福波小の劇に温かく大きな拍手

 11月7日福波小学校体育館で、音楽朗読劇「経家最後の手紙ー不言城の子どもたちへ」の発表がありました。地域の人たちや保護者が200人くらい観劇。全校25人の子どもたちは練習の成果を立派に発表しました。

 大人が演じてもいいような劇ですから、難しいせりふもたくさんありますが、完全に覚えていたのは驚きといってもいいでしょう。朗読は台本を持ってもいいですよ、と言っておいたのですが完全に覚えて見事に次々と朗読しました。一年生もいますし日頃は声をあまり出さない内気の子もいるでしょうが、それを少しも感じさせませんでした。

 実質練習時間は約3週間。授業も他の行事もあるなかでの練習ですから3週間での集中力は相当なものです。同時に子どもたちが持っている能力の高さを教えられた気がしました。

 衣装や装置、練習で保護者のバックアップもあり先生方の指導力も十分で楽しい場面があちこちに生まれました。場面にぴったりと合った音楽もたくさん入り劇を引き締め高める効果が大いにありました。

 終わってから大きな長い拍手がつづきました。その拍手の中を子どもたちは学年別に登場し、自分たちが考えた楽しい振り付けでお礼の挨拶をしました。これがとても素敵でした。バックのスクリーンには山本さん作成の写真や名前がプロジェクターで写し出されて行くアイデアも抜群でした。

 これだけの劇を小学生が発表する例は全国的にも珍しいことです。小規模校で先生も保護者も一体となって協力したから出来た事です。僕たち劇研空はその皆さんの熱意に共感してちょっとお手伝いをしただけです。

 なによりも地元に吉川経家という全国版の有名な武将がいて見事な生き様を残していてくれたことを忘れる訳にはいきません。切腹の直前に子ども宛に書いた遺書は現代にも通じる普遍的な人間の愛を語りかけてきますし、人間の生と死の意義を問いかかけてきます。

 時間があればまだまだうまくなること間違いなしです。歌はもっと練習すれば感動的な歌になるはずです。せりふはずいぶん上達しましたが、「どういう気持ちで喋るか」をよく考え(時間があれば脚本分析や読み合わせのときにしなければいけないことですが、今回は時間がなかった)、その思いや気持ちをどのように表現するか(動きや表情や言葉の強弱など)を訓練すれば一段と感動的な舞台になるでしょう。

 しまにちタイムズと山陰中央新報の記者さんが取材にきておられました。地元のテレビ記者は残念ながら見えませんでした。(福波は江津市ですかと、訊いた人がありますが大田市です)地域の人たちの作品展示や子どもたちの作品発表、ブラスバンドの演奏、バザーなど賑やかな一日でした。編集して3分でも5分でも放映してもらうと地域のことが市内の皆さんによく分かっていいのにな、と思いました(勝手に思え!) 

今朝山陰中央新報をみたら大きく掲載されていました。地域の人たちにも子どもたちにも励ましになるでしょうしコピーなどして持っておけばいい記念になるでしょう。うまくまとめてありますので紹介させていただきます。

 不言城会の会長さんや市会議委員さんなどにとても喜んでいただきました。ある人は「これはスタートですからね」といわれました。確かにそうです。いろいろな方面に発展していくことでしょう。役者がそろい金があれば(ない)大人用の劇に書いてみたい気がしますし、PRのために小冊子にしてみたい。脚本がほしいという人もあるのであちこちへ送っていますが家内工業印刷では面倒です。

 東京のある人が次のように読後感をメールで送って下さったのがとても励みになりました。 「まず第一声、『素晴らしい』です。ストーリーの流れを見ると、ほとんど文句をつけようがないくらい歴史考証が正確です。~出典はほぼ把握できるところも好感が持てます。フィクションも程よく注入されており、既存の作家が書いた経家の小説よりも感情移入がしやすく、素晴らしいできだと思います」

 

  浄光寺墓地から真向かいに横たわる不言城を写した写真です。当初の福光城は山の左側の久根平に本城を構えた峰全体に及ぶ山城だったが、吉川氏入城後は規模を縮小し、右側の小田ヶ平の山頂へ本城を築いた。二の丸、三の丸、麓には御殿屋敷がある典型的な後期中世城郭です。二つの峰の中間に切り落としを設けている。久根平側は本来は城外だが上の丸といい、物見台や馬洗池があり実質的に城内扱いである。

 発表が終わって帰りに、不言城ふもとのりょう言寺に寄り、向かい側の浄光寺の墓地を訪ね経家の父・経安と奥方の墓碑に黙想を捧げました。前不言城会長の坪内さんが、ここには経安の切腹を不言城へ知らせた小姓萱野九良左エ門が書き残した記録が墓の墓碑銘に記してあると言われたからです。確かにありました。元の資料は大阪にあるそうですが、見てみたいものです。

 琴ヶ浜で車を止めて、綺麗な砂や波などパチパチ写しました。来年3月公演予定の「琴の鳴る浜」のためです。綺麗な砂を強調したポスターが出来ないものかな。歩き疲れて筋肉痛になり、まだ痛みがとれません。 

 みなさん、いろいろとありがとうございました。おつかれさまでした。

 

大田市立福波小学校 創作音楽劇「経家最後の手紙」を発表11/7

 福波小学校の児童25人が平成22年11月7日(日)10時から学校の体育館で写真の脚本を発表します。先生も保護者も一緒になって作った舞台です。大人が上演してもいいような脚本をみんな頑張って作り上げました。福波小学校は来年の3月で名前が消えます。その記念行事の一環でもあります。

 吉川経家は鳥取では英雄です。10月26日に鳥取市の真教寺で430周年大法要が行われ大田からも30数名参加しました。鳥取吉川顕彰会の会長は鳥取市長です。都合で副市長が出席されましたが、「経家は鳥取市民の恩人です」という言葉がありました。それほど鳥取市民には親しい経家ですが、大田で知っている人はほとんどいません。

 10月25日午前4時ごろ切腹しますが、前日から8通の遺書を書いています。最後は子どもたちへ平仮名で書いています。この手紙に触発されて脚本を書いたのです。400年以上前のことですがその人間性は今の人たちの心にも響きます。

 吉川経家がいた不言城は福光にあります。九号線を通って温泉津トンネルを抜け長い坂を下ると目の前にガソリンスタンドがあり、その背後にある標高約100メートルの山が城跡です。

 

 劇には一年生から6年生までみんな出演します。先日練習を見に行きましたが、難しい言葉があるのにみんなちゃんと覚えて大きな声で演じていました。大したもんですね。子どもだからこれくらいしか出来ないだろう、と既成概念で考えて限界を設けると、その範囲のことしか出来ませんが、限界を取っ払うと大人に負けないこともできます。舞台は群読と劇と歌で出来ています、作曲は仁万の菅森容子さんと大田の長坂行博先生です。

 今年鳥取には2回行きました。一回は9月25日に開催された中四国詩人会大会です。26日には鳥取から吉川経家顕彰会の人たちが30人くらい不言城見学に来られ、夜は温泉津で歓迎会があり出席しました。二度目は大法要です。修平さんも一緒にいきました。

 次に鳥取城がある久松山と真教寺の写真を紹介しましょう。真教寺は何度も移転していて今は市内の住宅街にありますが、経家がいたときには城内にあったようです。経家はそこで切腹したと言われています。(城内説もありますが)切腹した時の様子を山縣長茂は1644年に詳しく書いて岩国の吉川家へ提出しています。実に描写がリアルで衝撃的な覚え書きです。

 7日の発表は誰でも観られますので都合のつく人はお出かけください。東京からはるば来られる経家フアンもおられます。地域の人たちがバザーなども出されるそうです。

 次ぎに練習風景の一端を紹介しましょう。鳥取城の描き割りは保護者の手による傑作です。保護者の中には大田高校演劇部だった人もいます。「母のおくりもの」で県代表となり倉敷で行われた中国大会に出ました。そのときの母です。さとみさんと言えば知っている人だけ知っています。発声練習や劇の練習またパソコンを駆使してすてきな紹介を作って投影してくれます。

 この劇は2月ごろ閉校記念行事として再演される予定です。劇研空は修平さんと僕とでいろいろ協力しました。

一年生や二年生も一生懸命演じます。楽しい場面もあちこちにあります。明日が楽しみです。頑張ってください。みんなで観に行きます。(みんなとはどんなにたくさんのひとがいるのだ)

34回島根県高校演劇大会 加茂町ラメールで開催

 第34回島根県高校演劇発表大会が今年もラメールで開かれます。10月30日、31日(日)です。この日は浜田でも第3回「石央地芝居大会」が開催されます。浜田の岩町先生から観劇にきて欲しいと依頼がありましたが、ラメールの県大会へ行くことが決まっていましたので残念ながら浜田へはいけません。

 昨年も県大会では野村みさ子先生と講師として参加しました。最優秀賞だった三刀屋高校の「オニんぎょ」(顧問の亀尾佳宏先生作)は倉敷市の芸文館で行われた中国地区大会でも最優秀賞を受賞し、今年8月に宮崎市で開催された全国大会へ出場し大健闘しました。

 今回の県大会では創作は浜田高校、三刀屋高校、松江商業、出雲高校です。上演時間と演目は次の通りです。無料です。どうぞ観劇にきてください。

平家の姫は本当に馬路の琴ヶ浜へ流れ着いたのか?

琴姫の碑
 写真は大田市仁摩町馬路の琴ヶ浜にある「琴姫の碑」です。この琴姫の伝説を素材にして創作音楽劇『琴の鳴る浜』を脚本にして、平成22年3月14日14時から大田市民会館で上演します。琴姫について紹介しましょう。果たして本当にあった話が伝説になって800年以上も伝わっているのか。それとも誰かが作った話が伝説になって今も語られているのか。どう思いますか。
 

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川本で第十回地芝居公演を楽しむ 劇団川本塾初公演

 平成22年2が21日、川本で地芝居公演がありました。10時から始まり17時くらいまで6つの劇と「やまゆりの会」の人たちの日本舞踊を楽しみました。みなさんとても達者で会場との掛け合いもあり、アドリブがふんだんに出る劇団もあり、演じる者も観る者もお互いに楽しむことが出来る公演でした。昭和20年30年代の地域の結びつきを思い出しました。とてもうまい人も多く長時間座っているのは大変でしたが楽しい公演でした。

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高校演劇 春の全国大会が倉敷芸文館にやってくる

 岡山の末安哲先生から、倉敷で春の円国大会を開催することになったので「応援する会員」になって協力してほしいという電話がありました。大会は3月14、5,16の三日間。ちょうど岡山は高校入試にあたり、現役の先生や生徒は動けないのでOB、OGでバックアップしたいとのことでした。

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平成21年度 三刀屋高校演劇部島根大会最優秀、中国地区大会最優秀 2009年夏の全国大会へ!

三刀屋高校
 2009年の第33回島根県大会は10月30、31日、加茂町のラメールで開かれ、三刀屋高校と松江商業が県代表に選ばれました。中国地区大会は11月末に開催され三刀屋高校は最優秀賞を受賞して来年夏の全国大会へ出場が決まりました。
大健闘ですね。おつかれさまでした。おめでとうございます!!!

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第33回島根県高校演劇発表会 加茂町ラメールで

33回県大会1
 21年度の島根県高校演劇大会は10月31日、11月1日(土)2日間加茂町のラメールで開催されます。入場は無料です。観劇に出かけてください。

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岩町功著 40年の労作 『評伝 島村抱月』ついに公刊

評伝 抱月
 浜田の石央文化ホール元館長で高校演劇の大先輩でもある岩町功先生が抱月の決定版を刊行されました。抱月に関することはすべて資料や証言付きで客観的に書かれています。正に抱月の決定版です。

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素敵な劇でしたよ!三刀屋高校演劇部のみなさん

三刀屋カーテンコール
 とても素敵な劇でした。島根県民会館中ホールは満員!その中で2本のすばらしい創作劇を上演!三刀屋高校演劇部のみなさん、おつかれさまでした!

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