劇団「幻影舞台」25周年記念公演

18年幻影舞台
 清原眞 作・演出 「Be surprised」がカラコロ工房・地下金庫室で上演されました。町おこしブームを痛切に風刺した面白い劇でした。外国人が銃を持って突然登場!


合併ブームの中で単独町政を選んだ町役場の会議室が舞台。特徴は何もなく赤字で少子高齢化典型の町。イメージを売り出すために連日の会議。若い職員がふと漏らした有名な漫画の主人公を利用することを売り物に決める。うまくいったと思っていたらそれが仕組まれた詐欺。大切に貯めていたふるさと創生資金1億円も一瞬に吹き飛ぶ。
 課長の清原さんを中心に面白い台詞が飛び交う。島根や鳥取の知事も出雲市長も飛びだす。青いハンカチも笑いの俎上にあがり、間抜けでボケた町長や係長との突っ込み。冷めて事務的で余裕のない若い二人の職員との間に交わされる会話にも現代若者批判の目が光り、おもしろい。
 自由な批判の目が劇を貫いて流れている。その自由な精神が劇にさわやかな風を吹かしている。つまらないギャグや古い風刺もあるが、それを含めて、見終わってさっぱりするのは作者の自由な精神の反映に違いない。

 受付にいた女生徒が「すはませんせい!」とぼくの名を呼ぶので、ぎくり!「小村彩佳さんが劇にでていますよ」。
 「SENSOU」を書いて県大会ですばらしい劇を演出し、先生役でも立派に役を演じた海星の小村さんが出ているではないか。
 事務職員の役で出ていたけど、長いせりふも速いテンポで見事にこなしていた。ああ、こういうところでも学び鍛えられていたんだ。大の大人たちにちっとも負けていませんでしたよ。いやいや、負けるどころか、5月の若葉のように輝いていましたよ!!
 幻影舞台はシニアー劇団も支援していて、今までに2回上演しています。新聞にも何回も大きく取り上げられました。
小学校などにも出向いて色々なワークショップをしておられます。

 今回上演された場所は元山陰合同銀行の地下室です。狭い特設舞台で演じ、観客は床や折りたたみ椅子に座って観劇するのですが、舞台の真正面に直径1メートルくらいの大きな鉄筋の柱があり、真正面からは劇が見えません。最悪と言えば最悪ですが、場所を選ばずどんな所でも自由に劇を演じて楽しむというのが清原さんらしくて嬉しくなりました。

投稿者:

suhama

1940年、島根県邑智郡邑南町下亀谷生まれ・現在、大田市久利町行恒397在住・早稲田大学教育学部英語英文科卒・邇摩高校、川本高校、大田高校で演劇部を担当、ほぼ毎年創作脚本を執筆。県大会20回、中国大会10回出場(創作脚本賞3度受賞)主な作品「廃校式まで」「それぞれの夏」「母のおくりもの」「星空の卒業式」「僕たちの戦争」「峠の食堂」「また夏がきて」「琴の鳴る浜」「石見銀山旅日記」「吉川経家最後の手紙」「父の宝もの」など。 著作:「洲浜昌三脚本集」(門土社)、「劇作百花」(2,3巻門土社) 詩集「キャンパスの木陰へ」「ひばりよ大地で休め」など。 「邇摩高校60年誌」「川本高校70年誌」「人物しまね文学館」など共著 所属・役職など: 「石見詩人」同人、「島根文藝」会員、大田市演劇サークル劇研「空」代表、島根県文芸協会理事、大田市体育・公園・文化事業団理事、 全国高校演劇協議会顧問、日本劇作家協会会員、季刊「高校演劇」同人、日本詩人クラブ会員、中四国詩人会理事、島根県詩人連合理事長、大田市文化協会理事

「劇団「幻影舞台」25周年記念公演」への2件のフィードバック

  1. 同じ物が二つでてしまいました。失敗。
    一つ消してください。削除しても消えませぬ。

  2. 纛丈・絽q痃M・・rH・潟rL綏ユtス・у€v・4

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