H26 3/16 川本で「地芝居」観劇

2014年3月16日、邑智郡川本町の「悠邑ふるさと会館大ホールで、今年も地芝居公演があり観劇しました。13回目になるそうです。この川本の地芝居は、演じる者と観客との間に交流があり、共に楽しむという雰囲気があるのが大きな特徴です。鶴岡さんのざっくばらんで親しみやすい司会も大きく貢献しています。

DSC05551トップは実力のある吾郷青吾会の「へちまの花」。平成24年にも見てこのブログで紹介していますので参考にしてください。観客の涙を絞る人情劇です。演技もセリフもピシッと決まっています。

DSC05557ボランティアグループ「山ゆりの会」の舞踊と歌があり、そのあと上演されたのが、邑南町の「はすみおとめ座」の「はだかの王さま」(上の写真)です。衣装やセットがうまくできているので、写真を見るとプロの舞台!?かと思わせます。演技のあちこちに隙間があるのですが、それがアマチャらしくてまた楽しい。役を形で演じているのもまたほほえましい。劇としてはうまくまとめられていました。

DSC05559 DSC05560DSC05566  邑南町の「星が丘一座」も定評のある劇団で、例年の楽しい地芝居を上演されました。
「水戸の黄門さん」です。昨年も黄門シリーズでしたが、同じ内容ではなく、誰かが脚本を書かれるのでしょう。水戸の黄門が川本村へやってきて不正をあばき、とっちめるという話しです。アドリブもあり観客とのやり取りもあり、おひねりがたくさん舞台へ飛んできて、とてもたのしい時間でした。まさに地芝居の楽しさですね。

DSC05568ラストは「劇団かわもと塾」の「天領かわもと~父娘慕情~」。劇研空の舞台にも立ってもらっている堤さんの創作、演出です。地元の歴史を背景にした時代劇です。劇研空の吉川さんも和服姿で登場!前田さんは中国人リーチャオで新体操の如く舞台へ跳ねて登場!びっくり!やるね!ハチャメチャですが大いに楽しませました。

劇としてうまく形が整っていて、ラストの嫁入り場面では、セリフは少なく、ゆっくり歩くだけですが、しんみりとさせました。前半の組み立てがうまくできているからです。動と静の組み立てがしっかりしていて人情の機微、親子の情愛をうまく仕組んでいるからでしょう。

DSC05570お客さんがほとんど最後までおられるのも川本地芝居の特徴です。義理で前売り券を買い義理で見にいく人が多いときには、関係のある芝居だけを見て帰る、という現象が起こり、最後の劇では各席でガラガラ閑古鳥が鳴いている、ということになりがちです。朝10時から午後4時という長丁場ですが、最後まで観劇する人が多いのは地域としての素朴な人のつながりがあるからでしょう。「一生懸命やっとりんさるんだけぇ最後まで見てあげにゃなぁ」という気持ち。ワカル?同じ邑智郡育ちですからよく分かります。

みなさん、おつかれさまでした。山本くん松本くん観劇おつかれさまでした。

投稿者:

suhama

1940年、島根県邑智郡邑南町下亀谷生まれ・現在、大田市久利町行恒397在住・早稲田大学教育学部英語英文科卒・邇摩高校、川本高校、大田高校で演劇部を担当、ほぼ毎年創作脚本を執筆。県大会20回、中国大会10回出場(創作脚本賞3度受賞)主な作品「廃校式まで」「それぞれの夏」「母のおくりもの」「星空の卒業式」「僕たちの戦争」「峠の食堂」「また夏がきて」「琴の鳴る浜」「石見銀山旅日記」「吉川経家最後の手紙」「父の宝もの」など。 著作:「洲浜昌三脚本集」(門土社)、「劇作百花」(2,3巻門土社) 詩集「キャンパスの木陰へ」「ひばりよ大地で休め」など。 「邇摩高校60年誌」「川本高校70年誌」「人物しまね文学館」など共著 所属・役職など: 「石見詩人」同人、「島根文藝」会員、大田市演劇サークル劇研「空」代表、島根県文芸協会理事、大田市体育・公園・文化事業団理事、 全国高校演劇協議会顧問、日本劇作家協会会員、季刊「高校演劇」同人、日本詩人クラブ会員、中四国詩人会理事、島根県詩人連合理事長、大田市文化協会理事

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