9月12日(土)大田市民会館中ホールで予定していた第11回「朗読を楽しむ」公演は、新型コロナウイルスのために中止したことはお知らせしましたが再度お知らせします。残念ですが、幸い、市民会館から誘いがあり、しまね文化振興財団が企画している「映像による配信」に参加することにしました。大田市民会館での収録は12月20日の予定です。三瓶山が多方面から注目されていますので、その三瓶山の民話を基に創作朗読劇『海を越えてサヒメの山へ』をプロジェクターで絵も投影して発表・収録したいと目下考えています。
大田市民会館の文化講座「朗読で楽しむ郷土の作品」は9月も次の予定で開きます。9月9日(水)、9月23日(水)19時30分~21時、会議室です。先月は各自が読みたいものを持参して朗読しました。旧制大田中学校、女学校が陸軍の病院に指定されて、約600人の原爆被爆者が運ばれて時の手記、民話、創作童話、詩、宮沢賢治の童話、芥川、太宰治などの短編が読まれました。昨年11月に出版された大野幸夫編『その昔こっぽり』の中からも石見弁で朗読しました。
大野さんは大田市在住ですが、大学時代に島大教授・田中瑩一先生の指導で昔話の調査をされ、その資料がたくさん保存されていたそうです。この本は大和村の黒川吾惣次さんが語られた昔話を活字にしたもので、65話載っています。方言の表記は難しいのですが、この本ではうまく表記されています。ぼくも石見の生まれですが、同じ石見でも大和村はちょっと違います。それにしてもこんなにたくさん昔話を覚えていて語られる人がおられたことに驚きます。最初の「水蜘蛛話」の冒頭を紹介してみます。「昔々あるところにのう、何だげなてえのう
蜘蛛淵と言う大きな淵があったげないのう。その淵にゃのう、~」
郷土の民話を素材にして、朗読劇や短編小説、劇にできればと思っています。何篇かは実現していますが、これは面白い!という話は、ありそうで少ない。目下、「海を越えてサヒメの山へ」や「出口がない家」「琴の鳴る浜」くらいです。三瓶の伝説を、先ず短い朗読劇に、と以前から考えていますが、考えるだけで何十年も過ぎています。「下手な考え休むに似たり」。誰じゃ、あんたぁ。
連日の記録的な猛暑です。畑の水遣りも少々では焼け石に水です。高文連の小説、随筆50篇近く読んで選考し、やっと昨日それぞれの作品の選評を書き終えました。例年の夏の大仕事です。まだまだ宿題山積。〆切の峰が押し寄せてきます。ガンバレ!
(ブログ 劇研「空」活動報告 演劇だより お知らせ 20200901すはま)