21/9/26 中四国詩人会 島根大田大会終わりました

中四国詩人会大田大会1
 大田市のさんべ荘で開催した第9回大会は無事に終了しました。大会参加者は約60名、四国や山陽の岡山、広島から沢山さんかしていただきました。


 沖長ルミ子さん 
 
 今年度の中四国詩人賞は岡山県倉敷市の沖長ルミ子さんの詩集「吹き上げ坂を上がると」(ジャンクション ハーベスト社刊)に決まり賞状と副賞が贈られました。沖長さんの詩は分かりやすい詩で、落ち着きと品がある自然な言葉で書かれ、人生の哀歓が滲んでくるように読者の心に入ってきます。冒険や挑戦はありませんが長い詩の経歴から生まれてきた詩人の温かい眼差しには琴線に触れる確かなものがあります。

井奥行彦

 総社市の井奥行彦さんには特別功労賞が贈られました。中四国詩人会の初代会長ですが、詩誌「火片」の編集を長くつづけられ多くの詩人を育てて来られました。岡山の重鎮です。「先生の詩の日本語はきれいですね」と言ったら、
「最近の詩は省略することをしらない。如何に言わないかが大切です」と言われました。

 詩の朗読は鳥取の井上嘉明さん、岡山の重光はるみさん、長谷川和美さん、森崎昭生さん、広島の川野圭子さん、山口の小野静枝さん、愛媛の柳原省三さん、島根からは洲浜昌三さんが自作詩を朗読しました。洲浜さんは次の日が石見銀山の見学ということもあり、一連の石見銀山考シリーズの詩の中からから、「家康っさんのはんてん」という詩を読みました。

 講演は東京から麻生直子さんにきていただき、「風土から生まれる言葉」という演題で話していただきました。「足下を掘って詩を書く」大切さを話されました。言葉の背後に多くの歴史や人々の苦悩が横たわっている、ということです。

土江

 懇親会では冒頭に土江子ども神楽の大蛇を鑑賞しました。子どもたちが演じているのに飲み食いしながら見るのはよくない、ということで料理を目の前に据えて1時間じっくり鑑賞しました。事務担当者は申し訳ないと思いましたが、みなさんはとても熱心に鑑賞されました。「子どもたちが真剣に舞うているのがよく伝わってきた」とある人はいわれました。
 舞台が狭いので目の前の畳の上で舞うことになり、後の人は舞手の上半身しか見えないのが残念でした。照明で浮かび上がらせ異次元の世界をつくればもっと強烈な印象を与えられるのになぁと思いましたが仕方がないですね。でも皆さんに喜んでいただき感謝しています。みなさんありがとう。

 二次会で志学の町のパブへ行きましたが、広々として自由な雰囲気がとてもよかったですね。市内にもあんなところはありません。大いに話しながらカラオケも大いに楽しみました。夜の三瓶で二次会なんて誰が想像するでしょう。

 

 銀山

 翌日は希望者36名で石見銀山を観光しました。河村さんのガイドで龍源寺間歩まで往復しました。河村さんは大森で生まれて育っておられるだけにまだ家がたくさんあった時代の銀山をよく覚えておられます。「竹藪がいっぱい生えているこの山には上まで家が建っていました」「ここには直木賞作家の難波利三さんの家が建っていました」などなど誰にも出来ないガイドで、皆さんも喜んでおられました。

 来年の大会は9月25日(土)鳥取の白兎会館です。鳥取の井上嘉明さんを中心に開催されます。

 役員改選があり、山口の会長スヤマ ユージさんと事務局長の秋吉康さんが退任され、今後2年は島根の洲浜昌三さんが会長、川辺 真さんが事務局長、井上嘉明さん、岡隆夫さんが副会長です。

 

投稿者:

suhama

1940年、島根県邑智郡邑南町下亀谷生まれ・現在、大田市久利町行恒397在住・早稲田大学教育学部英語英文科卒・邇摩高校、川本高校、大田高校で演劇部を担当、ほぼ毎年創作脚本を執筆。県大会20回、中国大会10回出場(創作脚本賞3度受賞)主な作品「廃校式まで」「それぞれの夏」「母のおくりもの」「星空の卒業式」「僕たちの戦争」「峠の食堂」「また夏がきて」「琴の鳴る浜」「石見銀山旅日記」「吉川経家最後の手紙」「父の宝もの」など。 著作:「洲浜昌三脚本集」(門土社)、「劇作百花」(2,3巻門土社) 詩集「キャンパスの木陰へ」「ひばりよ大地で休め」など。 「邇摩高校60年誌」「川本高校70年誌」「人物しまね文学館」など共著 所属・役職など: 「石見詩人」同人、「島根文藝」会員、大田市演劇サークル劇研「空」代表、島根県文芸協会理事、大田市体育・公園・文化事業団理事、 全国高校演劇協議会顧問、日本劇作家協会会員、季刊「高校演劇」同人、日本詩人クラブ会員、中四国詩人会理事、島根県詩人連合理事長、大田市文化協会理事

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