24日勤労青少年ホームで池橋先生の講演がありました。山陰道、中通り道、銀の道など役に立つ話が満載でした。
池橋先生は島根歴史学会の会長でもあり数多くの審議会や学会、また執筆活動でも忙しい人です。平成5年から5年間歴史の道調査委員として街道の調査をされ研究成果を本に発表されています。
ぼくは川本高校で一緒になりました。当時60周年記念授業の一貫で「川本高校60年史」を書くことになり池橋先生が編集委員長でした。ぼくも執筆者の一人として戦後から現代まで800枚以上書いたのですが、池橋先生には大いに学ぶことがありました。それは「ものを書き本を発行する手だて」についてです。いかにして資料を集めるか、人を集めるか、協力体制を構内や卒業生の中に作り上げるか、等々です。
池橋先生はそれまでに松江北高史、松江商業高校史などを執筆されていて、それには定評がありました。歴史の中での評価や位置づけなど先生の歴史に対する眼識や知識はそこら辺の大学教授どころではありません。しかも誠実で謙虚な人間性に裏打ちされているのですから思わず頭が下がります。こういう人が高校教員にいるということは誇りです。滅多に出会うものではありません。
今回特に勉強になったのは山陰道の他に「中通り道」や「石見中通り往還」「出羽往還」などが中世には大いに使われていたという指摘です。
吉田の毛利氏と石見銀山、久喜鉱山との関係を考えれば当然出羽往還は重要だったはずです。出羽は故郷の田所の隣ですが、ここから山を越えれば吉田への最短距離になります。
今後久喜鉱山(石見銀山の一部でもあり天領でもあった)も含めこの街道の研究も進んでいくことでしょう。
未来塾の講演は今回で86回目です。毎月一回土曜日の2時から開かれてきました。その道に通じている文化人や教育者、会社経営者、学者、研究者などバラエティに富んだ人の話が聞けます。今回は40人以上の聴衆があり僕も参加してうれしかったのですが、少ない時もありもっともっとPRしなければいけないと感じています。マスコミに知れた有名人の講演だけが立派な講演をするとは限りません。
大田市やその近辺に住み、また大田市の出身者でこつこつと独自の活動をして道を究めている人はたくさんいるのです。そういう人を表に出し、その活動の苦労や成果を多くの市民が知ることはとても貴重なことです。それをきっかけに発展し、新たに生まれてくるものがあるかも知れません。
ここまでつづいたのは事務局長の和田秀夫さんの力です。今までの講演をすべてビデオに記録しておられます。貴重な記録です。まわりの人に声を掛けて聞きにいってほしいものです。
次回は2月14日 高橋清さんの「家庭ゴミ温暖化防止対策」です。資料代500円、2時~3時半、青少年ホームです。
1/31の新聞で宅野の西尾功さんが「まちかど通信」に高橋清さんのことを書いておられました。
長崎大学名誉教授として地球科学の研究をしておられ、10年前に環境問題の先進国ドイツのゴミ処理システムを視察された、と紹介されています。
ぜひ聞きにいこうと思っていたのですが、不幸があって広島県へいかねばならなくなり、残念です。
西尾功さんは「まちかど通信」でいつも素敵な人を取り上げて、簡潔で要を得た文章で魅力的に紹介しておられ、ぼくはいつも切り抜いています。
17日には志学の「岳人」というカフェをやっておられる奥村和也さんを取り上げておられました。ギターも得意で、カフェにはステージもあるとか。
三瓶には風呂へ入ったり、人を案内してよくいきますが、志学の街は滅多に通りません。今度は街を通って岳人へ入ってみたい。楽しみです。