112015年3月7日、市民会館会議室で石見銀山協働フォーラム「世界遺産の町に住む」が開かれました。いろいろな観点から話しが聞け、いつもいい資料をいただけるので、都合がつくときは参加していました。
今回は木本泰二郎氏の講演「保存と活用ー菅谷たたら山内地を事例に」とパネルディスカッション「世界遺産の町に住む」があり、大田市で活躍している若い人たちの声を聞くことができ、とても参考になり励みになりました。若い人たちのまとまった意見や考えを聞くのは本当に久しぶりでした。
どんな集会、会議、文化行事、映画、演劇など(何故か音楽は例外、なんでだろう)各種の催しに出かけても、older people like meがほとんど、といってもいい状態です。それだけにとても新鮮でした。
パネリストは東京出身2人、佐賀出身1人、大田生まれ2人の若い人たちで、現在大田市で働きながら町つくりにも尽力しておられます。コーディネーターは三瓶自然館の中村さん。
すべての発言をメモしましたが、ほんの一部を紹介します。
「・東京は文化が混じり合い平均化している・大田は空気がきれい・大森は都会的・よそ者や若者にも入りやすく排他的でない・満天の星があり闇が深い・お金がかからない・石見では普通の人や子どもが神樂をやっているので驚いた。大学を出て帰り、学んだことを生かして毎週土曜日に神樂をやっている。今は地元の協力もある・人々のふれあいがあり、温泉へ入っても知らない人にあいさつをする。大切にしたい。・・・・」その他いろいろ。
コーディネーターの中村さんが最後にコメントされました。「人と人のつながりがキーワードだったかな。この町が思いを持った人が活躍できる場になればいいですね」意味の深いそしてとてもすばらしいことばで締めくくられ、感銘を受けました。
そうです。各人各人、夢や希望はいろいろ。音楽、詩、俳句、短歌、川柳、小説、演劇、陶芸、農業、林業、漁業、スポーツ、仕事、研究、勉強、・・・・あああ、細かく書いていたら1000を越すぜよ。その人たちがそれぞれ居場所があり活躍できる町ーそういうコンセプトを持って町つくりをつづけると、少しずつそんな人が残り集まるようになるのかもしれませんね。
同じ若者ということで大畑蘭さんが仁摩のサンドミュージアムで開いたイラストの個展を思い出しました。2月のある日、カミサマと一緒に見にいきました。
芸術大学を出て都会で活躍していて、大田へ帰ってきたそうです。チラシは大田の町ですが、三瓶川と山を真っ黒にしたセンスに唸りました。それによって親しみのあるちょっとなつかしい神田橋界隈が象徴的に浮かび上がってきます。
残念ながら田舎では文学や芸術などで食べて行くのは不可能です。発表の機会を持つのも大変です。周囲の理解もあまりありません。でも若い人たちなら、それを乗り越えていく情熱があります。夢があります。失敗しても立ちあがるエネルギーがあります。
そういう若い人たちに、居場所があり活躍できる町であってほしいと思った次第です。
今後も、このような若者を中心にした様々な企画をしてほしいものです。
最後に石見銀山協働フォーラムのチラシを紹介します。