大田の佐々木寿信さん、詩集と歌集を出版

 平成22年1月に詩集「行雲流水」と歌集「春岬」が同時に川崎市の株式会社てらいんくから発行されました。詩集は221ページ歌集は128ページでページ数はありますが価格は歌集1200円+税、詩集1400円+税です。手に取り安い単行本です。

 佐々木さんは大田市五十猛町在住。長い間童謡や詩や短歌を書いてこられました。童謡では2004年に「きりん」で三木露風賞最優秀賞を受賞されています。童謡集も出版されています。

 2005年12月8日にはNHK教育テレビで感動的な番組が放送されました。「童謡が支えてくれた~統合失語症と歩んだ40年~」です。佐々木さんの純粋な心や周辺の人たちの思いやりが自然な姿でドキュメンタリーとして記録されています。インターネットで検索すればNHK ONLINEにそのときの記録がうまくまとめてあります。

 佐々木さんの童謡は島根出身の作曲家、吉岡政夫さんや大田市在住の竹下千歳さんなどの作曲や編曲で歌になり、CDにもなっています。インターネットで視聴することも出来ます。ぼくも持っていますが、購入当時はいつも車の中で聞きました。素直で技巧のない純粋な言葉とそれを引き立てる曲はとても素敵でした。竹下さん姉妹による歌や合唱も心をあらわれます。今でもメロディーが頭の中を一人歩きします。

 上の短歌は最後のページから転載したものですが、佐々木さんの情にあふれる純粋な想いが素直に伝わってきて読者の心の中に温もりや何となく切ない様な哀しさを残します。

 詩は様々な作品が載っていますが自分の内面を率直に語った詩がたくさんあります。佐々木さんをよく知っている人が読めばいろいろな感慨が湧いてくることでしょう。

 詩集や歌集は上記の発行所へ注文してもいいでしょうが、インターネットでは手軽に注文できます。大田の本屋さんには残念ながらなかったですね。

 佐々木さんと初めて会ったのは佐々木さんがまだ20代のころです。詩を書いたので読んで欲しいと言われ、一緒に詩について話したことがあります。その後詩集やCDを出されるといつも贈っていただいています。

 もっと早く紹介しようと思っていたのですが、半年遅くなってしまいました。佐々木さんは童謡や詩や短歌などを創作することで生きる力を内面に蓄えてこられたのですね。上の写真は短歌集から紹介させていただきました。笑顔がとっても素敵です。

 佐々木さん、ありがとうございました。これからもますます素敵な作品を創りだしてください。

千葉高演劇部「また夏がきて」を県大会で上演11/26~28

 平成22年10月31日に地区大会が千葉市の南部青少年センターで行われ「また夏がきて」を上演した千葉高校は代表に選ばれ県大会に出場することになりました。県大会は千葉県教育会館センターホールで開催されます。手紙によると26日(金)~28日(日)のどこかで上演されるそうです。

 台本を同封して丁寧な上演許可願いの手紙が届きました。最近は脚本をそのままコピーする学校が多いのですが、千葉高校演劇部はきちんとパソコンで打ち込んでプリントアウトし製本した台本を送ってこられました。劇に対する真摯な姿勢がうかがえます。この台本は「高校演劇」(高校演劇劇作研究会発行)と「高校演劇Selection 2001下」(晩成書房発行)に載っています。写真で紹介しましょう。

 どんな舞台になるかわくわくします。千葉まで飛んで行って観たい気は満々ですが、ちょっと千葉は遠い。近くにいる人!代わりに観に行ってくだされ。許可を得てビデオでも撮って見せてくだされ。in vain と木霊が返る。

 千葉高校演劇部のみなさん!感動のある舞台を創ってください。ご健闘をお祈りします。

 この劇は昨年10月11日春東京農業大学第一高校演劇部がアゴラ劇場で上演しました。20年8月には山口の田部高校が上演しています。中国大会へ出たら観に行こうと狸の皮算用をしていましたbut in vain。18年9月14日には秋田県立二ツ井高校演劇部が能代市民文化会館で上演。15年には岩手県の杜陵高校、16年には北海道の紋別北高校、東陵高校、栃木県の宇都宮南高校など。

 「母のおくりもの」や「星空の卒業式」(福野高校は県代表として中部地区大会へ)、「峠の食堂」、「ワラン・ヒアって何ですか」(松江農林高校が中国大会へ)、「僕たちの戦争」(新潟県の高田北城高校が関東大会へ)、「卒業写真」などが上演されています。記録としてまたいつかまとめてみましょう。これらの作品は大田高校の演劇部員たちが演じたも記念すべき作品です。

 ではここでその記念すべき写真を古い古いアルバムから取り出して一枚紹介しましょう。撮影者の影響を受けてピンボケ気味ですが出演した人たちにはよく分かるでしょう。いつか年度ごとにまとめてみようと考えてネガフイルムをデジタル化する機械を買いました。そのうち写真をいれて記念冊子を作っていきたいそのうち、そのうち、どっちがはやいかな。

みんなどうしているかな。ゆいさんは分かっているけどね。このときには中国大会へ行けなかったね。その代わり大田市民会館で行われた中国大会の事務局としてみんな汗を流して頑張った。SS高校演劇最後の年でした。                          

 

11/22(月)劇研空定例会合を開きます。

 「琴の鳴る浜」の再演にあたり、会報14号を15人のメンバーなどに郵送しました。その中に22日19:30から空の定例会に合わせてキャスト会合を開くことをお知らせしました。今後の予定をお知らせし、皆さんの要望などを聞いてスタートにしたいと思います。

 22日は10時から4時まで浜田の総合福祉センターで石見詩人の合評会があります。今年の11月、詩集「十三番目の男」で富田砕花賞を受賞された閤田真太郎さんのお祝いも兼ねています。この詩集についてはいつか紹介します。

 3時過ぎから准看の授業があるので石見詩人の合評会は途中退席して大田へ帰る予定です。夜はキャストの会合です。よろしくお願いします 

 上の写真は琴ヶ浜の砂と海を写したものです。何枚も撮りました。もっともっと芸術的に砂を強調してみたいのですが…。だれか琴ヶ浜へ行ったらいい写真を写してください。

平22年度島根県高校演劇大会で県代表3校決定

 34回島根県高校演劇発表大会は10月30日31日の2日間加茂文化ホール ラメールで開催されました。7校が発表し三刀屋、松江商業、出雲の3校が最優秀に決まり12月18日19日に県民会館で行われる中国大会へ出場します。

 昨年につづき野村みさこ先生と講師として参加しました。審査員の先生は山本、織部、濱村の3先生でした。各校の劇を舞台風景として紹介しましょう。

 石見からは浜田高校が一校参加しましたが、大田、矢上、江津、浜商、今市分校、益田、翔陽、津和野、津和野など伝統のある学校では演劇部は廃部!浜田高校は木村先生が松江から帰って来られたので息を吹き返しましたが休火山寸前でした。浜田を中心に広がってくれるといいですね。

 浜田高校の創作劇「Deart…」。演出を担当し山田隼人役でも舞台に立った中山侑也くんの創作劇。生き生きと演じ楽しい舞台でした。メールですませ最近では書かなくなった手紙がテーマだったのですが、それをもっと一貫して追及すればよかった。作者の掌中で都合がいいように人物が操られる場面もありリアリティが希薄になるところもありました。天狗先生は一人大熱演でしたがあまりやり過ぎると一人浮き上がってしまいます。浜田は次の日には浜田地芝居大会へ出場。観劇した人からメールがありさわやかな舞台だったとのこと。往年の浜田劇が次第に復活することを期待しています。

 三刀屋高校は顧問の亀尾佳宏作「水底平家」。二年前は「みなそこへいけ」でしたが今回は手を加えての上演でした。平家の赤旗、源氏の白旗を使って照明、音響も効果的に生かした舞台は圧巻でした。舞台処理の力量はどこにも劣らないでしょう。女性がほとんどなので大声で朗唱したり力んで声をだすとどうしても上ずり言葉が明確でなくなるのは残念。男性が5,6人いたらすごい迫力が生まれるでしょう。

 少年のミカオは海に落ちて平安時代へタイムスリップ。平家一族からミカドと間違えられ、安徳天皇として遇されるのという面白い発想です。ミカオ自身がもっと主体的に行動すればさらに面白いドラマが起きるでしょうが、夢から覚め幻想の世界から戻るというラストです。舞台を縦横にそして立体的にも使い絵巻物を見るような場面が次ぎ次ぎと展開されてあっという間に終わる感じです。

 広島の県大会で篠本照明の杉原さんが国際演劇祭でこの三刀屋の劇を観てその照明の処理に感心したと顧問研修会で話しておられました。杉原さんは松江商業高校の卒業です。昌利先生から習ったと話しておられました。

松江農林高校「オーマイゴッド」村田ゆいか作。地神、蛇神、天神など神様がまったく普通の人間の姿で登場し高校生といろいろなからみかたをする。部分的に面白いところや場面として印象的なところがあるけどお互いの関係が分からない。思い切って自分たちの思うように脚色して高校生らしい舞台にすればよかったかも知れない。上の写真はラストの場面。シルエットはとても印象的です。

 松江商業高校「カラスが泣く」助演出で婦人警官の役でも素晴らしい存在感を示した佐藤愛子さんの創作。とても面白くみました。みんなの創意工夫があちこちで生きていて台本を超える豊かな表現があちこちでみられました。お婆さん役も実にうまくて感心しました。昨年もとても演技がうまく感心しましたがその伝統は受け継がれているようです。劇としては前半とおばあちゃんが出てくる後半でテーマが分裂している観があり、最初からどこかでおばあちゃんを出して一貫しておばあちゃんと子どもたちとの関係を追求すればとても思い白い劇になりそうです。劇のおしまいで安易に叙情で逃げて問題を解決した気になるのはまずい。解決しなくて問題提起で終わってもおかしくはありません。作者の都合のいい安易な解決で幕を下ろすのは劇がいっきに軽くなり嘘っぽくなります。頑張ってさらにいい劇にしてほしいですね。

 出雲高校「アン・ドゥ・トロワ」伊藤靖之作。とても素敵な舞台でした。発声が自然なので言葉がよく分かり動きも軽やかで劇にリズムがありました。数多くある場面が実に印象的で絵になっていました。しかし劇自体に発展性があまりないので場面場面を切り取った貼り絵の様な構成劇という印象が残りました。

 保育所でお母さんの迎えを待っている幼児たちが保育士の内面を演じてみたりするのは面白いのですが、次ぎ次ぎと保育園と関係のない人生ゲームを演じるのは何故か分かりません。脚本を貫く一本の骨が欲しい。演技や発声は昨年も素晴らしかったのが印象に残っています。

安来高校「ゆうたっちょの中学生絵日記」田中雄太作。遠藤祐滋、細田欣一潤色。何年も前に山県県で行われた全国大会で観た名作舞台。安来高校はこの名作に挑戦しました。力強い男性部員が6人、女性が3人いて伸び伸びと演じて楽しい劇に仕上がっていました。とてもうまかったので当然代表になる可能性も十分ありましたが、後半で場面がカットされたためか権田原先生は前半の強引な先生のままで後半には何も言及がなかったり、笑いと可笑しさは十分でていたけどその背後にある悲しさや切なさや何とも言えない思いの深さなどがあまり出なかったのではないかと思います。

 松江工業高校「あしたあなたあいたい」成井豊作。キャストが12人登場しました。部員がたくさん入ったのでこの台本を選んだとのこと。皆さんよく演じていましたが高校生の日常とはかけ離れた世界の出来事で、今から30数年後へ飛んでいくという未来の世界で話も分かりにくいところがあった。難しい劇だけど皆さんはかなりうまく演じていたと思いました。服装などはもっと人物に応じて工夫すれば劇がわかりやすくなり未来と現在との関係も理解しやすかったのではないかと思いました。

 以上舞台風景を紹介して簡単に感想などを書いてみました。あくまで僕が感じた感想ですから他の人が観れば違う感想が当然あるでしょう。そこが芸術のいいところであり奥深さでしょう。

 中国大会でまたいい舞台を見せてください。楽しみにしています。

waseda 優勝おめでとう!

 早慶戦で早稲田が優勝。早慶戦の決勝は50年ぶりだとのこと。そういえば50年前あの神宮球場で声を張り上げて肩を組み「紺碧の空」歌っていたのだ。不思議な感覚だね。あのとき何度やっても決着がつかずついに六連戦。安藤投手が連投した。

 今回の立役者は斉藤祐樹。甲子園でマー君と投げ合って優勝し、早稲田へ入って100代目の主将。早慶戦優勝。そして東海大に勝って初めての大学日本一。「一生懸命やれば神様はご褒美をくれるということ。」というコメントも並の人間じゃ言えないよね。実績がちゃんと付いてくるのだからこんな大それた言葉を吐いても謙虚に聞こえるからこれまたたいしたもんだね。

 インタビユーで話したことがまたすばらしい。「斉藤には何かがあるといわれてきました」と大きくぶち上げてみんなの興味を引きつけ、一呼吸置いて、「それはすばらしい仲間がいることです」と実にさわやかな学生らしい真摯な言葉で括る。野球だけじゃなくて言うことも一流だね。演劇の素質十分。

 斉藤が浜田高校出身の梨田監督の所へ、福井が広島カープへ、大石が西部ライオンズへそれぞれドラフト一位で入団が決まった。三人もすごいピッチャーが揃うことなど滅多にない。きっと活躍することだろう。しかし何故一人でも阪神へ来なかったのかなあああ。

 今日のニュースでは浜田高校→早稲田→ソフトバンクで活躍中の和田毅がMVPに輝いたと報道している。すごいね。おめでとう。ソフトバンクのファンじゃないけど王さんと和田さんは応援してますよ。

 劇研空の実験中のブログへ何で野球が飛び出してきたのか?げきだけがげきじゃないげきいじょうのどらまをかんじたからです。

劇団ギミック 高橋賢耳追悼公演11/21 手銭記念館で

 11/22(日)は2回公演があります。5時開演と20時です。場所は出雲大社の近くにある手銭記念館です。朗読芝居ですがどのように舞台空間を使い朗読されるか楽しみです。

 高橋賢耳さんは今年8月1日に他界されました。僕は直接のつきあいはありませんでしたが、出雲で2回劇を見ています。

 劇団「幻影舞台」の清原真さんが新聞へ追悼記を書かれたので切り抜いて保存しています。清原さんと山陰中央新報に感謝し謹んで紹介させていただきましょう。まだまだ大きな仕事が期待されていた貴重な才能の持ち主がこのように逝ってしまわれるのは無念なことです。

 この公演を聞きに行きたい空のメンバーは連絡してください。前売り券は1500円です。いろいろと勉強になることでしょう。

 

第50回広島県高校総合演劇大会11/13.14尾道で開催

 尾道のしまなみ交流館で開かれます。各地区の代表13校が参加して2日間行われます。

 島根は10月末に開催され県代表校に出雲高、三刀屋高、松江商業が決まりました。今年は12月中旬に松江で中国大会がひらかれます。県大会の様子は後日紹介しましょう。

 広島県大会ですが、演劇の伝統校はほとんど代表になって出場しています。面白い創作劇もあり楽しみです。

 13日は9:20~開会式、9:40~18:50まで8校が発表します。5分の休憩という強行軍です。

三原東、舟入、大門、広島、尾道北、基町、呉港、沼田の各校。

 14日は9:20~15:15まで次の高校が発表します。

清水ヶ丘、美鈴が丘、福山、鈴峯女子、尾道高校。

 終了後は講師講評、生徒講評、表彰式、閉会式です。17:30終了予定ですが、急いで旧石見銀山街道を飛ばして帰ります。次の日は准看の英語が待っています。

 平成17年にも広島県大会には講師・審査委員で参加しましたが、広島の高校演劇は多彩です。広島市内の高校は部員が多いので劇の作り方がどうしも似てくるところがありますが、尾道や福山や三次などはちょっと味が違います。地域や学校の特色や演劇部の伝統が生み出す個性なのでしょう。

 今から三瓶を通って、ダムがどうなっているか眺めながら三次へ出て尾道のグリーンホテル尾道へ黄砂を浴びながら直行です。19時から打ち合わせ会が待っています。尾道商業が事務局ですが、そこには大田高校出身のオキくんがいるとか、17年には中国新聞記者で大田高校卒業生がインタビューに来たのでビックリ!英語を教えていたのです。

 それにしても大田高校の演劇部がこの世から消えたのは残念無念の至り。このブログも大田高演劇部を応援するために修平さんが立ち上げてくれたのですが(ナミダ)行って来ます。

福波小の劇に温かく大きな拍手

 11月7日福波小学校体育館で、音楽朗読劇「経家最後の手紙ー不言城の子どもたちへ」の発表がありました。地域の人たちや保護者が200人くらい観劇。全校25人の子どもたちは練習の成果を立派に発表しました。

 大人が演じてもいいような劇ですから、難しいせりふもたくさんありますが、完全に覚えていたのは驚きといってもいいでしょう。朗読は台本を持ってもいいですよ、と言っておいたのですが完全に覚えて見事に次々と朗読しました。一年生もいますし日頃は声をあまり出さない内気の子もいるでしょうが、それを少しも感じさせませんでした。

 実質練習時間は約3週間。授業も他の行事もあるなかでの練習ですから3週間での集中力は相当なものです。同時に子どもたちが持っている能力の高さを教えられた気がしました。

 衣装や装置、練習で保護者のバックアップもあり先生方の指導力も十分で楽しい場面があちこちに生まれました。場面にぴったりと合った音楽もたくさん入り劇を引き締め高める効果が大いにありました。

 終わってから大きな長い拍手がつづきました。その拍手の中を子どもたちは学年別に登場し、自分たちが考えた楽しい振り付けでお礼の挨拶をしました。これがとても素敵でした。バックのスクリーンには山本さん作成の写真や名前がプロジェクターで写し出されて行くアイデアも抜群でした。

 これだけの劇を小学生が発表する例は全国的にも珍しいことです。小規模校で先生も保護者も一体となって協力したから出来た事です。僕たち劇研空はその皆さんの熱意に共感してちょっとお手伝いをしただけです。

 なによりも地元に吉川経家という全国版の有名な武将がいて見事な生き様を残していてくれたことを忘れる訳にはいきません。切腹の直前に子ども宛に書いた遺書は現代にも通じる普遍的な人間の愛を語りかけてきますし、人間の生と死の意義を問いかかけてきます。

 時間があればまだまだうまくなること間違いなしです。歌はもっと練習すれば感動的な歌になるはずです。せりふはずいぶん上達しましたが、「どういう気持ちで喋るか」をよく考え(時間があれば脚本分析や読み合わせのときにしなければいけないことですが、今回は時間がなかった)、その思いや気持ちをどのように表現するか(動きや表情や言葉の強弱など)を訓練すれば一段と感動的な舞台になるでしょう。

 しまにちタイムズと山陰中央新報の記者さんが取材にきておられました。地元のテレビ記者は残念ながら見えませんでした。(福波は江津市ですかと、訊いた人がありますが大田市です)地域の人たちの作品展示や子どもたちの作品発表、ブラスバンドの演奏、バザーなど賑やかな一日でした。編集して3分でも5分でも放映してもらうと地域のことが市内の皆さんによく分かっていいのにな、と思いました(勝手に思え!) 

今朝山陰中央新報をみたら大きく掲載されていました。地域の人たちにも子どもたちにも励ましになるでしょうしコピーなどして持っておけばいい記念になるでしょう。うまくまとめてありますので紹介させていただきます。

 不言城会の会長さんや市会議委員さんなどにとても喜んでいただきました。ある人は「これはスタートですからね」といわれました。確かにそうです。いろいろな方面に発展していくことでしょう。役者がそろい金があれば(ない)大人用の劇に書いてみたい気がしますし、PRのために小冊子にしてみたい。脚本がほしいという人もあるのであちこちへ送っていますが家内工業印刷では面倒です。

 東京のある人が次のように読後感をメールで送って下さったのがとても励みになりました。 「まず第一声、『素晴らしい』です。ストーリーの流れを見ると、ほとんど文句をつけようがないくらい歴史考証が正確です。~出典はほぼ把握できるところも好感が持てます。フィクションも程よく注入されており、既存の作家が書いた経家の小説よりも感情移入がしやすく、素晴らしいできだと思います」

 

  浄光寺墓地から真向かいに横たわる不言城を写した写真です。当初の福光城は山の左側の久根平に本城を構えた峰全体に及ぶ山城だったが、吉川氏入城後は規模を縮小し、右側の小田ヶ平の山頂へ本城を築いた。二の丸、三の丸、麓には御殿屋敷がある典型的な後期中世城郭です。二つの峰の中間に切り落としを設けている。久根平側は本来は城外だが上の丸といい、物見台や馬洗池があり実質的に城内扱いである。

 発表が終わって帰りに、不言城ふもとのりょう言寺に寄り、向かい側の浄光寺の墓地を訪ね経家の父・経安と奥方の墓碑に黙想を捧げました。前不言城会長の坪内さんが、ここには経安の切腹を不言城へ知らせた小姓萱野九良左エ門が書き残した記録が墓の墓碑銘に記してあると言われたからです。確かにありました。元の資料は大阪にあるそうですが、見てみたいものです。

 琴ヶ浜で車を止めて、綺麗な砂や波などパチパチ写しました。来年3月公演予定の「琴の鳴る浜」のためです。綺麗な砂を強調したポスターが出来ないものかな。歩き疲れて筋肉痛になり、まだ痛みがとれません。 

 みなさん、いろいろとありがとうございました。おつかれさまでした。

 

大田市立福波小学校 創作音楽劇「経家最後の手紙」を発表11/7

 福波小学校の児童25人が平成22年11月7日(日)10時から学校の体育館で写真の脚本を発表します。先生も保護者も一緒になって作った舞台です。大人が上演してもいいような脚本をみんな頑張って作り上げました。福波小学校は来年の3月で名前が消えます。その記念行事の一環でもあります。

 吉川経家は鳥取では英雄です。10月26日に鳥取市の真教寺で430周年大法要が行われ大田からも30数名参加しました。鳥取吉川顕彰会の会長は鳥取市長です。都合で副市長が出席されましたが、「経家は鳥取市民の恩人です」という言葉がありました。それほど鳥取市民には親しい経家ですが、大田で知っている人はほとんどいません。

 10月25日午前4時ごろ切腹しますが、前日から8通の遺書を書いています。最後は子どもたちへ平仮名で書いています。この手紙に触発されて脚本を書いたのです。400年以上前のことですがその人間性は今の人たちの心にも響きます。

 吉川経家がいた不言城は福光にあります。九号線を通って温泉津トンネルを抜け長い坂を下ると目の前にガソリンスタンドがあり、その背後にある標高約100メートルの山が城跡です。

 

 劇には一年生から6年生までみんな出演します。先日練習を見に行きましたが、難しい言葉があるのにみんなちゃんと覚えて大きな声で演じていました。大したもんですね。子どもだからこれくらいしか出来ないだろう、と既成概念で考えて限界を設けると、その範囲のことしか出来ませんが、限界を取っ払うと大人に負けないこともできます。舞台は群読と劇と歌で出来ています、作曲は仁万の菅森容子さんと大田の長坂行博先生です。

 今年鳥取には2回行きました。一回は9月25日に開催された中四国詩人会大会です。26日には鳥取から吉川経家顕彰会の人たちが30人くらい不言城見学に来られ、夜は温泉津で歓迎会があり出席しました。二度目は大法要です。修平さんも一緒にいきました。

 次に鳥取城がある久松山と真教寺の写真を紹介しましょう。真教寺は何度も移転していて今は市内の住宅街にありますが、経家がいたときには城内にあったようです。経家はそこで切腹したと言われています。(城内説もありますが)切腹した時の様子を山縣長茂は1644年に詳しく書いて岩国の吉川家へ提出しています。実に描写がリアルで衝撃的な覚え書きです。

 7日の発表は誰でも観られますので都合のつく人はお出かけください。東京からはるば来られる経家フアンもおられます。地域の人たちがバザーなども出されるそうです。

 次ぎに練習風景の一端を紹介しましょう。鳥取城の描き割りは保護者の手による傑作です。保護者の中には大田高校演劇部だった人もいます。「母のおくりもの」で県代表となり倉敷で行われた中国大会に出ました。そのときの母です。さとみさんと言えば知っている人だけ知っています。発声練習や劇の練習またパソコンを駆使してすてきな紹介を作って投影してくれます。

 この劇は2月ごろ閉校記念行事として再演される予定です。劇研空は修平さんと僕とでいろいろ協力しました。

一年生や二年生も一生懸命演じます。楽しい場面もあちこちにあります。明日が楽しみです。頑張ってください。みんなで観に行きます。(みんなとはどんなにたくさんのひとがいるのだ)

勝部義夫さんへ山陰中央新報地域開発文化賞

 現在大田市文化協会の顧問の勝部さんが第49回山陰中央新報の地域開発文化賞を受賞されました。勝部さんは現在大田市文化協会の顧問ですが、長い間会長として大田の文化活動に大きな力を発揮されました。

 勝部さんは昭和28年に大田高校を卒業され、日大芸術学部の映画科へ進学、卒業後は東宝へ入り映画俳優として活躍されました。大田高校では藤原俊彦さん(前国立病院産婦人科医師、現在広島在住)と同期で共に演劇部員として活躍されました。大田高校は島根県下でも戦後早くから演劇活動を開始した伝統と歴史があります。

 いろいろと映画に出演されましたが、家庭の事情で1976年(昭和51年)に大田へ帰られました。

 昭和62年から4年間大田市文化協会の理事、平成3年から12年間は副会長、15年から6年間は会長として文化協会をまとめて来られました。その間、大田名画シアターの発足と運営、しまね映画塾、大田市文化祭、民俗芸能の調査や舞台発表、最近では劇研空と一緒に朗読音楽劇「鶴」や創作音楽劇「琴の鳴る浜」などで実行委員長や演技指導にも当たられました。いろいろな点で大田の文化活動には欠かせない人です。

 表彰式は10月19日に松江で行われました。次の記事は山陰中央新報に出たものですが紹介させていただきます。

 勝部さんと一緒に舞台の仕事をしているといろいろと面白い話を聞くことができます。森繁久弥のセリフの覚え方とか、黒沢明監督の映画に出演したときの厳しい話や、あるときは「これは長谷川一夫が舞台ではいた草鞋だよ」と言って持って来られて、劇研空のキャストが劇で使ったこともあります。

 いろいろ聞いておかなければいけないことがまだたくさんありますのでいつかじっくり聞きたいものです。

 勝部さん、おめでとうございます。劇研空一同お喜びを申しあげます。

 (とかいてもかつべさんはこのぶろぐをみられたことはありませぬしこんごもみられないとおもいますのでとどきませぬ)

上の写真はしまね映画塾が大田市で開かれたとき大田市民会館で写したものです。