清原眞 作・演出 「Be surprised」がカラコロ工房・地下金庫室で上演されました。町おこしブームを痛切に風刺した面白い劇でした。外国人が銃を持って突然登場!
合併ブームの中で単独町政を選んだ町役場の会議室が舞台。特徴は何もなく赤字で少子高齢化典型の町。イメージを売り出すために連日の会議。若い職員がふと漏らした有名な漫画の主人公を利用することを売り物に決める。うまくいったと思っていたらそれが仕組まれた詐欺。大切に貯めていたふるさと創生資金1億円も一瞬に吹き飛ぶ。
課長の清原さんを中心に面白い台詞が飛び交う。島根や鳥取の知事も出雲市長も飛びだす。青いハンカチも笑いの俎上にあがり、間抜けでボケた町長や係長との突っ込み。冷めて事務的で余裕のない若い二人の職員との間に交わされる会話にも現代若者批判の目が光り、おもしろい。
自由な批判の目が劇を貫いて流れている。その自由な精神が劇にさわやかな風を吹かしている。つまらないギャグや古い風刺もあるが、それを含めて、見終わってさっぱりするのは作者の自由な精神の反映に違いない。
受付にいた女生徒が「すはませんせい!」とぼくの名を呼ぶので、ぎくり!「小村彩佳さんが劇にでていますよ」。
「SENSOU」を書いて県大会ですばらしい劇を演出し、先生役でも立派に役を演じた海星の小村さんが出ているではないか。
事務職員の役で出ていたけど、長いせりふも速いテンポで見事にこなしていた。ああ、こういうところでも学び鍛えられていたんだ。大の大人たちにちっとも負けていませんでしたよ。いやいや、負けるどころか、5月の若葉のように輝いていましたよ!!
幻影舞台はシニアー劇団も支援していて、今までに2回上演しています。新聞にも何回も大きく取り上げられました。
小学校などにも出向いて色々なワークショップをしておられます。
今回上演された場所は元山陰合同銀行の地下室です。狭い特設舞台で演じ、観客は床や折りたたみ椅子に座って観劇するのですが、舞台の真正面に直径1メートルくらいの大きな鉄筋の柱があり、真正面からは劇が見えません。最悪と言えば最悪ですが、場所を選ばずどんな所でも自由に劇を演じて楽しむというのが清原さんらしくて嬉しくなりました。
同じ物が二つでてしまいました。失敗。
一つ消してください。削除しても消えませぬ。
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