毎年3月に発行され36号になりました。幼稚園のPTAがこのような文集を発行しつづけているのはとても珍しいことです。内容は子供たちの写真や文が中心ですが、保護者や先生方の心のこもった文章がキラキラと光っています。今号では卒園生・宮根誠司さんの特別寄稿文も載っています。
ぼくも子供たちがお世話になった時に編集員長として先生方や保護者のみなさんとお世話をしたことがあります。詩を頼まれて10回くらい寄稿したこともあります。我が子が卒園して随分たつのに律儀に毎年贈っていただいています。
今号の編集委員長は天領太鼓の岩石さんです。編集後記にシベリア鉄道~イギリスへの一人旅のことを書いています。
ぼくは三代の園長先生をよく知っています。昨年4月24日前園長の松浦昭英先生は残念なことに他界されました。不覚にもぼくが知ったのは随分後のことでした。偶然ナゴヤでお会いしたのが最後になりました。
三代の園長先生の巻頭言を36号通して振り返ると、正に明治大正、昭和、平成という時代の流れを感じます。
深い仏教思想や哲学的な普遍思考で名文を書かれた秀陽先生。それを受け継ぎながらも社会への鋭い目が光って批評眼も鋭かった昭英先生。そして自ら子供たちへ自然に入っていける若い英篤先生の柔軟な文章。それぞれ学ところがいつもありました。
送付文の最後に追伸がありこう書かれていました。
「永きにわたり皆様に支えら、かわいがっていただいたアソカ幼稚園も、2009年3月をもって休園する方針となりました。あと一年、どうぞご指導いただきますよう、切にお願い申し上げます。」
思いもしなかったことでした。残念なことです。子供たちが減って伝統のある幼稚園さえもこの大田から消えていくとは実に寂しいことです。