11月19日、八雲村の「しいの実シアター」であしぶえの劇を観ました。幕開きの音楽と共に軽やかな動きの黒衣による装置の組立…スーッと惹き付けられて劇の世界へ入っていきました。
そして最後まで劇の世界に楽しく浸っていました。劇場が100人程度のちょうどいい大きさなので、役者も無理な発声をしなくてもいいので、劇がとても自然になり観客の心に入ってきます。隅々まで行き届いた演出や演技や言葉で見事に民話の世界を創り上げていました。
熊本弁もとても素敵でした。方言、生活語、地方語を劇で使う場合には実際の生活語では言葉がわからなくなります。標準語と地方語とをどのくらいブレンドするか…とても難しい問題です。ブレンドの割合によっては、「あの方言は嘘だ」と言われますし、「何を言ってるのかわからん」と言うことにもなります。
今回の劇ではとても完熟したブレンドでした。ぼくには本当の熊本弁らしく聞こえ、言葉もしっかりとわかりました。
劇が終わってカーテンコールの後に、劇団代表の園山さんのアフタートークがありました。方言について質問しましたが
実際に熊本の人から指導も受けたそうです。
子供が観ても大人が観ても楽しい劇です。それは衣装にしても言葉にしても細部までこだわってしっかり作りあげておられるからでしょう。
11月8日の新聞ではつぎのように報道されています。
ー地域づくり国交省大臣賞 八雲国際演劇祭実行委が受賞ー
「住民、行政と一体になって’演劇によるまちつくり’に取り組んだ’八雲国際演劇祭実行委員会’が地域活性化につながる個性的な活動をたたえる国土交通省の’地域つくり表彰’で国土交通大臣賞に選ばれた。今年は全国から4団体選ばれた。」(以下略 山陰中央新報)
その中核が「NPO法人あしぶえ」です。
(写真は劇が終わったあとのカーテンコール。園山さんの許可を得て1枚撮影させていただきました。)