/30 第5回「朗読を楽しむ」、あと2日です

8/30がどんどん近づいてきます。昨日は市民会館スタッフが舞台つくり、18時からは椅子並べを手伝いました。そして22時まで、朗読や語り、詩、「海を越えサヒメの山へ」の舞台稽古をしました。ほぼ順調に出来上がりつつあります。

客席から舞台をながめると、こんな風景。

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舞台から眺めると、

DSC05853  こんな風景です。朗読や語りがはじまると、こんな風景。

DSC05858お客さんが2,3人???!!!。ノーのー NO-、本番写真ではありません!!本当かな、というあなた、ぜひ来て観客をプラス1にしてくださいましませませ。

本番前のPRでした。たくさんイベントがこの日の午後はありますから、どれだけ来ていただけるか、全く不明です。

H26 「石見吉野松下公園」を知ってますか?(第5回朗読を楽しむ)

大田市水上町に温泉がでる大きな湯屋があり、背後に「石見吉野松下公園」があって、桜の木が2000本もあった。温泉客が来て泊まったり一時は名所だった。それは松下貞市という人が、石見銀山の仕事で稼ぎ、その財を投げ打って開いた公園だった。奈良の吉野山を石見に再現したい、というのが貞市の夢だった。知っていましたか?。
石見吉野松下公園湯屋の背後が石見吉野松下公園です。白いのは道です。桜の木だけではなく銘木をたくさん植えたそうです。大正末に石見銀山が衰退し藤田組が撤退すると、貞市さんの事業も傾き、負債の処理に追われたそうです。しかしすばらしい男のロマンですね。孫の松下 誠さんに案内していただきましたが、今も源泉はあるそうです。平成の男のロマンを実現する人が出てきませんかね。

次の写真は、石見吉野松下公園があったところです。想像もできませんね。

松下公園があった場所
2014年8月30日に大田市民会館で「第5回朗読を楽しむ」を開きます。まど・みちおさんの詩の朗読や、「ぞうさん」「一ねんせいになったら」「やぎさん ゆうびん」など代表的なまど・みちおさんの歌を大田市少年少女合唱団に歌っていただきます。

「自由参加ー朗読と語り」の部では6人の地元の人たちに民話や歴史などを朗読したり語っていただきます。その朗読の一つが「石銀からー松下貞市口伝より」です。

石銀から表紙 縮小本を書かれたのは松下貞市さんの孫にあたる須藤正子さん。松下貞市さんは、江戸の末期に大田市水上町三久須の願勝寺の前にあた「沢の屋」で生まれ、願勝寺で育てられました。寺からは目の前に石見銀山の仙の山(石銀、いしがね)が見えます。当時は岩が露出していて、赤い山肌が印象に残っていると、須藤さんは先日語っておられました。

石見銀山の仕事で、一代で莫大な富を築き、それを活用して夢を実現しようとした貞市の人生を竹下ちとせさんが朗読されま。どうぞご期待ください。

 

(さてさて、30日が近づいてきましたが、準備でビジー状態です。今日は文芸フェスタ2014の実行委員会。さらに朝、どさっと郵便物。高文連の随筆と小説の原稿80編以上!!10日くらいで読み選考せねばなりませぬ。大森の天領さんの準備もあったぜよ。前売り券を発行していませぬので、どれだけお客様が来られるか、見当がつきません。今日は詩人連合事務局長、川柳の会長が来る予定だといわれました。たった2人?ノーノ―、9人は見通しがたっています。頑張りましょう(何を?)準備です。

 

H26,8/30 大田市民会館で「朗読を楽しむ⑤」(2)

「朗読を楽しむ」⑤のチラシがやっとできました。大田市民会館には置いてあります。各地域の公民館や町つくりセンターには盆過ぎに届くはずです。表と裏を紹介します。チラシの遠景です。読める人はどうぞ。 欲しい人には送ります。DSC05774 平成12年に発足以来、劇研「空」は、劇以外に様々な朗読会を実施してきました。今回は大田市民会館の地域育成事業の支援を受けて実施します。劇研「空」が企画し、地域や県内外の人に呼びかけて実施する朗読会は5回目です。朗読や語りを舞台発表として中ホールで実施するのは3回目です。 毎回特集として、日本の詩人を取り上げてきました。今回は、2月に104歳で他界された「まど・みちおさんを偲んで」、詩の朗読と解説をします。大田市少年少女合唱団による、まどさんの童謡も楽しんでください。 「地域の歴史や文化の掘り起こしと再創造」を目標に、「気軽に発表する場」をつくり、発表者も聞く人達も「お互いに発表を楽しみ」、「お互いの学びの場」になり「創造への刺激」になれば幸いです。(下記の冒頭の文章) DSC05775 本番前の予定です。 28日(木)会館スタッフは朝から舞台つくり。19時から舞台を使って練習。その前に都合のつく人は18時過ぎから椅子など搬入。 29日(金)19時~舞台で練習。 30日(土)10時~ゲネプロ。14時~本番

H26,8/30 第4回「朗読を楽しむ」大田市民会館で(1)

第4回「朗読を楽しむ」ひとときを開催します。市民会館のチラシでは全戸配布され、先日の小椋佳コンサートでは全観客に配布されています。日にちが一人歩きしていました。ある人から、写真を見て、「2月2日の公演を再演するのですか?」とTELLがありました。「いえ、ええ、まあ、一部は」と意味不明なアンサー。

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日にちは8月30日14:00~と決定しているのですが、内容が遅れていました。まだ未定の箇所がありますが、現時点での様子を紹介します。

名 称: 「朗読を楽しむ」-まど・みちの詩の魅力ー

日 時: 平成26年8月30日(土) 14:00 ~15:40(30分前開場)

場 所: 大田市民会館中ホール

参加料: 大人500円(資料代を含む) 高校生以下は無料

主 催: 大田市民演劇サークル 劇研「空」  大田市民会館

後 援: 大田市文化協会 島根県詩人連合 島根演劇ネット(現時点での予定を含む)

 趣旨等: 大田市民会館の地域育成事業の一環として実施。劇研「空」が主体になり関係者に声をかけて出演を依頼して企画。「地域の歴史や文化の掘り起こしと再創造」を大きな目標に、地域の人達が、「気軽に発表する場」をつくり、「お互いに発表を楽しみ」、「お互いの学びの場」になることを願って実施します。

また、「ぞうさん」の詩人、まど・みちお氏が104歳で他界。それを偲んで、     まど・みちおの詩の朗読や大田少年少女合唱団による童謡の合唱を特集として     実施します。

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(写真は催し物とは何の関係もありません。我が家の庭に咲いている桔梗でーす)

7.発表内容
Ⅰ. 童謡詩人 まど・みちおの詩の魅力(30分)
1)まど・みちおの詩の朗読   (劇研「空」)
2)解説「童謡誌人 まど・みちおの詩」(劇研「空」)
3)朗読「まど・みちおのエッセイなど)(劇研「空」)
4)合唱 「そうさん」「一年生になったら」「やぎさん ゆうびん」
(大田少年少女合唱団)
  Ⅱ. 朗読と語り(45分)
1)朗読 仮題「大田中学が陸軍病院に」    (山尾一郎)
2)語り 仮題「銀山ものがたり」より                 (西村ともえ)
3)朗読   「       」       (田中安夫)
4)朗読   「       」       (和上豊子)
5)朗読   「       」       (竹下ちとせ)
6)朗読 三瓶山の民話「姫逃池ものがたり」   (押越幸子)
文・押越ゆきこ 絵・石田さちよ   絵を投影するかどうか
 Ⅲ.  ふるさとの創作民話(30分)
朗読劇「海を越えサヒメの山へ」作・洲浜昌三 絵・勝部和子
キャスト6人、音響担当1人、PC担当1人(絵を投影する)

H26 大田市女声コーラス「花音」 45周年記念コンサート

2014年5月18日(日)13時30分から大田市民会館で、大田市女声コーラス「花音」の45周年コンサートが開かれました。大ホールはは久しぶりに満員。次々と歌われるなつかしい曲、美しいコーラスに大きな拍手が送られました。

DSC05667(大田市民会館大ホール。なんでカラッポブタイなんだい、オモシロクモナイ。でも、サツエイキンシ!ですからねえ。ザンネン。カラブタイならいいだろうと思って。)

コンサートは3部に分かれていて、第二部ではゲストの鍵盤男子(大井健さん、中村匡宏さん)の素晴らしいピアノ連弾がありました。二人の語りもざっくばらんでとても楽しく聞きました。

当初から指導してこられた酒見佐枝子先生が途中で挨拶をされました。発足は大田第一中学校の保護者3人からだったとのこと。当時の校長先生の理解があり、練習場所に学校を使わせてくれたこと、また夜の練習なので各家庭の理解がなければ続かなかったことなど、感謝の気持ちを込めて話されました。そうですよね、みなさん家庭の主婦ですから、家族の理解がないとやっていけません。舞台は華やかですが、その過程には大変なことばかり。それを乗り越えての45年です。重みがあります。

DSC05663「大田市女声コーラス花音の歴史」をチラシから紹介させていただきましょう。過去10回、全国大会へ出場という実績も光っています。

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「石見銀山巻き上げ節」を鍵盤男子の中村さんが合唱用に編曲され、混声4部合唱として披露されました。大田の男性コーラスグループから10数人が賛助出演されました。男性の深味のある声が加わると一段と歌に魅力がまします。
https://stagebox.sakura.ne.jp/wp/apoetinohda/2014/05/26/詩-娘たちの「銀山巻き上げ節」/

巻き上げ節の前奏時に、わが劇研空も一役買ったのでーす。松本、山本くんが銀堀姿で、岩に鏨を当て金槌で打つ演技をしました。キーン、キーンという澄んだ音がとても効果的でした。超短時間舞台でしたが、おつかれさまでした!!

DSC05674(今までに指揮者として貢献された人達に花束を贈呈。こういう指導者がたくさんおられてうらやましいですね。島根の音楽文化はレベルが高いですね。Who took above?)

実はスハマクンも超チョビット今回の記念コンサートに貢献しているのです。昨年のある日、花音のある人からある人を通して「石見銀山巻き上げ節」のCDを持っていないかと聞かれたのです。手元にありましたので、お貸ししたら、プロに編曲してもらうのだといわれました。それが今回実現したのです。

このCDの歌は大森の河村さんが歌っておられます。民謡は歌い手によって微妙な違いがあります。それが魅力でもあります。河村さんの歌はどちらかと言えば細かい変化はきれいな流れに統合され舞台発表用の魅力と気持ちのいい味があります。(例えば調子を整えるために「あら」という元にない語が入ったりします)

邇摩高校120周年記念で劇研空が上演した創作劇「石見銀山旅日記」の中で歌っていただいた高野さんの歌はどちらかといえば現場の労働から生まれたリズム感などがあり、流暢なのはおなじですが、少し素朴な味があります。

DSC05172(邇摩高校で上演した時、劇中歌として「巻き上げ節」を歌っていただいた高野さん)

このコンサートで高野さんがそばの席におられたので、感想なども聞きました。「いろいろな歌い方があるから、こういう合唱曲になるのもいいですね」ということでした。

たしかにそうですね。民謡で歌え、といっても現代の若者には無理ですから、徐々に消滅していく可能性があります。合唱曲になれば、今後いろいろな場で歌われるでしょうから、現代に生きてきます。新しい命を吹き込まないと何でも衰退していきます。そういう意味でもいい仕事をされましたね。同時に、民謡自体の魅力も広く知ってもらう努力をしなければいけませんね。いつか、たくましい労働の歌として、力強いリズムの歌にして、男性コーラスで聞いてみたい気がします。

「石見銀山巻き上げ節」は、いつ頃歌われはじめたのか。ぼくが調べた限りでは明治時代に入ってから、と書いてあるのがほとんどです。それは歌の歌詞から推定したものです。「35番の立て坑」「ポンプ」などの言葉から、明治20年代だというのです。歌詞はあとから次々と付け加えられることが多いので、曲は江戸時代にさかのぼる可能性もあります。だれか研究している人はいませんか。教えてください。

45周年、おめでとうございます。これからもがんばって素敵なハーモニーを聞かせてください。

【準備段階PR。8月末に市民会館中ホールで『朗読を楽しむ』を予定しています。どのような内容にするか思案中です。一つの案は朗読者も視聴者も一律平等に場所代資料代500円を負担。朗読したい人、グループは誰でも大大歓迎。自分が聞いて欲しい物(短編、随筆、詩、童話、創作は大歓迎)を5分前後で舞台で朗読したり語る。その際音楽や効果音なども使用してもいい。大田に関係ある創作童話や詩などは大歓迎。出演は一人ではなくグループでもいい】ご意見をどうぞ。そのうち参加者募集のチラシをつくります。参加希望があればいつでもどうぞ。(劇研空)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

H26,6/1(日) 島根演劇ネット総会です

今年度の島根演劇ネット総会は、2014年6月1日に松江市八雲町の「しいの実シアター」で開かれます。13時30分からです。

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(なんだなんだ?この写真?演劇ネット総会?そうかい?なんだろう。写真で見ると、落ち着いた風景だね。以外だね。意外ですよ!その場に立てば、秩序や調和もない乱雑で、建設途中に投げ出されたような殺風景な駅前風景なのに。)

21日までに出欠を報告、欠席の場合は委任状を提出。各団体の活動報告も提出。
劇研空で出席出来る人はご連絡ください。会費は3千+200+所属人数(個人会費)です。これはすはまくんが納めます。

 

H26、4,石見演劇フェスタについて(実行委報告)

2014年4月19日(土)、第3回「石見演劇フェスティバル実行委員会」が浜田市石央文化ホールで開かれました。3月9日に上演した団体の代表とホールの関係スタッフが出席、決算報告、反省、今年度の計画を話し合いました。要点をお知らせします。

1.アンケートの結果:大変満足23%、満足48%を合計すると71%。いい結果だったといえるでしょう。

昨年より上演時間を短縮したのも効果があり、最後まで観劇された人が増えました。幕間の5分の時間も各団体が自由に使うことにしましたので、以前の様な研究発表的な堅苦しさもなくなり、楽しい時間になったと思います。

感想では「石見国引き18座」の戦争をテーマにした劇が大変好評でした。舞台も良かったとおもいますが、70歳以上の観客が46%、60歳台が26%(合計72%)ということを考えると、戦争を直接、関節に体験した世代に共感があるのはよくわかります。明誠高校、浜田高校の劇も好評でした。IMG_8420浜田高校の劇は、父親が認知症になることをテーマにした劇でしたので、さわやかな演技と共に、身近な問題を高校生が演じてくれるという共感もあったかと思います。

大田市演劇サークル劇研「空」の朗読民話劇「海を越えサヒメの山へ」の感想もありました、1,2紹介してみます。
1.「朗読時の強弱がすごく良かったです」
2.なんとなく知っていましたが、赤雁をサヒメ神社の話、益田だけではなく石見の話として広まってほしいと思いました。朗読劇でよかったと思います」
3.朗読劇の良さを感じながら観させていただき、勉強させてもらいました」
4.全てよかったですが、創作朗読民話劇はすばらしく新鮮でした。音声が抜群でした。石見の演劇このままつづいていきますよう願っています」

まとめてみると、企画が新鮮で参考になった、言葉がよくわかり発声がよかったという2つにまとめられるかと思います。不十分なことも多々あります。それは反省会で話し合いましょう。

「今福笑舞台」の舞踊と劇を最後にもってきたのはよかったと思います。お客さんにはファンが多いので、最後まで観ていただけるからです。劇は「恋は永遠に」という創作でなかなか面白く観ました。笑わせようとする意図が見え過ぎるところもあり、ちょっと鼻につくところもありましたが、お客さんには好評でした。笑いは難しいですね。お客さんの趣向は千差万別ですから、全員を笑わせようとすれば、どうしても一方的な押しつけになってしまいます。「笑いたい者はどうぞ」くらいの気持ちで演じたほうが、サラッとして風通しがいい。

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今年度の石見演劇フェスティバルは休止に決まりました。石央文化ホールで、大々的に島村抱月のミュージカルを計画しているからです。両方やるのは無理です。ホールの負担は石見演劇フェスタだけでも相当なものです。

来年度は実施したいという意向でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

H26 石見演劇フェスタで 『海を越えサヒメの山へ』上演(2)

第2回(通算6回)石見演劇フェスティバル観劇記の続き、( 2)です。上演側ですので観劇記というより、上演記です。「空」のみなさん、そのつもりで読んでください。

1508450_253664074805140_1884179390_n(プレリュードは幼稚園の先生と子供たちの会話です。三瓶山について先生とおもしろいやりとりをしながら、三瓶の歴史などを紹介していきます。)

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大田市演劇サークル 劇研「空」 創作朗読民話劇『海を越えサヒメの山へ」(石見の伝承より)脚本、演出・洲浜昌三

パンフレットからの文章を中心に紹介しましょう。写真はショウシンさんです。ありがとうございました。(ショウシンさんはショウコさんのハズバンドです)

  島根県の石見地方に伝わる伝承を朗読劇用に創作したものです。映像をホリゾント幕へ投影しながら朗読します。大人も、子どもたちでも楽しめるように、分かりやすく、テンポよく、スリリングで面白く感動もあるリーデイングになれば、と思っています。単なる朗読ではなく、劇形式の朗読用として創作した点がチャレンジングだと考えています。
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[あらすじ]   「むかし、ソシモリという国にオオゲツというヒメがいた。ある日、北方から騎馬軍団が襲ってきて、国は壊滅する。ヒメは大切な穀物の種を末娘のサヒメに託し、『海を渡って平和な国へ行き、美しい山のふもとの人たちと一緒に育てなさい』と言い残して息絶える。

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サヒメは赤雁に乗って旅立つ。途中、様々な苦難に遭いながら、美しい山を目指すが、上空に近づいてみると山は火山で荒れ、村人はやせこけ、村を捨てて逃げるところだった。サヒメは村人と一緒に種を播く」(絵は20枚投影しました)

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益田の比礼振山(権現山)には佐比売山神社があり、乙子、種、赤雁という地名があります。大田の大森や三瓶、鳥井にも同名の神社があり、三瓶には多根、小豆原、赤雁山があります。江戸末期から明治の初期に国学が盛んだったころ、古事記などに精通していた人が地名や山の姿から着想し創作したのではないかと思います。あくまで勝手な推測です。

     キャスト
語り                      … 田中和子
サヒメ          …  吉川礼子
アカガリ      …  山本和之
オオゲツのヒメ …  渡利章子
騎馬軍団大将  …  山本和之
ワシ      …  松本領太
カミナガのオサ …  堤 浩隆
ヒゲナガのオサ …  松本領太
モグラのオキナ …  堤 浩隆
ヒメ村のオサ  …  松本領太
村の子どもたち  …     全 員 

     スタッフ
脚  本 …   洲浜昌三
演  出     …  洲浜昌三
原画作成 … 勝部和子
原画撮影 … 松本領太
音  響  …   洲浜昌三
PC操作  …      堤 奈穂子

この試みがどのようにお客さんへ受け止められたか。最も知りたいところですが、アンケートの結果を見ていませんので分かりません。

すべて終了してロビーにいたとき、会長さんと出会い次のように言われました。「とても面白い試みでした。今後高齢者講座などで発表するときの参考になった」。

県立大学総合政策学部教授に瓜生忠久先生は山陰中央新報文化欄の劇評で次のように書いておられます。「大田市演劇サークル 劇研「空」 創作朗読民話劇『海を越えサヒメの山へ」(石見の伝承より)も、実験的でおもしろかった。作者の洲浜昌三氏は、大田市で長年演劇活動を続ける熱血老人だが、6人の朗読者とスライドだけで構成された今回の舞台は、日ごろなかなか練習時間を持てないアマチュア演劇集団の活動に一つの可能性を示した。地域に残る民話の世界に題材を採った点も、そこで生き続ける人々のアイデンティティと重なって共感をもてた」

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とても嬉しい指摘でした。芸術文学では「表現形式」(スタイル、文体)がとても重要です。新しいアイデアは新しい容器に盛らないと表現できません。形式と内実は一体のものです。今回の舞台は、「紙芝居と劇と朗読の特徴」を抽出したような表現形式です。吉川礼子さんが幕間の感想で、「劇と違ってとても安心して楽な気持ちで取り組めました」と述べたとき、今回の表現形式のメリットを思いました。しかし内容がつまらなかったら、単なる手抜きになってしまいます。瓜生先生は「そこで生き続ける人々のアイデンティティと重なって共感をもてた」と評価されました。とても嬉しい言葉です。

 終わってから、詩人仲間のヤマシロさんにばったり出会いました。「いつもいろんな歴史や資料を堀り出して、新しいことをやりんさるね。この話しは随分前に石村勝郎さんの本で読んだことがあるでな」。  ヤマシロさんは昨年も来られました。

そうなんです。この話しは一般的には、益田の伝承だと思われています。そのように書かれたものがほとんどだからです。しかし石村さんはサヒメ山の伝承として書いておられます。亡くなられた民俗学者の白石昭臣先生もサヒメ山の語源を、「サヒメという姫が雁に乗って飛んできた」伝説に求めておられます。

1300年も前の「出雲国風土記」に出てくる「サヒメ山」です。 その頃に、サヒメが雁に乗ってきたという伝説があったかどうか。(「石見国風土記」には書かれていた。ええ?ウッソ!ホント?石見国風土記がどこかから出て来ないかなぁ)

DSC03611(雁が羽を広げて休んでいるように見えませんか?見えない?そのつもりで見てよ。中央が赤雁山です。雁の頭です。長久の勝部さんは、この物語りを読んでから、毎朝見る三瓶山が雁のように見えると言っておられました。)

三瓶山は女性的でやさしい姿をしています。「サ」には「小さい」とか「可愛い」とか「さわやか」「鉄のサビのように小さい」とかいう意味や語感があるそうです。そうすると「かわいくてやさしい姫のような山」という意味から「サヒメ山」と呼ばれるようになった可能性があります。大国主命の正妻はスセリ姫ですが、サヒメ山も大国主命の妻だという伝承もあるそうです。

観劇記が横っちょにそれました。2月に大田市民会館で上演した時とは今回はキャストも変わっています。久しぶりに章子さんと一緒にやりました。堤さんには急遽お願いして快諾していただきました。ありがとうございました。(ネッケツセイネン?)

石見演劇フェスティバル観劇記の続きは、そのうち(3)で紹介します。