水上町にある大田第三中学校は、毎年特色のある活発な生徒会活動を続けています。文化祭も多彩です。劇研「空」は、2016年から全校演劇の指導を頼まれています。昨年は英語と日本語の朗読劇「いも代官」を上演。今年は11名で「仮面」を上演します。今月は3回、5名のメンバーが指導に行きました。生徒の皆さんも先生方も熱心で短期間にセリフは入っていて、いい劇になっていました。演劇だけではなく展示や舞台発表など実に多彩です。毎年多くの人が見学に来られます。
劇は11時20分からですが、9時から色々な発表があります。どうぞ生徒の皆さんの活動を楽しんでください。大田市文化祭も9時から開会式です。終わってから直行予定です。「空」のみなさんも都合がつけば観劇して、例年のように感想を送ってください。学校へ届けます。
(劇研「空」 演劇だより 地域情報 お知らせ 大田三中全校劇 20231027洲浜)
カテゴリー: 観劇
R5,ジュニアミュージカル 風花 「どぶの主」公演
1月4日、大田市民会館で開催された「二十歳のつどい」で発表された「風花」の舞台が銀山テレビで放映されました。15分くらいの短時間でしたが、コンパクトに纏められた見応えのある舞台で、テレビ画面をパチリ、パチリ!と写しました。
石見銀山大森に伝わる伝承を基にした創作民話ミュージカルですが、単なる昔話ではなく、エコという現代的な視点から光が当てられていて、新鮮な感じがしました。踊りも照明も見事でした。作者、演出は表記されませんでしたが、I can guess who ~ ? 脚本、構成、演技・・こんな立派な舞台は誰れでも創れるものではありません。
風花は、3月5日のサンレディ公演「春まちコンサート」でも発表します。
劇研「空」から山chanも特別出演していましたので、紹介しました。いい勉強になったことでしょう。今年の大田市民会館のカルチャー教室「朗読を楽しむ」では、地域の民話を片っ端からみんなで読んで、面白いものに手を入れて創作民話として発表することにしています。その参考にもなりました。おつかれさまでした。
(ブログ:劇研「空」 演劇だより 観劇 地域情報 20230224すはま)
R4,大田三中 文化祭で英語朗読劇「いも代官」発表
11月3日文化の日、文化祭の全員発表で今年は、朗読劇「いも代官」を英語と日本語で発表しました。今年も依頼されて劇研「空」のメンバーが支援に行きました。5年目になります。たくさん発表や展示の準備があり多忙な中で、全校8名の生徒さんは、短時間で見事にマスターし発表しました。背景画は「石東のあねさん」、英文訳は浅野先生とALTのステーブ先生。A long, long time ago, during Edo era. There was a local governor named Heizaemon. で始まります。
舞台発表も多彩です。弁論、合唱、楽器演奏、研修発表、各種展示。一人ひとりが最大の力を発揮しないといけません。みんなが主人公です。一期卒業生の「道順」(菅原道雄、長見順二さん)のトークと歌も素敵でした。
ステーブ先生には久しぶりに会いました。今も天領大鼓で活躍中。以前大田市人会総会で演奏するために一緒に大阪へ行きました(ぼくは「語り」で参加)。小谷校長先生にも久しぶりに会いました。みなさん頑張っておられて嬉しく思いました。生徒さんと先生方が一体になって取り組んでおらる成果がよくわかりました。少人数学校の良さですね。
3日は松本、山本君がオペラ「石見銀山」の京都公演のために、この文化祭には来られませんでした。ぼくも駄目かと思っていましたが、幸い前日退院、吉川さんと一緒に文化祭を見に行きました。みなさん、おつかれさまでした。
(ブログ:劇研「空」 活動報告 観劇 地域情報 20221107洲浜)
R4,第11回「朗読を楽しむ」好評裏に終わる(感想の一部紹介)
10月1日、予定通り大田市民会館中ーホールで開催しました。コロナの心配もあり、30名を想定して椅子を用意しましたが、約40名来て頂きました。アンケートも好評でした。そのうち劇研「空」会報23号に掲載しますが、ここではその一部を紹介し, 遅くなりましたが報告とします。参加された皆さん、協力頂いたみなさん、ありがとうございました。
トップは「空」の4人で「吾妻鏡」から当時の時勢を講談調で解説し「北条政子の演説」の現代訳、書き下し文を朗読しました。写真は鎌倉安養院の北条政子像。
「北条政子の演説」(松本、山本、吉川、洲浜)
・テンポ良く進行。掛け合いのような朗読がとても良かったです。・政子に衣装を着せて高い場所で語らせてみては。・政子の演説について初めて知りました。臨場感ある朗読で感動しました。・ラジオドラマの様でした。・鎌倉殿(TV)とマッチして、期待が膨らみました。・テレビを観ているので、関連付けて楽しかった。
・このお話が聞けてよかったです。・ふる里の文化を伝える役割ーとても大切です。
・鬼や村人の様子が目に浮かぶようでした。・味のある朗読で、来てよかった。
・鬼岩 先日行ってきました。今日の話を聞いて、よりロマンを感じました。
詩「ふるさとの道端で」(洲浜作 渡利章子 朗読)
・とても好きだった。良かった。・懐かしい気持ちになりました。・会話の部分がすっと胸に入ってきた。・良い詩でした。芝居仕立てで観たい。・邑南町の景色ですね。・ふる里の情景が浮かびました。・味のある朗読で、来て良かった!・その情景が浮かんできて、人の命のはかなさ、一期一会など感じました。
・馬路の事、琴姫の事、あまり知らないのですが、鳴き砂と琴の音について関連しているのだと知りました。・とても良い詩で曲も素敵でした。レコード化して“IJC”で流されたら如何ですか。・地域を伝える歌、大切ですね。・いいメロディーに心地よい歌が良かったです。・初めて聴きました。琴姫伝説、鳴き砂、目に浮かびます。・ゆったりした愛歌うっとりしました。・松浦さん、いつまでもお元気で、笑顔で。
「川に飛び込んだお袋」(文 栗木義光)「あめ色の風景」(文 武田 穣 朗読 澤江洋子」
・澤江さんの人柄、語りに合っていました。澤江さんがそんなに高齢だとは…、びっくり!いつも上品で素敵です、ファンです。・地域の文化人 利三さんの業績が紹介されていて、タイムリーでした。(今はふるさと文芸は終了しているので)・お年とは思えない程迫力のある素晴らしい声でした。・高齢なのにしっかり朗読され素晴らしいです。・まず、お年に感嘆しました。あれだけ朗読されても息が切れていない、ほんとにお疲れさまでした。
朗読劇「あの夏 校舎は原爆病院だった」(脚本、洲浜昌三 朗読、松本領太、山本和之、吉川礼子、堤 浩隆)資料や記録、手記などから事実を紹介するとともに、映像や音学などを使用して楽しめる舞台として発表しました。特に献身的に看護された女学生、毎日100人規模で看護された婦人会のみなさんへの感謝をテーマにしてつくりました。写真は旧制大田中学校。女学校と共に広島陸軍第一病院分室でした。
・資料や写真、古文献等よく集められ感動しました。
・母校で起きていた事、今戦争の起きている国、ただただ平和を願いたい気持ちです。・大変貴重なお話をありがとうございました。
・母(93歳)学徒動員の話を聞いた事があります。今は認知症で覚えていない。多感な若い頃。校歌、母に聴かせてやりたかったです。涙なみだで聞きました。戦争は絶対にいけませんね。良い時間をありがとうございました。前は話しが少し長かったです。
・貴重なお話ですね、大田の歴史として是非残していただきたいです。ずっと知りたかった分院のお話が聞けたし、皆さんの演技のおかげでとても入ってきやすかったです。中学、高校で演じていただきたい。・いい話でした。
・大田や戦争中のことなど、知らないことだらけで勉強になりました。戦争中の女学生の姿を想像するといたたまれない気持ちになりました。平和な世の中がずっと続くことを願います。
・感動しました。今、子供たちに伝えるべき内容です。ぜひ又、どこかで上演してください。ありがとうございました。
・遠い過去の話、歴史の事実をよく調べて朗読。劇研「空」として大変良いシナリオ、良い朗読で、皆さん大変上手に発表され、大きな拍手 をお送りします。もっともっと市民の皆さんがみられたらと思います。今後も、何回も発表してください。
5人で発表する予定でしたが、直前に一人のベテランメンバーが参加できなくなり、そのセリフを4人に振り分けました。変化、多様性、個性の差を考えて台本を作っていましたので、想定外なことでしたが、朗読でしたので経験豊かな4人のメンバーで無事に終えることができました。朗読と劇では作り方は大きく異なりますが、劇として脚本に書き直しても面白いと思って観劇しました。みなさん、おつかれ様でした。ご来場くださったみなさん、ありがとうございました。
(ブログ:劇研「空」活動報告 地域情報 観劇 20221010劇研「空」洲浜)
R3,石見銀山テレビで『琴の鳴る浜』松江公演放映(3/13,14,15)
2020年11月23日に県民会館で上演した「琴の鳴る浜」は、映像配信予定と聞いていましたが、やっと銀テレで放映されるという情報がありました。3/13:21時~、3/14:14時~、21時~、3/15:14時~です。銀テレの放送予定表には出ていないそうですので、参加された人や興味がある人には知らせてあげてください。実際は2時間ですが、これは短縮濃縮エキス30分版です。短縮版なので大田の文化芸術紹介には最適で、故郷を出た大田出身の人たちが見られたら喜ばれるかもしれません。
コロナ禍で芸術文化活動が困難な状態にあり、文化庁の「戦略的芸術文化創造推進事業」の一環として、文化庁、島根県、日本芸術実演家団体協議会、しまね文化振興財団主催で開催されました。次は作曲の長坂先生自身と3人の生演奏の写真です。
この事業は「しまね伝統芸能祭」の一環として開催されました。昨年9月に事業説明会があったとき、「なぜ、『琴の鳴る浜』が対象に選ばれたのですか」と担当者に尋ねたら、「大田市民会館で観劇したとき、伝統のある盆踊りが劇中で披露されているのにとても興味があった」と言われました。なーるほど、と思いました。単調な踊りを30分も続ければ、退屈ですが、起承転結のある劇中に踊りがあれば、両者とも活きてきます。舞台表現演出の工夫です。芸能の「保存」も重要ですが、「活かす」という視点も重要です。学ぶところがありました。劇研「空」から6名が参加しました。
コロナ禍での練習や公演には神経を使いましたが、無事終了しました。こういう支援がないと不可能な公演でした。みなさん、おつかれさまでした。
(ブログ:劇研「空」お知らせ 地域情報 活動報告 20210312 すはま)
R2,県民会館で『琴の鳴る浜』短縮版上演(11/23しまね伝統芸能祭)
島根県民会館大ホールで、創作音楽劇『琴の鳴る浜』短縮版を上演しました。島根文化振興財団(県民会館・石見芸術劇場)の企画で、9月から県内各地で開催されてきた最後の公演で、大田の『琴の鳴る浜』と益田の『SHOKI-鍾馗』、今福座の『和太鼓』演奏が公演しました。コロナ禍での公演でしたが、しっかり対策をして、大変好評裏に終了しました。リハーサルで記録した写真の一部を紹介します。
『琴の鳴る浜』がなんで伝統芸能なんじゃ?ぼくも最初はそう思いました。理由はこうです。平成31年3月に大田市民会館で公演したとき、観劇された県民会館の担当者が、「馬路の盆踊り」が劇中で踊られたのが面白かったので20分で上演できないか、と大田市民会館に声がかかり、動き始めたのです。
『琴の鳴る浜』は約2時間の舞台。劇中で馬路の盆踊りは3分弱です。この3分の盆踊りを中心に、生演奏で、合唱、ソロ、劇、語りで25分に構成したのが今回の短縮版です。子供たちがお琴さんと歌い遊ぶ場面やラストで僧(琴姫の父)が登場する場面はカットしましたが、重要場面で構成した「濃縮舞台」になり、迫力がありました。単調な盆踊を舞台で25分踊れば、観客は退屈しますが、この形式だと共に活きてきます。新しい発見がありました。DVDで見ても、短時間ですから効果的です。
今回もお琴さんは馬路出身のソプラノ歌手、松浦麗さんに演じていただきました。素敵な声がホールに響きました。
とても素晴らしい企画、素晴らしい舞台でした。みなさん、ほんとうにごくろうさまでした。おつかれさまでした。いろいろな人の力が集まって一つの舞台が出来上がるコラボレイションの素晴らしい成果を実感しました。
(ブログ:劇研「空」 観劇 活動報告 『琴の鳴る浜』 しまね伝統芸能祭 地域情報 20201124劇研空すはま)
R2,大田三中全校演劇『魔術』公演、大きな拍手
今年で四年目になる大田市立第三中学校の演劇公演が11月3日に体育館で開催され、保護者や地域の人たちがが熱心に観劇、熱のこもった演技に大きな拍手を送りました。劇研「空」も4人で2回指導に出かけましたが、生徒のみなさん、みんな熱心で、柔軟な吸収力があり、本番では感動のある舞台をみんなでつくり上げました。見事です。
今年は一年生がいなくて全校13人です。文化祭では、陶芸作品発表、吹奏楽部演奏、
全校音楽、弁論、英語の発表、ダンス、自由研究発表など、たくさん発表があり、一人10役以上の大活躍でした。小規模校の良さです。
(劇がおわってカーテンコール。大きな拍手がつづきました。おつかれ!!)
大田三中の正面玄関です。広い校庭の彼方に、秀峰三瓶山が見えます。
三中の生徒のみなさん、熱心に指導された先生方、おつかれさまでした。そうだ、そうだ、ドント フォゲット、空のみなさん、おつかれさまでした。謝謝。
(ブログ 劇研「空」活動報告 地域情報 感劇 20201113すはま)
H29,大田三中全校演劇発表終了ー協力と集中の成果ー
昨年に続いて全校で取り組んだ演劇「グッド・バイ・マイ‥」が文化祭で上演され大変好評でした。行事との関係から、10月10から取り組み、28日に上演するという短期決戦です。生徒の演出を中心によくまとまり、集中力を発揮して本番では観客を感動させる舞台となりました。キャストとともに、大道具、小道具、衣裳、音響、照明など裏方を担当したみなさんが、責任を持って力を発揮されたことがよくわかる舞台でした。
劇研「空」は19日と26日の午後の練習でアドバイスをしました。本番は都合がつかず観劇に行けなかったのですが、松本さんが時間を割いて観に行ってくれました。どんな感想だったか読みたい人はどうぞ。島根日々新聞は31日付けで大きく取りあげていましたので、縮小して紹介させていただきます。(ちゃんと読みたい人は購入するか図書館でどうぞ)
H29, 「グッド・バイ・マイ…」を観劇して~
三中は来年も演劇に挑戦するそうです。校長先生や担当の先生によると、生徒たちの自主性、発表力、積極性を伸ばすために全校で演劇に取り組んでいるとのことでした。演劇は児童生徒の成長に大きな役割を果たすことはわかっていても、手間、場所、時間、道具、音響、照明、さらに指導力も必要なために、最近では文化祭で取り組む学校は島根では、ほとんどなくなりました。長い間、合唱、ダンスが主流です。そういう中での演劇への挑戦。貴重です。
劇研「空」の目標の一つは、小、中、高校演劇などへの協力です。そういう意味で少しでも協力できたことは幸せです。みなさん、おつかれさまでした。(ブログ 劇研「空」地域情報、観劇、活動報告 すはま)
H28,3/18 ビッグハート出雲で若者3人の創作劇
3月18日(金)19時からビッグハート出雲で出雲校卒業生数人で企画した劇が上演されます。題は『僕たちは、劇の中で』作者は舞台にも立つ「いとうけいすけ」さん。チラシが手に入りましたので紹介します。都合がつけば出雲までひとっ走りしませんか。(not on foot but by car)
なぜ特別にこの劇を紹介するんだ?と思うでしょう。深い訳があります。チラシの下の方をよくみると、「いとうけいすけ、会田基樹、土江真貴人、大国工」とあります。これだけで舞台風景が浮かぶ人は高校演劇のツウです。
島根の厚い壁を突破、中国の高い壁も突破して2年連続(平成25、26)長崎、茨城と全国大会へ出場した時の出雲高校演劇部のメンバーです。会田さんには昨年サンレディで上演した「石見銀山歴史ものがたり」に特別出演して神屋寿禎を好演していただきました。「役になる」ではなく「役を演じる」ことの大切さを改めて舞台で見せてくれました。
というわけで高校演劇も応援するのが目標の中にある劇研「空」としてはこの新鮮な若者達の快挙に盛大な拍手を送らねばなりません。遠くで拍手するだけでは何の役にも立ちませんので、ぜひ出雲へ車を走らせて、現場で拍手したいものです。
現場で拍手と握手をしてきました。上の風景写真は劇が終わって3人の役者が挨拶をして退場するところです。雰囲気だけでもと思い紹介しました。舞台には紙切れがいっぱい散らかっています。それは劇作家が原稿を書いては捨て書いては捨てた紙です。
劇作家と劇作家によって書かれた(書かれつつある)登場人物との葛藤や苦悩を描いた劇で抽象的な劇でしたが、新鮮でとても刺激的な劇でした。久しぶりに若者らしい意識の先鋭なしかも懸命に何かを求めて苦しむ前衛的な劇を観ました。それぞれの人物の変化や劇の変化や発展がもっと出ていたら更に明確な1つのメッセージが伝わってきたかも知れません。とはいえ意欲的な舞台で役者も熱演でした。おつかれさまでした。
この4人の演劇集団は「parmesan」(パルメザン)という名前です。この夏にも、いとうけいすけ作・演出で新作の公演が予定されているようです。
このブログで今回の劇の上演をを紹介しましたが、多くの人がvisit to readされびっくりしました。お役にたてれば幸せです。
H27 第14回「おおち地芝居」公演3/28 川本(観劇記)
「魅力あふれる地芝居の郷 おおちによる第14回地芝居公演」(チラシ)が3月28日、川本町の「悠邑ふるさと会館大ホール」で行われます。14回目になります。先日チラシをいただきましたので紹介します。
今回は「南河内万歳一座」が『青木さん家の奥さん』を上演予定です。昨年、雲南市で上演したことが新聞に出ていましたが、地元の人もキャストとして登場するそうです。
今回はプロの芝居が上演されますので、地芝居は2本です。定評のある邑南町高原の「星が丘一座」による『瞼の母』、そしてこれまた毎回創作時代劇で好評の「劇団かわもと塾」の『神無月の夜に』。我が劇研空にほぼ毎回出演してもらっている堤さんの創作で、今回はわが劇研空からも3名(4名かな?)特別出演します。大いに期待して足を運んでください。
時間が書いてありませんので、10時からはじまっていつ頃「かわもと塾」が上演するのか分かりませんが、上のチラシで上演順に書いてあるとすれば、午後になること思われます。今回は文化庁の補助となっています。文化庁にはこんな助成もあるのですね。
川本の地芝居については、今まで数回ここで取り上げていますので、興味があればご覧ください。
これは何でしょう?どこの建物でしょう?面白い建物ですね。
舞台写真は撮影禁止というのは、どの公演でもほぼ同じです。現在はフラッシュで撮影して劇を邪魔するような非常識な人はいませんが、デジタル時代なので、悪用される可能性もあり、原則禁止は当然です。今回はプロの公演が入っていましたので、厳しく言われました。写真は一見するだけで、どんな舞台だったかすぐに分かります。文章よりもはるかに効果的です。PRや劇評には、写真は欠かせません。文章の中に写真があれば文章も引き立ちます。
過日の高校演劇大会では、受付で次のように公示されていました。「写真を撮影したい場合は届け出て許可を得てください」。いいね、感心しました。許可証をもらって、舞台風景として、決められた場所で静かにシャッターを押しました。個人がアップにならないように、遠景写真として記録用に写したのです。
閑話休題
さてさて、川本へ観劇に行きました。受付でチケットを出して、数歩歩いたとき、後から呼び止められました。「あれ?チケットを出したはずだけどな?」。なんと、なんと、20数年ぶりのなつかしい人ではありませんか。大田高校演劇部にいたクミコさんでした。今後劇研空が公演するとき教えてください、とのこと。全く予期しない出会いだったので、一瞬、川本の狐につままれたのかと思いました。
最初に「瞼の母」を観ました。星が丘一座は、観客に楽しんでもらうことを心得て演じていて、あちこちにアドリブや笑いがありました。今年の劇は、観客の涙を絞るクライマックスと笑いのメリハリがちょっとゆるんでいた気がしましたが、楽しく観劇しました。
「神無月の夜に」は、川本の岡っ引き宗治と大森の岡っ引きが登場し、一年に一回繰り返される泥棒の犯人を突きとめるという時代劇です。いつもの源蔵の居酒屋でいっぱいやりながら話しが展開していきます。源蔵も落ち着いた貫禄のある演技ですが、宗治の手下の半吉はうまく役を演じていて印象に残りました。身分に応じた身の軽さがよく出ていました。大森の岡っ引きはちょっと貫禄不足だったけど、台詞がシャープでよく通りましたね。舞台の空気が一瞬変わりました。荒巻が刀で、チャオが空手で一騎打ちをしましたが、作者お好みのお楽しみ場面でした。荒巻もチャオも切れ味のいい動きで舞台に馴染んでいる役者だとすぐに分かりました。
川本の岡っ引きを主人公にしたシリーズとして、とても面白い舞台設定だと思いました。今後創作して行くとき、いろいろ面白いアイデアが生まれてくることでしょう。今回のストーリーも庶民の温かい連帯があって、病気の妻を抱えた犯人を救うのですが、ちょっと組み立てが甘かったかと思いました。冒頭の宗治の台詞から、犯人の様子が観客に推測できましたので、その犯人が登場したとき、結末が見えてきました。推理小説仕立てですから、観客の予想を裏切り驚かせながら、ストーリーを展開し、ラストでは、これまた予想外のサパライズが欲しい。そのためには対立をしっかり組み立てた方がいいと思います。
この劇では、綱を掛けられた犯人が刑を受ける、と観客に思わせて、隣人たちが嘆願して刑を免れる ー この場面が最後のサパライズになりますが、観客には、そうなるぞ、という結末が何となく見えています。先が見えない組み立てができれば、舞台が引き締まって来ます。観客の心ををいかに揺さぶるか、これが書く者の楽しみです。来年も楽しみにしています。
「青木さん家の奥さん」最初は5人で同じ様な会話が何度も何度も繰り返されるので、ちょっと引けましたが、観ているうちにだんだん面白くなり楽しみました。大阪特有のお喋り舞台ですが、地元のことをうまく織り込んで、最後はタイトルの「青木さん家の奥さん」をうまく浮かび上がらせ印象に残りました。同じ様な台詞を5人が何度も繰り返すということが、この劇ではだんだん効果的にテーマやこの劇の表現法と結びついていくことがわかりました。さすがプロの脚本、演出ですね。無意識で作劇していない。
この劇では地元の人も7人くらい舞台へ出たのですが、劇団の役者たちは無理がないようにうまくリードして、伸び伸びと一緒に演じ、観客も楽しませてもらいました。この一座に入っても即通用しそうな人も何人かいましたよ!いや、ほんとです。
みなさんおつかれさまでした。来年は15周年だそうです。