2月22日に大田市観光協会主催で「石見神楽ガイド養成講座」が大田商工会議所3階ホールで開かれます。
13:00 ~「意外と知らない!?石見神楽の基礎知識」小林工房代表 小林泰三氏
14:10 ~「作家が語る、創作神楽」(劇研空代表 洲浜昌三氏)
その後、土江子ども神楽団の「金山姫銀山勧請」と大屋神楽社中の「於紅谷」の神楽があります。両方とも創作神楽です。
伝統的な神楽は、五穀豊穣を祈り、収穫を感謝して神に捧げる「舞い」です。ぼくが子供の頃には秋祭りにしか舞われませんでした。夕方から夜明けまで神社の境内のムシロに座って見ました。ホールなどで舞われるようになり「見せる神樂」に人気があつまり、演出も工夫され、創作神樂が生まれました。現在大田市でも4~5演目の創作神楽があります。神とは関係ない歴史上の人物を素材にした神楽もたくさん生まれています。限りなく歌舞伎や芝居に近い神楽もあります。そうなると舞手の魅力が重要になります。数年前から「追っかけ」が生まれているほどです。
伝統演目もしっかり守りながら、新しい表現にも挑戦していくのはいいことです。安易なものは時代の中で淘汰され、いいものだけが残って行くことでしょう。try こそ重要です。
(平成22年、大田市民会館「白銀の舞」で土江子ども神楽団の「金山姫銀山勧請」)
「金山姫銀山勧請」は石見銀山世界遺産登録記念に頼まれて書いた創作神楽です。どのように考えて創ったか、小林泰三さんの後で、すはまくんが話すことになりました。この神楽は大田市神樂団有志が舞う、ということで書きました。ある神楽を見た時、和歌を歌いながら太鼓をたたいた人がとてもうまかったので感動して、その人に歌ってほしいと願いながら、たくさん和歌を取り入れました。子どもの時から意味は分からなくても、神楽で歌われる和歌が大好きでしたし、和歌の優雅さや奥深さ象徴性を意識的に取り入れて「品」のある神楽にしたいと願いました。また鬼は、単なる鬼ではなく、深山に住む「鬼神」として登場させ、開発され崩されていく大自然を守る存在として象徴させました。(こんなことを感じながらこの神楽を見た人はあるかな。ないない。そうだろうね。でも100人の内3人はおられたかもね)
22日の当日には資料として台本を用意しました。神樂の台本を読む機会は一般の人にはまずありません。参考までにここでも紹介しましょう。興味がある人はどうぞ。台本はあくまで台本ですから、演出者は台本を基に自分の考えて料理されますので、この通りに舞われるとはかぎりません。劇もおなじですが、いい演出、いい役者に出会えば、60%の台本でも90%になります。「逆も真なり」