平成22年2が21日、川本で地芝居公演がありました。10時から始まり17時くらいまで6つの劇と「やまゆりの会」の人たちの日本舞踊を楽しみました。みなさんとても達者で会場との掛け合いもあり、アドリブがふんだんに出る劇団もあり、演じる者も観る者もお互いに楽しむことが出来る公演でした。昭和20年30年代の地域の結びつきを思い出しました。とてもうまい人も多く長時間座っているのは大変でしたが楽しい公演でした。
「劇団川本塾」が結成されて初公演。「今は昔の桃太郎」を演じました。つつみさんは鬼になってでました。劇研空のミカンさんは客演ということで桃太郎の妻になって仕返しをする鬼の姫さんで大奮闘でした。声も通るし歯切れはいいし体は軽く動くしさーすがでした。終わって客席へミカンさんが僕らを見つけて来てくれました。ワイフさんが「光っていましたよ」とミカンさんに言っていました。ちょっと風刺の効いた創作劇ですが、ストリーの骨が目立つところが特徴でしょうか、話しに仕掛けがいろいろあるのですが仕掛け優先の感じでした。神楽の衣装を使いメークも歌舞伎調で印象に残りました。
日貫劇団は22年の伝統があり「日光の円蔵」をきっちり演じて観客を泣かせました。円蔵役も忠治も、月太郎もおつたさんも上手ですね。演出がしっかりしたていて劇の効果を一段と盛り上げていました。長い間かけて創り上げてきたことがよくわかります。
邑南町の「星が丘一座」はおなじみ「赤城山の淺太郎」でしたが、達者な役者が多くしかもアドリブいっぱい、笑いが度々あがりました。なんでこんなところでアドリブを!と思うこともありましたが、お客さんと一緒に楽しむことがこの劇団の一つの目標なんだ、と思うと、そんな劇団があってもいいよな、と思ったりして、楽しみました。
最後は10周年記念で各劇団の座長公演「水戸黄門珍道中」。みなさん実にのびのびと達者な演技を披露されました。多分一緒に練習する時間はあまり無かったと思いますが、お互いの呼吸がピタリ!台詞を忘れていても忘れていると全く思わせない自然で絶妙な間の取り方には感心しました。
劇研空が目指している劇とは違い、義理人情や笑いをメインにした劇ですが、10年もつづいてお客さんがいっぱいというのも主催者の熱意とともに役者の芝居をファンとなって楽しみにしておられる人たちが多いのだと思いました。
日頃は汗水流して働いている隣のあんちゃんやおっちゃんが、舞台に立てば達者な演技者として堂々と演じ輝いている。こういう田舎の風景は素敵ですね。僕の高校生の頃までにはどこの農村でも普通にあった光景です。かしこまった文化ではなく、働く者の文化は貴重ですね。