平成21年3月、『石銀ものがたり』の続編が刊行されました。地域に伝えられてきた話や人物伝など語り口調でうまくまとめられています。
目次を紹介しておきましょう。
1.銀ほり伝兵衛さん
2.おツルのはなし
3.降露坂の一つ目お化け
4.『熊谷家』とオチカ
5.領民の命を さつま芋にたくして
6.関西の神楽が宅野に
7.金の卵が二つ!
最後の「金の卵が二つ」は、本因坊道策と井上道砂因碩兄弟のこども時代のはなしです。道策は本因坊の第4世になり碁聖と言われた人、弟は井上家という家元の第3世となった人。2人とも仁摩町が誇る有名人です。
それぞれの話がとても読みやすく、しかも印象深く書かれていて、大田にまたいい本が生まれました。読み聞かせを聞く子どもたちの心にきっと長く残ることでしょう。
挿絵は前回と同様に尾村七恵さんで、親しみのある絵がとても良い味になって本を楽しくしすばらしい効果をあげています。
編集委員は勝部良子さん、吾郷紀子さん、竹下ちとせさん、田村尚子さん、藤間元康さん、無川ひとみさんです。仁摩町まちづくり委員会の助成を受けて作成されました。こういう委員会が仁摩にはあるのですね。未来の子どもたちの夢を育てるとても良い仕事をされたと思います。