2014年9月26日から28日まで、大田市文化協会創立40周年記念事業として、西 晴雲の作品展が大田市民会館で開催中です。中ホールに92展の作品が展示されています。晴雲は大田市波根町の生まれで、南画の大家。大田の宝です。これだけの作品を見ることは滅多にできません。
初日の26日は午後から会場係りで、会場の片隅の椅子に座っていましたが、平日にもかかわらず、切れ目なくお客様がこられました。さすがですね。
サントリーウィスキーの「寿」の字を知っている人は多いことでしょう。その字は晴雲が頼まれて書いたものです。サントリーの創始者・鳥井信次郎は晴雲をバックアップしました。詳しく知りたい人は次をどうぞ。(大田市文化協会作成パンフレットより)
年代まで知りたい人は年表をどうぞ。(大田市文化協会作成パンフレットより)
一点一点が貴重な宝物ですから取り外し、持ち運び、出し入れなど取扱も大変だったそうです。会場には警備員を配置し、二人の監視員がいます。
監視員をしていると、いろいろな人が話しかけて来られます。ある有名人は、「郷土資料館や美術館がないのは大田市だけです。文化の谷間です。図書館の一角に資料室を作れ、と言ったのですがだめです。かなり前のことですが晴雲の作品の寄贈を申し込まれたのに断ったのです。県立美術館は喜んで50点を購入しました。どうにかしないと大田の宝が消えてしまいます」
確かにそうですね。書籍でも美術品でも陶芸品でも歴史的に貴重なものを持っている人は市内にもおられます。子孫が後を守ればいいのですが、膨大な書籍などは価値を知らない者には粗大ゴミどころか邪魔物です。しかしそれを保管してくれるところはありません。美術品などは保存状態が悪いと虫に喰われたり、シミができたりして、価値は半減してしまいます。どうにかしなければ… どうにかしましょう。ほんとうですか。ああどうにかしましょう。